2019/9/17  9:58

やっと終わった......  

レコードコレクターズ誌に連載されていた「ビートルズ来日学」が今月やっと終わった。
実に10年の長きに渡っていたそうだ。ビートルズに思い入れのないワタシにとっては、
困ったちゃんの連載でした。巻頭カラー4Pを10年も占めていたのは重罪ではないのか。
今月号にも「アビー・ロード」の50周年記念盤の特集記事も組まれている。
ビートルズを特集すると部数が伸びるとの謂れがあったが、今も生きているのか?
革命的であり凄いバンドだったとは認めるが、10年に満たない活動期間を考えれば、
過剰に評価されている気もしている。崇めているのは多くは50代以上、
今の若い人の中にはビートルズを聴いたことのない人も多いのではないだろうか。
今や日本はドメスティックが主流なのだから。
レココレ誌が過去の音楽の歴史に根差して編集されているのは理解しているが、
過剰にビートルズ贔屓することなく紙面を作っていってもらいたい。
「ビートルズ来日学」の連載が終わった来月号の新連載に期待してます。
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2019/9/15  13:07

「魂の宿る街ニューオーリンズから ネヴィル・ブラザーズ自伝」読了  

長いこと寝かせていた「魂の宿る街ニューオーリンズから ネヴィル・ブラザーズ自伝」
を1週間ほどかかってやっと読了。
たぶん四兄弟にインタビューしたものを文字起こして編集したものなのだろう。
共著としてデイヴィッド・リッツという人物が名前を残している。
日本で刊行されたのが16年前の2003年9月、ネヴィル兄弟の活動も終止符を打ち、
昨年にはチャールズが、そして今年はアートが鬼籍に入ってしまった。
中身を読めば、ジャンキーで盗人、女たらしのとんでもない兄弟である。
それでも家族と音楽には愛情を注ぎ続けていた。人種差別の時代の人達である。
ダメダメの順では、チャールズ>アーロン>シリル>アートなんて感じ。
ドクター・ジョンやジェームズ・ブッカーには仲間意識を抱くも、
アラン・トゥーサンには搾取されたと恨みを抱いていたようだ。分からないものだ。
少し年の離れたシリルは兄貴たちとは違った価値観を持っていたようだ。
アーロンは彼のソロ・キャリアを輝かしいものとしてくれたリンダ・ロンシュタットに
凄く感謝していたのだとあらためて気づかせてくれた。
リンダのドキュメント映画もアメリカで上映されているのでいつか見たいものですね。

札幌に飛ばされて間もない1987年の夏に旭川のフェスに彼らが来るっていうので
バスに乗って日帰りで観に行った。これがネヴィル兄弟の初体験だったはず。
その後もニューオリンズのハウス・オブ・ブルース等内外で何度も生を経験した。
特に1994年のライヴ・セレヴレーション豊橋は印象深い。
出演者もニューオーリンズ寄りで豪華だった。アラン・トゥーサンは開場前に
公開リハはしてくれるし、屋台ではヴァン・ダイク・パークスが嬉しそうに
焼き鳥に舌鼓をうっていた。何よりもネヴィル兄弟が出てくると雨上がりの空に
美しい月が出ていた。まさにYellow Moon!もう25年も前の話か(笑)。
半ば犯罪者の兄弟だが、良い思い出しか浮かばない。

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2019/9/5  17:30

「私たちは洋楽とどう向き合ってきたのか/南田勝也」読了  

図書館で借りてきた「私たちは洋楽とどう向き合ってきたのか/南田勝也」を読了。
今年の3月刊行なのでデータは新しめ。大学教授達がパートごとに書いているので、
統一感は今一つの所もあるがデータ重視で興味深い。
特に最終第9章の「ウェブ的音楽生活における洋楽の位置」が現状を捉えている。
雑誌からではなくウェブから直接に楽曲へ到達できるため、
レコメンド的なものを廃することにより聴取は楽曲だけの嗜好にゆだねられる。
当然ながら外国語であったり、ライヴ体験を容易に享受できない洋楽は旗色が悪い。
思えば情報が少なく、雑誌記事やラジオの音、映画からの生活スタイル等から
異常に想像力を働かせて思い入れを深めて洋楽を聴いていたガキの頃だった。
邦楽ロック・フォークはまだまだマイナーでテレビから流れる歌謡曲が全盛だったので
より刺激を求めて次々と生み出される洋楽に親しんだ感じもする。
フジロック等のフェスでも今では洋楽が邦楽ファンを啓蒙する機会は少ないようだ。
まあ、自分が好きなものを聴くのが一番です。我が身を振り返れば、洋邦聴いていても
メインからはかけ離れたマイナーな領域にいたはず(笑)。
若い人たちと音楽の話をするのは難しいかもしれないが、あちらも望んではいないか。

