2008/3/22  23:43

南十字星の輝く街で  Part4  旅日記

7:00にならないうちに目を覚ます。今日はまだ目覚まし時計が鳴り響いてはいない。シャワーを浴びてシャキッとし着替えを済ませる。近くのSouthern Cross Stationの売店でツナサンドと水を買って、チケットを買ってホームへ降りる。

8:00前には電車が来るはずなのだが、時間になってもFrankston行きの電車が来ない。
来る電車はCity CircleとかFlinder St Stationの表示である。このまま待っていてもしょうがないのでFlinder St Stationまで行ってみる。Melbourneのメイン駅はここであり、再度確認してホームで待つ。途中番線の変更アナウンスがあり向かいのホームで待つが、表示はまたも
City Circleだ。ここはもう恐れてもしょうがない。そんなに多くはFrankstonへの電車は出ていないので乗ることにした。次の駅の表示を見ると間違いはなさそうなので一安心。最初に思い切れなかったことを後悔してもしょうがない。しかし路線図を見るとFrankstonはZone3となっている。手元のチケットはZone2を買ったので、
間違いかもしれない。「まあいざとなったら精算させてもらえばいいか」。
1時間の旅は生活に使用されている郊外電車であり、旅行者を見ることはなかった。目的地は終点であり駅名を気にする必要もない。駅に着くと自動改札があり「マズイ」と思ったが、一番右のレーンは自動改札でなかったので、そこを通り抜けたしだいです。
「助かった」って、またキセルかい(爆)。

ということで予定していたBusは出ていてしまったので、次のBusまでは1時間以上待たないといけない。これは辛いッスね。それじゃあ街の散策でもしよう。少し歩くと映画館やショッピング・エリアもあり、Frankstonは結構な街でした。少し歩いた大通りのそばにマクドナルドがあったので朝食を取ることにする。手持ちの時刻表を広げ予定の変更を考える。どうやら着くのは12:00を回ってしまいそうだ。まあ14:30からのPatty Griffinに間に合えばいいっすよ。マクドナルドから少し歩くと海にでるようなので、海岸まで歩いてみる。桟橋で釣りを楽しむ人の姿を遠くに望む。海岸を犬を連れて散歩する人の姿も見られる。土曜の午前はまだ静かな風景を写している。「それじゃあ、そろそろ駅に戻ろう」。

Portsea行きのBusは10:20分発だ。ドライバーに料金を払いBusに乗り込む。Fesに行く雰囲気の人も何人か乗っている。Busの入口にもFesのチラシが貼り付けてあるので、間違いなく連れて行ってくれるのだろう。1時間ほど走るとRosebudの街に着く。サーファーでもいそうな街であり、海岸方面に向かいテントが幾張りもある。ここからFesの会場までShuttle Busが出ており、ここで降りる人もいる。「これでPortseaまで行って、歩けるのに何で降りるのかな?Shuttle乗ればA$10取られるのに」。コレで行けばA$5位で行けるのです。しかし参ったことにここから渋滞が続き、予定では1時間40分で着くものが、結局は2時間20分もかかるありさまだ。おまけに終点で降りればFesのスタッフが「Fesに行く奴はここに並んでShuttleに乗れ」というじゃないか。
歩いちゃいけないのかい。ということでここからA$5取られました。何か納得いかないワタシです。

Shuttleが会場入口に到着し、入場ゲートまで歩く。荷物チェックを受け、チケットをオレンジのリストバンドに交換する。「二日券だから外さないように」とのことでした。ゲートをくぐれば、すぐに左に小さなステージが見える。知らないBandがすでに演奏を続けているが、真っ直ぐに進む。すると物販や飲食のブース・テントが出現する。さらに進むと前が開けメインのステージが遠くに見えてくる。右手のトイレスペースがそう大きくないところを見ても、Fesの規模が分かるというもの。何せ2ステージだからね。ただし国立公園内であり木々も多く、左は海に囲まれた景色が素晴らしい。おまけに今日は来豪3日目にして初めての晴天なのだ。朝から短パン・Tシャツにサングラスでいられることが嬉しいね。左を見ればアルコールを販売している。国立公園だからノン・アルコールだと思っていたのだが、OKでした。チケットの前売り制であり、ライトビールA$5を2本買う。

もうスタートしているはずなのにまだまだスペースは空いている。真ん中の前の方に陣取るべく持参したビニール・シートを広げる。程なく13:00からのLiarのステージが始まった。知らない人であり、平凡なSS&Wって感じだったな。女性ミュージシャンもゲストで1曲でたが、彼女も誰か分からなかった。1時間の予定が5曲45分位で終えてくれて、個人的には拍手でしたね。物販と飲食のスペースを覗いて時間を過ごし、次のPatty Griffinが始まる14:30の前に席に戻る。

