少女漫画、レディースコミックで有名な花村えい子さん、川越出身ということご存知でしょうか?
ご実家は連雀町で江戸時代から続く相模屋という旅館。その後、山中旅館となります。
花村さんもお母様も川越女子校の卒業。旅館の女将だった祖母は、清水崇徳とも親戚だったとのこと。
埼玉の絹文化を調べていると、清水崇徳は重要人物。富岡製糸場に通い、埼玉で初めての機械製糸場を狭山で始めた人なのです。藤井が編集をしている「さいたま絹文化研究会」の会報で紹介する人物のリストにあがっている人物です。進取の気風を持つ人で、北海道の開墾のため狭山から移住しますが、あまりの寒さに耐えかねてまた埼玉に戻ってきたり。起業家精神にあふれた魅力ある人物なので、折をみて紹介したいと考えています。
また、もうひとつこの本を読んでいて驚くことが。フジイが町雑誌「小江戸ものがたり」を創刊するきっかけを作ってくださった町内の大旦那が、花村さんの幼馴染とは。立教ボーイとして女子美の学生だった花村さんと横浜で再会するエピソードが描かれていました。
数々の作品を生み出す背景もともて興味深いものがあります。締め切りに追われ、家内生産手作業で描き続ける日々。初期の漫画家たちとの交流も貴重なお話となっています。

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