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2019/7/30  15:10

「衣・食・住・音/角張渉」読了  

図書館で借りていた「衣・食・住・音 音楽仕事を続けて生きるには/角張渉」を読了。
インディ・レーベルのカクバリズムのオーナー角張渉のレーベル15周年に際しての
回想録のような記述本。レーベルと共にマネージメントも並行して行っていたのが
長生きの秘訣なのかも。同レーベルではSAKEROCK、キセル、二階堂和美等を個人的には
観たり聴いたりしてきた。角張氏の出自がハードコアパンクなれど、ポップなものまで
広く良いと思うものを制作してきたようだ。オーナー裁量で製作期間や経費の掛け方も
柔軟に変更してきたようで、アーチストにとっては幸せなレーベルだと言えよう。
SAKEROCKは解散し、売れっ子になった星野源はメジャーへと移籍したが、
新たにceroを輩出するなどインディとしては安定した時期を迎えている。
音源(CD)の売れない昨今であるが、生の現場に重きを置いてきた事が今の地位を支えている。
大きなバリューを求めることなく、石橋を叩く経営で今後も歴史を重ねていく。
学生からライヴハウスやレコ屋でのバイトを経由しての起業と企業人生活のない方で、
かっての「就職しないで生きるには」ではないが、なかなか興味深い一冊でした。

さあ、西日の中を図書館に返却に行くとします。

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2019/7/22  8:22

「西部劇論/吉田広明」読了  

図書館で借りていた「西部劇論/吉田広明」をやっと読了。
あとがきまで461頁の大作であり、税抜4,600円なので自分では買えません(笑)。
日頃はエンタテインメントやフレデリック・レミントンのウエスタン・アートの延長として
観ているウエスタン・ムービーであるが、何ともアカデミックに語られている。
それも人間の心情にクローズアップして、多くをフィルム・ノアール的に見ているのが新鮮。
筆者は1966年生まれとワタシよりも若いので、自分で言うようにウエスタン全盛時代を
リアルに体験していないので、客観的に見られるのだろう。逆に言うと思い入れが少ない?
クリント・イーストウッドが監督した「許されざる者」を最後のウエスタンと言い切る。
つい先日「ゴールデン・リバー」を観てきたばかりだが、
彼からすれば意匠だけ借りてきたものなのかもしれない。
そんな具合でダークかつ批判的な文章も多いが、色々な見方があるのも悪くない。
時系列に監督やスタッフを中心に書かれている。しかし観たことない映画もまだまだ多いね。
返却期限が今日までなのでさっさと返しに行くとします。

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2019/3/14  10:02

「村井邦彦のLA日記」読了  

渡米前に読むつもりが、帰国後に頁を捲り始め「村井邦彦のLA日記」をやっと読了。
アルファ・レコードの創設者である作曲家が、超マイナーな業界紙に連載したものに
2015年のALFA MUSIC LIVEで配布した冊子の文章を加えて本にまとめている。
あの素晴らしかったフェスからも3年半と時の経つのは本当に早い。
移住先のロサンゼルスでの生活を中心に日記風にまとめられているが、
大人の目線であり、その交友のワールドワイドな事にも改めて驚かされる。
特に最終章で記される、アトランティック・レコードの創始者である
アーメット・アーティガンと仕事を離れての交友は何ともセレブ感に満ち溢れている。
息子のヒロ・ムライが今年のグラミーで監督した「This Is America」で
ミュージック・ビデオ賞を受賞した事も記憶に新しい。
単にアーチストを育てるだけでなく、自分の家族も立派に育てられたのですね。
アメリカという国はまだまだ自由な風土を捨ててはいない。そんな事も思わせる一冊。

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2019/2/11  20:06

う〜ん、ジャズに軍配か?  

