2009/7/31
ハーブ三種

一見地味なお花の咲いてないハーブですが、描いている間もグリーンと香りで癒されました


地中海沿岸原産で、シソ科に属する常緑性低木。生葉もしくは乾燥葉を香辛料として用いる。
属名Rosmarinusは「海のしずく」を意味する。愛や貞節の象徴とされる。
ポルフェノールの含量が非常に高く、優れた抗酸化力を発揮する。

シソ科 耐寒性常緑低木。丸みのある葉に白い縁取りが入ってます。
花色は淡いライラック色
すがすがしい香りを持つタイムはその名前もギリシャ語の「thyo(よい香り)」「thyeim(香らせる)」からと言われています。
同じくギリシャ語で「勇気」をあらわす「thymos」に由来するという説もあります。
昔々古代ギリシャ時代、タイムの香りは男らしさを表すものだったとか・・・

シソ科 ハッカ属 多年草
ペパーミントはギリシャ神話では ミントスという美しい娘が、地獄の神ハーデスに愛された。ハーデスの妻ベルセボネは嫉妬に狂いミントスを草にかえた。
それ以来ミントスはその香りで人々を魅了したとされている。
ペパーミント せいようはっか(西洋薄荷)
スペアミント おらんだはっか(和蘭薄荷)
作者の富美さんは日田から通ってくださってます。しかもハードな仕事の合間にです。
一見すると、ハープを奏でていそうな 長い髪の少女

妖精のような不思議な魅力をお持ちの方です


タグ: ボタニカルアート
2009/7/30
ミント



御代さんが奄美大島のデザートを持ってきてくださった時に、飾りに使うためにミントもお持ちくださった。
それはあまりにかわいい花だったので、作者の尚美さんが「これをかきまーす

可愛くて綺麗だがホントに細かい花なので、絵にするとどうなるのか心配はありましたが、尚美さんは根気強く丁寧に描いてくれました。
ミントにこんなにかわいい花が咲くのを私も今まで知りませんでした。
清涼感あふれる香りでおなじみのミントは、お菓子や飲料、化粧品、その他多くのものに利用されており、最も親しまれているハーブの一つといえます

ミントはどの種類も性質がつよく、丈夫で、他の植物を圧倒して増えます。
尚美さんは私より年下ですがとてもしっかりされていて姉のように頼りになる素敵な方です

グルメでチョコレート・ワインはプロなみに詳しく、素敵なお店や旅行情報もはずれがありません


きっと好みが似ているというのもあるのでしょう


2009/7/29
ハナシノブ

久しぶりに大学生のエイ子さんがお見えになった。
たくさんの珍しい植物をもって



しかし、なんと左手を骨折されていて、まだギプスを巻いているのが痛々しい

その中でも特に心惹かれたのは ハナシノブ で薄紫の花が可憐で名前とぴったり。
環境省の絶滅危惧種に指定されているそうです。
かつては阿蘇の草原で見られたそうですが、今は見つけるのが難しいそうです。
阿蘇の高原を散歩中にハナシノブに出会えたら、嬉しいでしょうね

それから レンゲショウマ ほとんど白に近い薄紫色の花です。
小さいけど、ハスの花ににているのが名前の所以らしい。
写真でピンクに見える花がミソハギでこれも可愛らしい花です。
ちょうどお盆のころに咲き、仏前に供えられるのでボンバナ(盆花)とも言われるそうです。
そして、珍しいのは写真ではみえないけど 八重山ホタルブクロです。
ポタルブクロのミニミニ判で、色は白く可憐です。
エイ子さんのお宅は老舗のお茶屋さんというのもあり、お茶花が多いです。
お宅で丹精こめて育てられています。
いつも珍しくて素敵なお花をありがとうございます

他にも高砂ゆりや秋海棠(しゅうかいどう)水引をいただきました

タグ: ボタニカルアート
2009/7/28
色見本

今月は二人の新人さんが入られた。


Uさんは学生時代に顕微鏡で観察しながら、いつも点描されていたということ。
Yさん 私がたまに行っているラジオ体操に私よりも頻繁にいかれているらしい。 いままで気がつかなかったのが不思議なくらいだ。
何かとご縁のあるお二人。どうぞ楽しみながらお続けくださいね

