短冊って言うんですか?
その中に茶碗を持ち歩いている茶箱があります。
蓋裏にこんな詩の短冊が貼付けてあります。
「返りみて 心にとはば みゆ月に
ただしき道に なに迷うらむ」
今日の月釜の待ち合いにそれをちょこんと置いてみました。
とある先生が、横にススキをどっさりと活けてくれました。
【追記】
都筑民家園の月釜では、五人様分の濃茶を一碗で練ります。
茶席での主客・一座建立がそのテーマであるからです。
五人前ともなると、
正客様はかなり熱い状態で濃茶をいただくことになり、
お詰めのお客様は熱い濃茶がいただけるというワケにはゆかないかもしれません。
ところが、お客様はやはり素晴らしく、
初めの方のお客様は、湯気から漂う濃茶の香りを楽しみ、
お詰めの方のお客様は、”待つ”間と温度が落ち着いたゆえの濃茶のうま味を楽しんでいただいているようです。
誠に感謝するばかりです。
さて、こうしてお客様に甘えながら、
一座建立を目指しておりますが、
今後はもうちょっとチャレンジしてみようと思っています。
来月は「風炉の名残の月」、
侘びた趣向を楽しむ月でもありますが、
この月を機に、
できるだけ「無色」の席を心がけてみたいと思います。
特に、茶道具においては、
色を除き、目に映えるようなものを除き、
心と空気の一座建立にチャレンジしてみたいのです。
「質素にこそ、工夫の面白味がある」
そんなことが言えるようになれれば、良いのですが・・・・

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