昨日今日とかけて「東京ブルーズ&ロック地図」と「東京ジャズ地図」の2冊を読了。
同じ160頁立てだが、はっきり言ってジャズの方が興味深かったし読みごたえがあった。
ブルース&ロックは店の作りが似ているが、ジャズの方がより個性的な感じがする。
何よりもブルース&ロックはもっとお店あるでしょ。ちょっと手抜き感が出てしまった。
買わないでよかったかも。それでもアメリカーナなワタシはロック系を贔屓しますが。
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2019/2/3  16:53

「新版 ゴスペルの本/塩谷達也」読了  

図書館から借りていた「新版 ゴスペルの本/塩谷達也」を読了。
初心者にも分かりやすく、ゴスペルとはなんぞやから始まり、歴史やミュージシャン、
関連出版物紹介、ミュージシャンの対談・エッセイと盛り沢山。入門書として良い本です。
著者自身もゴスペルのシンガー・プロデューサーで含蓄も深い。福音=Good Newsなのね。
ソウル・ミュージック等の黒人音楽は大好きなのだが、ゴスペルは深入りしてないワタシ。
特に日本語で歌われるとちょっと臭く感じてしまうし、恥ずかしい。
それでもスビリットが大切な音楽だから歌詞を理解することは重要なはず。
Jesus、Lord、Hallelujahなんて言葉が入ればゴスペルと勝手に解釈してます。
Al Greenはゴスペルだけど、小坂忠はゴスペルとは認め難いワタシであります。
一度本場の黒人の日曜礼拝でゴスペルを浴びてみたい気持ちは持ってます。

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2019/1/21  12:22

「聴かずに死ねるか! 小さな呼び屋トムス・キャビンの全仕事/麻田浩・奥和宏」読了  

麻田さんの自伝本とも言える「聴かずに死ねるか!小さな呼び屋トムス・キャビンの全仕事」を
読了。自分よりも上の年代の方々の知らない話は大好物ですので一気に読み終えた。
伝聞して既知のエピソードもあるが、時系列的に咀嚼して読むと理解も深まるというもの。
何よりもトムスの前後も休むことなく自分の興味を探求していた事に驚かされる。
個人的にはトムス以前のアメリカでの遊学時代の話に惹かれる。ゆったりした60年代での
ブレバタのお兄ちゃんとの同棲生活は何とも楽しそう。日本レストランでのバイトも時代です。
末尾のあしゅらさんの回想と麻田&バラカン対談が検証としての役割を果たしている。警鐘もか。
トムスのスタートの1976年はワタシは18歳になっていたが、日本のロックやハードロック等を
聴いていたので、まだまだルーツの奥の細道には入り込んではいなかった。
イーグルスやジャクソン、リンダ等のウェストコーストには到達していたけれど。
そんな具合で1977年のローリング・ココナツ・レビュー辺りから足を運ぶようになったはず。
ジヴォンが日本に来たのはこの時だけとあるが、80年代後半のバブルの時代にウドー招聘で
来ているはず。ワタシは札幌に飛ばされていたので行ってませんが。
記述にあるようにトムスの功績はホールでしかできなかった外タレ公演をライヴハウスで
やることにより敷居を下げたことだろう。地方公演、スタンディングを始めたのも大きい。
「赤字になるなら止める」とリスタートして、公演数は減りアーチストに偏りはあるものの
今も継続していることは賞賛すべきである。
本の副題にある「聴かずに死ねるか」と称しHPで来日希望アンケートを取っていた時期がある。
締切されランキング発表になった後に招聘したのがランキング外のブルーグラス・バンドで、
ついBBSに「アンケート取っておきながら関係ない人が来るのでガッカリ」的にカキコして
麻田さんに一括されたのを思い出します(汗)。頭で反芻してからしゃべらない鳥頭男ですので。
麻田さんの自分の好きなものを呼ぶってスタンスは徹底しております。嗚呼恥ずかしき我が身。
そんな具合でお見掛けしてもいつも素性を明かせないワタシです。
後日、Buffalo Recordのダグラスさんが呼んだSteve Forbertなんかはトムスで呼ぶべき
だったと思ったのですが......。
新宿の某ロックバーでも森山良子さんと一緒の姿をお見掛けしたことがある。
某ジーンズ会社から10万円しかスポンサー料金もらえないなんて人づてに聞いていたので、
「良子さんにも助けてもらえばいいのに」なんて勝手に思っていた。
まあ、友人に金の無心はし難いのは理解できますが。頑固さなければ興行なんてできません。
先輩諸氏、楽しい逸話は記録として残していってください。ちゃんと新刊で買いますので。

