最近知って驚いたこと。
埼玉県が全国3位の養蚕県だったなんて。3位といっても約152戸(平成17年)ほど。年々廃業されているので現在は約120戸ぐらいでしょうか。
そのうち秩父には25軒の養蚕農家があります。
川越市内では2年前に最後の養蚕農家が廃業されました。
国も産業としての養蚕、製糸業の奨励には見切りをつけたような状況のようです。製糸工場はなんと全国で2つしかないとのこと。(群馬の碓井製糸と山形の松岡製糸)
これにも驚きました。
国産の生糸は2パーセントしかなく、あとはブラジル、中国産の生糸で着物の反物は織られているということです。日本は世界2位のシルク消費国。和装ばなれといいつつも、やはり着物や帯、小物の需要が大きいということでしょう。
両国とも日本の養蚕指導者が指導に行き、日本製以上の品質のいいものを作るように励まれているとのこと。複雑な気持ちになりますが、かつての日本も養蚕・製糸で国を豊かにしてきたのでした。
http://www.jica.go.jp/museum/photo/india/index.html インドでの日本の養蚕技術
着物愛好家などと言いつつ、蚕の卵から糸、反物ができるまでの過程を知らずにいたことが恥ずかしい限り。養蚕農家の仕事があっての「正絹着物」なわけで遅ればせながら養蚕の勉強をはじめました。あの硬そうな白い繭を中から歯で食いちぎってモスラのような蛾がでてくることも不思議です。
協働事業でご縁のあった秩父にて養蚕農家Kさんを案内していただきました。秩父の街中から車で5分。養蚕専用の大きな木造建築が2棟あり、養蚕用のいろんな道具がありました。5月から養蚕がはじまるそうで今はガランとした空間でした。
「川越きもの散歩」でも県内の養蚕農家と交流ができたらいいなと思います。

養蚕中は、この回転まぶしという道具が天井からたくさん吊り下げられ、中に繭の部屋がたくさん出来るそうです。

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