ということでお二人には透明水彩絵の具24色の色見本を作っていただいた。
これは葉っぱの形をとってもらい、パレットに出したの絵の具の色がどのように発色するか薄く色を塗ってもらうのと、筆を同時に二本使って塗るという筆運びの練習をしていただくのを兼ねている。
最初は筆に水を含ませる加減などが上手くいかず、苦労するものだが、お二人は失敗もなくスムーズに美しく仕上げられた。
大型新人デビューの予感

色見本がYさんのもので、色の名前を書いたパレットがUさんのもの
オペラ・クリムソン・ウルトラマリン・プルシャンブルー慣れない名前を書くのさえ大変だったと思います。おつかれさまでした。


2009/7/27
コバンソウ



コバンソウ(小判草)はイネ科コバンソウ属の一年草。地中海沿岸の原産で、日本には明治時代に鑑賞用として渡ってきた。
現在も花壇用やドライフラワー・鑑賞用などに栽培されているが、道路の端や荒地などに野生化したものもある。
小穂(しょうすい)の形と熟した時の色具合から小判に喩えられ、コバンソウと名付けられた。
別名の俵麦(タワラムギ)は小穂を麦の俵に見立てたもの。
穂が黄金色になる姿は、まさにコバンソウの名にふさわしい。
だが、実際は私には最初に学生のエイ子さんが持ってきて下さったときには、小判と言うより昆虫に見えた

それくらいなのでおもしろい植物とは思ったけれど、描く気にはならなかった。
が 優子Sさんは違っていて「かわいい

毎週ごとに様子が変わり、新たな発見をするのが楽しかった。
絵でもわかるように、青い時が蕾の状態で、だんだん色付くと開いてくるのです

そしてこれは優子Sさんの大発見なんですが、葉の片側だけにウェイブのある個所があるのです

こういう事が、私たちの秘かな楽しみでもあります。
同じ優子さんがなぜか三人もいらっしゃるのでイニシャルを今回からいれることにしました。
それから一年たち、今優子Sさんのお宅の玄関前にはコバンソウが風に揺れています。


2009/7/25
バラの花束U

最近バラの花束に凝っているさよ子さんの最新作。
今回は脇役の りょうぶと赤い実のヒペリカムにスポットをあてますね。


リョウブ科の落葉小高木で沖縄を除く山林に多くみられる。若葉は山菜とされ、庭木としても植えられる。
開花は7〜8月で、梅に似た白い花の集団には蜂が集まる。とても優雅な香り

幹はさるすべりのように剝げ落ちてつるつるしている。床の間の柱にもされているという。
夕方に涼風が吹くと一段と白い花が爽やか。
夏山に やさしい香り 白りょうぶ


オトギリソウ科ヒペリカム。原案は北半球の温帯
「ヒペリカム」という名はギリシャ語の「上」と「像」に由来し、古代夏の祭典で魔除けの像の上に置かれたことによるそうです。
アレンジは、和・洋何れにも使える不思議な花材です。
黄色の可愛らしい花を咲かせます。
ライラック色のバラはオーシャンソングという名前で古代ギリシャ時代から、人々に愛されてきたバラです。
お花屋さんにお勤めのさよ子さんならではの花束でとても丁寧に描かれた作品です。

2009/7/24
ノアザミ



ご夫婦でゴールデンウイークに黒川温泉に行かれた時の帰り道で和子さんが見つけられたノアザミ

アザミの種類は大変多く、どれもよく似ていて分類が難しい。日本だけでも60種類もあるらしい。
アザミ類は秋咲きのものも多いが、ノアザミは晩春から夏にかけて咲くのでわかりやすい。しかも総苞を触るとネバネバしているので他種との区別がつく。
葉は羽状に裂け、縁には棘がある。
沖縄の八重山では、トゲを「あざ」と呼ぶことから、「あざぎ」(とげの多い木)と呼ばれ、しだいに「あざみ」になった。
また「アザム」の言葉に由来するという説もある。
「アザム」には「驚きあきれる」とか「興ざめする」の意味があり、花が美しいので手折ろうとするとトゲにさされて痛いので、「驚きあきれ、興ざめする」ということからこの名前がついたらしい

日本では晩春から秋にかけて、どこにいっても何らかのアザミの花を見つけることができる。
いろんな草花の中から抜きんでるように茎を伸ばして、その先々に咲く紫紅色の花は、山野の彩りとして 天がくださったようにさえ思える

ご夫婦の旅行の思い出に描かれたノアザミ
いつまでもお二人の心に残ることでしょうね