MCの紹介の前にPattyは出て来ちゃった。黒のスカートにグレーのタンクトップ姿がまぶしい。バックはパーカッションとギターという小編成だが、彼女の歌を聴かせるには十分だ。
"Love Throw A Line"でスタート。青空の下、彼女の歌とアコギの響きがこだまして行く。胸に声がビンビン突き刺さる。彼女の歌を白日の下で聴くのはちょっと恥ずかしい気がするのは何故?しかしどの曲も声に力がある。我が愛すべきアルバム「Children Running Throuh」からの
"Stay on the Ride"もBluesと言ってもいいような曲。凄み感じます。しかしそんな凄みも"Top Of The World"では慈愛に溢れた歌声に変わる。泣きたくなるくらい美しい歌声に包まれる。聴けてよかったなこの曲。「今日は嬉しいの。だってMavis Staplesと同じステージに立てるんですもの。彼女は私のヒロインなのよ」なんて話す姿がとてもキュートです。そして私の一番好きな"Up To The Mountain"が歌われるにおいては聴き入って体が硬直するようだった。
Solomon Burkeも歌ってくれたが、これはゴスペル・ソングだ。ピアノではなくギター1本で歌われたが、涙なくしては聴けないような熱唱に感動は深まる。苦労して半島の先っちょへ来た価値があるってもの。いつまでも聴いていたかったが、終わりはくるもの。寂しいね。最後は何とスペイン語で歌う"1000 Kisses"でビックリさせてるうちに終っちゃった。アンコールの拍手には答えてくれなかった。1時間予定で45分しかやってくれなくて残念。8曲くらいじゃ満足いかんぞ。「これはいつか何処かに聴きに行かないと」と思ったしだいです。いや、Patty最高!

30分位のセットチェンジの後で、コーラスの3人以外は白人でバックを固めたMavis Staplesが出てくる。過去3年で2度位見ているから目新しさはないが、昨年出した「We'll Never Turn Back」も力作であり、現役のバリバリである。Buffaloの"For What Its Worth"から歌い始めたのは意外な選曲でした。しかし結構これがハマルのでした○。新譜からの"Eyes on the Prize""Down in Mississippi"と歌うが、声が少しざらついて聞こえる。次は十八番のThe Bandの"The Weight"だが、1番を歌い終わるやバック・コーラスの男性に後をまかせて中座してしまった。暑さのせいなのか、体調が悪いのがわからないが、少し辛そうにも見えた。この曲をフル・コーラス歌わないのは何か変ですね。そのままBandが1曲インストを演奏してMavisは戻ってきた。
それからMartin Luther Kingと公民権問題の話をからめながら数曲歌った。そして大ヒット曲の"Respect Yourself"で大爆発。もう1曲やって50分のステージを終えたのでした。歌いっぷりは相変らず凄いのですが、つながりが悪くその点今ひとつの感は否めなかった。体調良くして歌い続けて欲しい人です。頑張れMavis。

ここらで少し腹に詰めるかと売店を覗く。手持ちのツナサンドはすでに食べてしまっていたから何か買わないと。ブリトーを買い、かぶりつく。これで暫くは腹も納まることだろう。さて、お次は噂のRodrigo Y Gabrielaだ。昨年Towerで大プッシュしてたメキシカンの男女二人組。やってるのがスパニッシュ・ギターというのがラテン系だね。
しかしブレイクしたのがアイルランドというのが何ともおかしい話だ。ワタシもTowerで見て聴いて、彼らのDVD付きのLIVEを買っていたのでした。彼らのアグレッシヴな演奏は、密かに楽しみにしていたしだいです。オーストラリアの聴衆がどれくらい彼らのことを知っていたのかは分からないが、彼らの演奏は完全に聴衆の心を捉えていた。
これは確信できる。若い奴らの感性に彼らのアタックの強い演奏は刺激タップリに聞こえたに違いない。へたくそな英語のMCながらも、彼らも場数を踏んでいるらしく実に堂々としている。
"Stairway To Heaven"の演奏なんて最高だ。そんな彼らだから持ち時間の1時間を無視し、アンコールにも答え、実に75分も演奏してくれたのでした。
その後1日だけ日本を訪れ、東京のファンも熱狂させたらしい。いや、世界は広い。

