最近、秋葉でジャンクのDynaBookSS2000が大量に出回っています。QC-PASSにて20k〜17Kくらいでした。ただし、一番入手しづらいキーボードが付いていません。
薄物ノートのため、液晶やバックライト用インバータ(以下、インバータと略記)が破損していることがたまにありますが、その分、安く購入できます。反面、インバータなどは入手が難しいです。安く抑えるためには自分で直すのが手っ取り早く一番安上がりです。
今回はインバータのチップ抵抗と、トランスが割れていたので、その修理方法を紹介します。
1.インバータトランスの修理
写真1はインバータの外観です。
写真1 インバータの外観
写真2 トランスの拡大
写真2のように、わかりづらいですがフェライトタイプのトランスが割れていました。このフェライトには半分程度の導電領域がありますが、そこさえ割れていなければ修理可能です。もし導電部分が割れていても、はんだ付けすれば直るかもしれません。
トランスを直す際は、インバータを覆っているプラスチックの透明カバーを外します。次にクリーム色のトランスのカバーごと、はんだごてで外し(足は4ヶ所)、さらにクリーム色のトランスのカバーからワイヤをはんだで外します(3ヶ所)。そして最後にトランス本体(フェライト)をクリーム色のトランスのカバーから外します。
写真3 トランスを外した状態
割れていたトランスは、フェライト間のギャップが多少出来てしまいますが、ある程度の磁界結合していればよいみたいなので、瞬間接着剤で接着して終了。
・DynaBookSS2000用インバータの形番
MA0148352 ←ロットかシリアル番号かも?
UA2040P02 ←東芝の部品品番 おそらくP以降の番号は04など、いろいろあるはず。
NJD-7099 ←おそらく長野日本無線の形番
ちなみに、PORTEGE M100も同じインバータを使っていますので代替可能です。
2.インバータのチップ抵抗交換
チップ抵抗が割れていたら、新しいのに取り替えます。サイズが1005(縦のサイズが1.0mm、横のサイズが0.5mm)なので手や目視ではんだ付けするのは難しいですが、根性でなんとかしましょう。
・割れていたチップ抵抗(1005タイプ)の本来の抵抗値
R57 56.3kΩ
R33 1kΩ
R92 33KΩ
R75 218KΩ
写真4 チップ抵抗の置き換え(同じ1005タイプが無かったので他のサイズで代替)
3.液晶
参考として、液晶の形番も載せておきます。入手しづらそうですが、他のノートのジャンクや液晶工房ほか液晶のジャンクなどで探すしかないと思います。液晶は割れていても、液晶の板金や導光板、冷陰極間などは使えることがあるので捨てないでとっておくほうがいいでしょう。
・DynaBookSS2000用液晶
東芝松下ディスプレイテクノロジー製
形番
LTM12C328 ←東芝松下ディスプレイテクノロジーの形番
*VF2095P01* ←東芝の部品品番。P01でないものは筐体に微妙に合わないと思われる。
2010年04月13日追記
バックライトのインバータは秋葉原のQC-PASSなどでジャンクが安価に入手できます。