2012/8/30

夏の読書  読書録

クリックすると元のサイズで表示します
●井越和子「新版 花屋さんの花図鑑」 主婦の友社 平成23年 3月


時おり自分の花の知識を更新しておかなくては、と、最新の図鑑に目を通します。そんなに珍しいものもないだろうと思いきや。


アスクレビアス、アルブカ、アンモビウム、イエロードラゴン、イキシオリリオン、グリーンベル、クリスマスブッシュ、コットンブッシュ、ジャスティシア、ショルツィア・ラクシフロラ、チトニア、テロペア、トーチジンジャー、バーゼリア、フィリカ、ブルニア、ブローディア、ベッセラ、ヘリコニア、ミシマサイコ、ミラ、ユーチャリス、ラペイルージア、レオノチス・レオヌルス、クルクリゴ、ゲーラックス、ビストニア、ピットスポラム、ヒムロ、ブプレウルム、プロテア・コルダータ、ミリオクラダス、リキュウソウ、ロホミルタス。


わ〜かりますかあ〜?


多少見当のつくのもあるけど、え〜っと、なんだっけ?っていうものがこんなにたくさん…。まあ、なかでもちょっとオーストラリアのヤマモガシ科の植物が増えてますよね。


市場に出回っている鉢物の花の種類はだいたい頭に入れてると思うんだけど、切り花となると、アレンジ的により変わった形を求められるのと、栽培目的ではないので日本の気候条件に限定されず、まだまだ見たことのないものも。いやいや、なかなか斬新なものがありますねえ〜。


また、同じ植物なのに鉢物とは違った呼称で流通しているものもよくあります。


花束にはよく利用されるレザーファンというシダの名前も、庭屋の方ではとんと使わないし、花屋さん用語でリモニウム(スターチス)のことを略して「チス」と呼んだりしますしね。


利用する部分が違うのも楽しい。ヒオウギといえば花しか思い浮かばないけど、切り花では実を使われるし、かわいい!このピンクの実は何?と思うと「ピンクペッパーベリー」(コショウの実)だったり。


植物って、尽きないものですね〜。





●土質工学会 土のはなし編集グループ編 「土のはなし I 」技法堂出版株式会社 1979年


古い本です。でも、これがなかなかおもしろい。


土のはなしといえば、畑の土壌成分の話かと思いきやなんのなんの。農業、建築土木、気候、環境、地質学などなど、視点が多岐に渡り、しかも全部で3巻あるらしい。


土の寿命って?空飛ぶ土とは?土中の水分の実際の動きは?地下鉄を通すって?井戸のしくみとは?


…思わぬ土の性質や力学的な話、様々な技術。庭師なら興味をいだかずにはいられない土のあれこれ。久しぶりに楽しい科学読み物でした。移動中の新幹線の中でこの本の難工事であったと書かれたページを読みながら、まさにその当該の岐阜羽島の地盤の上を通過する時の感慨。うあ〜。II、III巻もすぐ読みたい!!!


土のはなし I  もくじ:


1. 土の重さ 2.土の強さ 3.空飛ぶ土 4.土の粒子 5.土中の温度と湿度 6.土に石灰をまぜる 7.渚の足跡 8.土の締固め 9.ピサの斜塔 10.新幹線と地盤 11.地上を走る地下鉄 12.地下鉄工事 13.高速道路と新幹線の盛土 14.地下水 15.地盤沈下と地下水 16.沖積層の厚さから地形を予想する 17. 活断層を地形から読み取る 18.地滑り 19.青函トンネル 20.モグラの穴 21.畑の畝 22. 埋め立ての方法 23.地球の砂漠化 24.ピラミッド 25. お城の石垣 26. 満濃池 27. 信玄堤 28. 輪中堤 29. 干拓堤防 30. アースダム、ロックフィルダム





●池井戸潤 「下町ロケット」 小学館 2010年


下町の中小企業が開発した最先端技術を廻って次々に襲いかかる大手からの圧力、特許争い。追い込まれる経営難、それでも技術の高さは大手にも追随を許さない。技術屋のプライドをかけて、世界最高峰のロケットエンジン技術を守り抜く。


うわ〜。読んで涙がこぼれそうになるというのは、庭主にはなかなかないことですね。もう、絶体絶命の息を継がせぬアツい闘いに一気に読んでしまいました。技術屋魂、感動です。





●梨木香歩 「雪と珊瑚と」 角川書店 2012年


生まれて間もない娘を抱えて、ひとり珊瑚はどう生きてゆけばいいのかと思い悩む。そんな中で周りの人々に助けられて、森の中にすてきなカフェを開くまでの物語。


まさに、そんなカフェが開けたら、と、ガーデナーなら誰しも夢見るであろう、すてきなお話でした。現実はそんなに甘くない、でも、やっぱり夢見るよね〜?