少しずつ太陽も西に傾き始め聴衆も一杯になった19時過ぎに、地元凱旋のKeith Urbanが現れた。Tシャツにジーンズとメンバーは皆ラフないでたちだ。見ればバンジョーとフラマンを手にしているメンバーもいるが、彼らが奏でるのは純粋なアメリカン・ロックだ。ボンジョビあたりと変わりないとワタシは見ているのですが。確かにKeithの声はカントリー声だし、カントリー調の曲はNitty Gritty Dirt BandのJeff Hannaあたりを思い起こさせるものもある。そういった意味でもワタシにも親しみを持って聴けるのかもしれない。この日演奏された"Shine"なんて曲は最たるもの。そしてKeithは歌うのと同じようにギターを弾くのが好きに違いない。彼の弾きっぷりをみていると演奏する楽しさに溢れている。そんな彼だがグッド・ルッキンなのでオージーの女性ファンの嬌声は最後まで尽きることはなかった。ただその割りに彼が求めるコール&レスポンスが今一だったような気がするのは、気のせいなのだろうか。カバーもツアーでよくやっており、この日はSteve Millerの"The Joker"が演奏された。まずは彼がだれよりもロック・ファンなんだな。先達へのリスペクトが感じられ、なんかいい奴なのかもしれないって気がしたね。昔、RanchというBandをやっていたらしいが、そのアルバムを何故かワタシも持っていた。「何だ昔から彼の歌を聴いてたんだ」なんて最近改めて知ったしだいである。楽しい演奏は70分余り続いたのでした。気がつけば日は沈み、あたりは夕闇に包まれている。

オオトリのJohn Fogertyは定刻の20:45になんて出てきやしない。気がつけば前の方は、姉ちゃん達から男性と年配者に代わっている。21:30頃になってやっとJohnとBandが現れた。最初からぶっ飛ばす気らしく"Travelin' Band"から歌いだす。
ライオンのように荒々しく"Bad Moon Rising""Green River"と続けられればもう降参ですね。
「友達と一緒にやるよ。Keith Urban!」と言ってKeithを招きいれ、新譜から"Broken Down
Cowboy"と"Cottonfields"の2曲を一緒に演奏した。親父と息子くらいの年の差があろうが、そんな感じはしない。「お前の奥さん綺麗だよな」なんてJohnがちゃかす姿も。Johnは62才だけど、声も出てるしまだまだ行けますよ。日本にも来て欲しいよね。しかしJohnはCCR時代から良い曲を沢山書いてきたものだ。その後も"Lookin' Out My Backdoor""Born On The Bayou"
"Midnight Special""Have You Ever Seen The Rain""Keep On Chooglin'""Down On The
Corner"と惜しげもなく繰り広げる。途中途中で新譜からの曲も挟むが、だれもが昔の曲の方が好きなのはしょうがないね。Golden Eraなのだから。本編最後は"Old Man Down The Road"。これも良い演奏だった。しかし皆が乗っている中でも、前の方でチュッチュチュッチュしているカップルがいるのにはあきれる。まあ、しまいには回りの人たちに「聞いてないでそんなことしてんなら後ろに引っ込んでろ」ってやられてたのは爽快だった。酔っ払いの兄ちゃんたちも、ぶつかってくるので大人たちに諌められていた。「大人を舐めるなよ小僧達。この音楽は俺達が育んできたもので、お前らに冒涜される筋合いわないぜ」って感じでしたね。
そしてアンコールも"Fortunate Son""Rockin' All Over The World""Proud Mary"と怒濤の3連発。声も演奏もでっかい音でRockしてました。こちらも負けずに歌ってたんで声がかれちゃいましたよ(爆)。時計を見れば23時にもうすぐなろうとしている。90分やってくれたので満足です。予定は75分だったからね。

ただ、もたもたしてはいられない、帰らないと。空には星が輝き、南十字星も微笑んでくれているにちがいないが、今はそれを楽しんでいる余裕すらない。サブ・ステージではGalacticが演奏していたが、そんなものには目もくれずShuttle Bus乗り場へ一目散。とりあえずRosebud行きに乗り込む。座れたのが何とも嬉しかった。何せ後半戦は立ちどうしだったからね。すっかり疲れました。暗闇の中、Busがどこを走っているのか見等もつかない。しかしそんな暗がりでも乗客は少しずつ減ってゆく。終点だから良いけれど、途中で降りるなら不安でしょうがなかったに違いない。いつしか終点になりBusを降りる。そこには数人の人が待っており「ナイト・ライダーのBusを待ってるのか」と聞けばそうだという。間違いなくMelbourneまでは帰れそうだ。40分程は待っただろうか、12:15頃に反対車線にBusがやってきた。皆慌てて通りを横切ったことは、言うまでもない。料金を払ってBusに乗り込みまずは一安心。Busが出るといつしかまどろみ始めている自分がいた。随分時間が経ったようだが、目を覚ませばFrankston駅に着くところであった。まだ半分くらいなのだろうか。

その後賑やかなSt.Kildaを抜け、Melbourneに着いたのは2:30を過ぎていた。土曜の夜だけあって、今だ通りは賑やかに人が闊歩している。しかしワタシのガソリンはゼロに等しい。今はただベットに横になりたいだけである。懐かしいホテルまではもう少しなのだ。

to be continued......
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