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2018/12/14  17:18

「アイ・ラブ・ユー イエス・アイ・ドゥー/堀井六郎」読了  

堀井六郎の私的「昭和大衆歌謡考」の第3集を読了。
ヤフオクでYahooのポイントなどを使って送料込み500円程度で購入。
逆から読むようになっているが、まあ仕方ない(笑)。
加山雄三周辺やハワイアンバンドを起源に持つもの等、
リアルでないネタが多いが知らないことの方がこちらは大歓迎。
今回も楽しく頁を捲った。次もまた楽しみ。
この間の日曜に渋谷に行った時にDisc Unionに寄ると
第1集「遠くの空に消えたのさ」があるじゃないか。250円と安い(喜)。
3点買うと10%引きなのでちょっと見てあと2点買った。
家に帰り袋を開けると、何と....「アイ・ラブ・ユー イエス・アイ・ドゥー」が出てきた。
間違って買ってしまった(涙)。2冊あったのでよく見て手に取ったはずなのに.....。
若年性アルツハイマーが出てしまい、その時は打ちひしがれました。
2冊買っても低以下より安いのがせめてもの救い。オレの脳細胞確実に減っている。嗚呼。

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2018/11/16  11:15

「しあわせになろうね/堀井六郎」読了  

積んどく本から「しあわせになろうね/堀井六郎」を読了。
副題に私的「昭和大衆歌謡考」第4集とあるように、昭和の歌謡曲にまつわるエッセイ集。
「作詞通信講座」の会員に発行している「ミュージック・フォーラム」なる定期刊行物に
掲載されたものをまとめたものらしい。この第4集で完結だが、前3冊を読んでいないのは
少しマヌケ。これはブック・レビューで見て、ヤフオクで350円で落札した代物。
幸いにも時系列でまとめられている訳ではないので、そのうちに前3冊も読むとしよう。
ネットのブックオフにはないので、街の古書店やディスク・ユニオンを一回りしてみて
無かったら新刊で買うとします。新書で800円台で買えるのでそれでもよいかと。
但しグスコー出版なる知らない出版社から出ているのでもたもたしてると廃刊になるね。
本書の中では渡辺はま子の歌う「あゝモンテンルパの夜は更けて」なる曲が、
フィリピンの監獄の日本人全死刑囚を釈放に導いた話に驚かされる。歌にそんな力あるのかと。
そして昭和の歌謡曲の歌詞が広げる世界観にも改めて共感を覚えます。
バンド主体の今のJ-POPには昭和をリアル体験した人々には物足りなさを感じさせますよね。

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2018/11/9  19:47

「1974年のサマークリスマス/柳澤健」読了  

積んどく本から「1974年のサマークリスマス/柳澤健」を読了。
副題に「林美雄とパックインミュージックの時代」とあるように、
早逝したTBSアナウンサーの林美雄を題材としたノン・フィクション。2016年刊行。
個人的にはニッポン放送のオールナイトニッポンや文化放送のセイ・ヤングの方を
聴いていたので、パックインミュージックを聴いた記憶はあまりない。
林氏への郷愁を覚えてではなく、著者の柳澤健の書き手としての魅力から頁を捲った。
プロレスを中心としたノン・フィクションを書いて来た著者が、
違ったジャンルでどういったノン・フィクションを記すのかが興味深かった。
林のファンのリスナーの眼を通して記す辺りは、その後の著作である「1984年のUWF」にも
通じるものを感じる。スポンサー無しの平日深夜枠でのフリーな物言いや、
政治に介在すると圧力がかかる辺りは読んでいてなかなか面白い。認可事業の厳しさか。
日本映画や荒井由実、石川セリを積極的にプッシュしていたのを知ると、
リスナーになっていたら良かったかと思わされる。一般生活がダメダメってのも笑わせる。
それにつけても柳澤健のインタビュー能力とウェット感たっぷりな文章化は素晴らしい。
ラストのお別れ会でのユーミンの「旅立つ秋」のくだりが強く後味を残す。

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