どんどん、感が、鈍るより無くなった。
こんなこと初めてで、何もかも失っていっている。
感覚は、最後の砦だったのに、知らない間に
薄皮を剥がれるように、無くなっていった。
もう、抜けがらになり何も見えなくなった。
6日の久し振りの声は、すごくうれしく温かく
すぐにでも、そこへ行きたく、こんなに距離があるけれど
話せているのが不思議で、もっと前に生まれていたら
こんなに便利に声を聞くことなどできなかったと思えば
たまらなく寂しくなる、多分お互いに寂しいんでしょう。
お互い力を失っていっているから。どうしてもっと心
穏やかに生きられないのか、本人は悪くないのに
辛い我慢ばかり強いられて。
でも、わたしがいるからね。
多分、お互いわかっているけど、声にしていえない
だけ、それもわかっているから、安心感が感じられるのは
わかっているから、欲しかない者にいつも見張られているから
本当のことが言えないけど、でも心を吐露できる
唯一の繋がり。

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