もう何年も前に作った、電子ビームの放電用高圧回路。
ブラウン管用フライバックトランスを転用して高圧を発生。
回路はNE555を使って+12V DCを矩形パルスにスイッチングして形成後、MOS FETを経由してフライバックトランスに供給したもの。電圧は高いものの(数K〜25KV)、電流は少ないはず(非力の電源使ったので電源がうなってた)。
こんな高電圧に耐圧のある測定器はもってないので、アッテネッター(倍率器?)とかつくってやらないと測定できないだろうなぁ。
もっと出力の電流を大きく取る場合は車のバッテリーとかをつかえばいいかも。
電子ビーム放電

右の写真は、板状のアノードへの放電例。細いビームが不安定にあちこち放電する。
左の写真は、ガラスの下にHDDから取り外したネオジム磁石を置いて、ガラスの上には円形状に作ったただの錫めっき線をアノードとして置くことで、磁力を受けて不安定になりビームが回転するようにしたもの。簡易的な回転走査になるので、いちいち走査用コイルの設置が不要になる。中心取りが少し手間だけど。パッシブテフレクタ的な。
なお放電させると、
(1)金属などに電子ビームが当たって、特性X線が出る(有害)
(2)(1)に付随して、ビームが当たったアノード側の金属が加熱、気化してガスが発生する(たぶん有害)
(3)オゾンが発生する(有害)。くさい。
(4)(1)によって機器が暴走することがある(うちではLANのルーターが暴走した)。
このため、放電部分は鉛ガラスなどで覆ってX線を遮蔽してやったほうがいいかも。
ブラウン管の鉛ガラスの破片があるんだけど、これを溶かして任意の形状に加工してくれるところ無いかな・・・。ガラス製品の工房とかでも鉛ガラス扱ってるだろうけど鉛の濃度ってブラウン管用のとクリスタルガラスのではどれくらい違うんだろう?
家電やエアコンメーカー各社が出してるプラズマ空気清浄機の放電部はこんなんかな?
最近はプラズマで有害物質の処理とか注目されてるらしい・・・。もっと出力を上げればおもしろいことできるかも。
紙とかをアノードとカソードの間に入れるとすぐ燃え出すのでキケン。
オゾン発生器としてつかうのもいいかもしれない。銅パイプとかを使って中心にカソード、パイプをアノードとして作って、片方から空気を送り込んでもう片方からオゾンの混じった空気を取り出すようにすればいいかも。
X線を有効利用できないかなぁ…小型CT用のX線源にするとか…。
ビームをちゃんと制御して電子顕微鏡とかEDXに応用とかできれば最高なんだけど。