RA273が完成してほっと一息ですが、珍しく作欲がまだ残っているので次行っちゃいます。
夏になるとエアコンなし暖房(乾燥機)つき3畳の作業部屋では作欲減退確実ですからネ。作るなら今のうち。
で今回のお題はテクノモデルのフェラーリ512Sショートテール・クーペ。

MPA、ホスタロ(別原型)、メリ、BBR、AMRuf、FDS、古くはグランプリ・モデルス・・・とあまたのメーカーから発売されているものの、決定版と言えるキットのなかった512Sですが、今回テクノモデルスから発売されたこのキットはまさに決定版といってよさそうです。
もっともロングテールバージョンは数年前に同社から出ており、この時点で私の中ではすでに評価は決まっていたのですが、今回の仕様はショートテール・ダルノーズ・クローズドボディという組み合わせであるところが非常にポイントが高い。
512Sにはダルノーズ・シャープノーズ、ロングテール・ショートテール仕様があり、さらにショートテールにはクローズド・クーペとスパイダーがあり、組みあわせると都合6仕様となりますが、この仕様今までに出ていないタイプです。
ロングテールは「となりのポルシェ君がロングテールで速いから、ボクも長くしてみよっかナ!」ってなノリであまり美しいと思えないので個人的にはあまり好きになれません。

おシリはやっぱりこう、キュッと上がって丸くないとネ!(おっと、いきなり減点スタート)
仕様は70年スパ1000キロでジョン・サーティース/ジャッキー・イクス組が乗って2位となったモデルですが、このレース、サーティースがイクスより4〜5秒/周も遅く、ビッグ・ジョン衰えたり、を実感させられた悲しいレースであります。
コースが長く(14km超)、イクスの地元であることを差し引いてもあまりに大きな差。
(しかも私、アンチ・イクスなんです。)
このわずか2年前の68年、同じスパで行われたベルギーGPではホンダRA301を駆ってさっそうとトップをひた走ったサーティースですが、翌69年はF1では最低迷期のBRM、CAN-AMではあの悪名高きシャパラル2Hとあまりにも走らないマシンで過ごしたことがレース勘、モチベーションに影響を与えたんでしょうか。
ちなみに、サーティースがフェラーリに乗るのは66年にケンカ別れして以来久々のことで、この前戦モンツァから次戦ニュルブルクリンクまでの3戦をスポットで戦っています。(結果は順番に3位、2位、3位)
公式戦ではこのロマンティックな組み合わせはこれが見納めとなりました。
キットの方に話を戻すと、新しい試みもいくつかあって、非常に良心的なキットであることがわかります。

こちら塩ビ板に直接窓枠を印刷するという新技術。デカールのようにヨレたり、透明部分をカットする手間がありません。
さらに小窓部分がケガかれているところが素晴らしいですネ。

さらに親切設計
これはチンスポイラーですが、ごらんのように4箇所に×印の凹みがあります。
こういうものを接着するとき接着剤が外にはみ出しがちですが、この凹部分に接着剤を若干表面張力させるように流してやればしっかり、きれいにつけることができるってわけです。(たぶん)
そのほか、センターロックナット、ファンネル、リアビューミラー鏡面・・・・などなどアフターパーツを使ったり自作しなければいけなさそうなものはあらかたそろっていて、とても完成度の高いキットと感じました。
能書きが長くなってしまったので製作記は次回から・・・・。オイオイ・・・。

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