…お盆に入った所為だったか、図書館に予約しておいた本(常時10冊程度予約してマス)が一気に返却され、庭主のところへ。ひえ〜。庭主も移動するのよう、こんなにたくさん2週間じゃ読めない〜!しかも人気本で後にも待ってる人が…と青ざめましたが。どれもおもしろく、なんとか読了。よ〜し、返しに行くぞう〜。
0
タグ: 読書  

2012/8/2

いんぷっと。  読書録

クリックすると元のサイズで表示します
はい。最近読んだ本です。常に図書館から10冊程度借りています。それでも庭関係の本が尽きないのはありがたい限りです。とくに、2万円とかする本も読めるのは実にありがたいことでございます。


・ ポール・スミザー 日乃詩歩子 「日陰でよかった! ポール・スミザーのシェードガーデン」宝島社 2008



ポールさんのシリーズは好きであると読んでしまいますが、こちらもフムフムと食い入るように読みながら、さっそく植物いじりをしたくなりあれこれとさわりだし。日陰と一口で言っても、確かに実に様々なのですね。植物をとことん観察すること、自分もまだまだだなあと反省。ご実家のお庭とご両親のエピソードには、とても共感します。



・ 三好和義 「京都の御所と離宮」 朝日新聞出版 2009年



写真集です。とても大きく厚い本です。実に、実に美しい。京都御所、仙洞御所、修学院離宮、桂離宮の庭園や建物、調度など、細かいところまで写真で捉えてあり、ため息をつきながらじっくり眺めてしまいました。



見学は予約制のため、京都御所以外は入ったことがない(その周りは幾度となく通っていたというのに!)のですが。



いいですね〜。うつくしいですね〜。日本の文化の粋ですね〜。もう、是非、実物を見てみたいです。



・小林享「風景の調律 景観体験の構築」鹿島出版会 1999年



あらゆる風景にはメッセージがあるということを思い出させてくれる本でした。



小学校の頃、東京に向かう新幹線の中から、延々と続いてひしめく住宅と林立する高層ビルをみて、背中がゾワゾワしたのを覚えています。



緑豊かな田舎から久々に出てきて、目に映るこの全ては、ねじの一本一本に至るまで遠い昔からその一つ一つを誰かがデザインし集積されてきたものなのだ、ということをふいに感じ、人間の底知れぬパワーに圧倒されてしまったのでした。



五感をフル回転して風景のメッセージを読み解くのを忘れず、さらにより良い風景が構築できれば、素晴らしいですね。



・小出兼久「聖書の庭 庭づくりの原点を求めて」NTT出版 1998年



聖書の世界で歌い上げられる植物の種類は実に豊か。



それにくらべ、仏教聖典で思い浮かべる植物表現といえば、蓮、菩提樹、沙羅双樹、といったところでしょうか。といっても、お経に触れるのは法事の時ぐらいなので本当はどうかよく分かりませんが。



聖書の生まれた地は生きるには過酷な気候であるが故に、植物の豊かな、安心して生存できるオアシス=パラダイスとして人々を魅了したのでしょうね。



一方、もともと緑豊かな仏教圏では、具体的な植物よりも光や五色の雲、妙なる音楽や香りが浄土の表現としてつかわれている気がします。



西洋の庭と東洋の庭。こんなところからも、違いが出ているのかもしれませんね。共通点があるとすれば、薬草園の役割でしょうか。そう考えると、またなかなかおもしろいです。



・アビジット・V. バナジー「 貧乏人の経済学 もう一度貧困問題を根っこから考える」みすず書房 2012年



途上国援助におけるミスマッチはなぜ起きるのか? マイクロファイナンスが機能しない状況とは? 意外な現地の実情や問題点、人々の行動心理。「事件は現場で起きてるんだ!」という台詞がふと浮かびます。



ニーズを的確につかみ方向性を見直す。より適切な手段を追求する。言葉にすると簡単ですが…。途上国でなくとも、自分の仕事や日常生活においてもいろいろと考えさせられる本でした。
0
タグ: 読書  

2012/8/1

ゆる〜く植物栽培  栽培

クリックすると元のサイズで表示します
ここんとこ、ちび庭、あまり殺虫剤を使っておりません。トウガラシ&ニンニクエキスや木酢液さえも。手入れがめんどくさいのは確かだけど、最近ご近所のアイドルになっているお隣さんのペットもいることだし。


いや、もちろん虫はいるのです。アブラムシもチュウレンジバチも。


それがある時ふと、それまでさんざんたかっていた虫が、ある程度たつとすっといなくなるのに気がついたのです。


サンチュにびっしりたかっていたアブラムシが、突然きれいさっぱり消える。いやというほどいたバラのチュウレンジバチが消える。もう葉っぱがなくなっちゃうよ〜、とあきらめていたナツミカンの木からアゲハの幼虫が1匹残らず消える。


直接の原因は、分かりません。まあ、消えるまでに葉っぱの半分くらいは食べられちゃったりしますが。


成長して飛び立っていったのか、天敵に狩りつくされたのか、おいしかった植物の新芽が成長してまずくなったのか、あまりの暑さに一休みなのか…。


まあ、それらの理由が少しずつ影響しているのでしょう。ちび庭全体の生物層が豊かになって、バランスがとれてきたってことかな。


なんとな〜く、うわ〜、いっぱいいる、と思ってから2週間ほど経つと発生が落ち着いてくるような気がします。まあ、発生初期は葉っぱを食べつくされるのも困るので、捕れる範囲でテデトールもしくは強い水シャワーで吹き飛ばしたりしますけれども。


そんな虫達のサイクルを見越して、2週間ほどわざとずらして種をまく農家さんもあるとか。


ベランダのササゲのアブラムシも、収穫する頃にはマミー(寄生バチにやられたもの)だらけで、天敵が増えるようその場で洗い流してからお台所へ。


昨年ずいぶん悩んだお仕事の方の菜園のヨトウムシも今年はずいぶん少ないのは喜ばしい限り。「アブラムシはウイルスを媒介するから」って学校で学びますし、最初の頃は1匹たりともつけない覚悟でしたが。


出荷するんじゃなけりゃ、それでいいのよね〜。完璧にピカピカに保たなくても。自分の庭なんですもの、より自然な姿で。造花のような傷一つない花より、ハキリバチがまあるくくりぬいた葉っぱがついてるほうが、クスリと笑えて愛らしい。


「収穫の半分は虫や鳥達に」っていう言葉もあるそうですし。


どなたがおっしゃったか、「アブラムシとは海に浮かんで魚達を養うプランクトンのようなものかもしれない」というのは、誠に言い得て妙ですね。イモムシはおとなしい顔した草食動物で、肉食動物のハチやカマキリは顔が怖いってね〜。


そうそう。一匹ベランダにいるのよ。トビモンオオエダシャクの幼虫、つまりシャクトリムシが。庭主、決してイモムシは好きではないが、この御仁、いつまでたっても飛び立たない。


フジリンゴの実生の下枝が丸裸になって、あ〜、と思ったらいたわけさ。でも、この大きさならそろそろ蛹になって飛び立つんじゃないかと思ってはや2か月。いっこうに成長する気配なし。毎朝水やりの際に探すと、「俺、枝だから。」って場所を変えて擬態してるんだけど、そのおかげで今日まで鳥に見つかることもなく。


調べてみると、どうやら成虫はかなり大きい蛾で、秋に蛹になるそうな。頭に猫耳のような突起があり、通称ネコバスとよばれているとか。う〜ん。ま、いっか。ネコバスがんばれ。フジリンゴもがんばれ。成虫になったら戻ってこなくていいぞ〜。


…なんだか最近、庭日記が虫日記になってるような気が…。虫と植物は、切っても切れない縁なのね。


☆今日のちび庭気温 :26〜37℃ 水切れがはやいですね。これは自動灌水チューブを敷かなくては…。(^^;)
0
タグ: 植物  栽培



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