前から気になっていた信州上田紬の工房を見学。
川越から高速で2時間。上田といえば大好きな池波正太郎先生のゆかりの地。上田市が開設した「池波正太郎資料館」やエッセイにたびたび登場する蕎麦店「刀屋」も行かねばなりません。着物以外の楽しみがあることも大切。
上田紬の織り元も3軒ほどになってしまったとのこと。まずは「藤本織物」さんへ。
真田の家紋六文銭を小さく織り込んだお召し紬は、ご当地紬としてとてもいいアイデァ。真田幸村ファンとしてもほしくなります。お気に入りの歌舞伎役者の紋を入れるとか、演目にちなんだ題材をモチーフにするなど着物にストーリーがあるということは洋服にはない楽しみです。きれいな色目の無地の紬が産地価格5万円代から〜。
養蚕・蚕種で栄えた上田の町でさえも市内にはもう養蚕農家はないとのこと。
蚕種をとるため、蛾が出てきた繭からはもうきれいな生糸がひけず、廃物利用として真綿を紡いだ糸で自家用の着物を織ってきました。それが上田紬のはじまりだそうです。江戸時代、そのような真綿紬の着物は庶民の普段着として幕府も許可をしていました。
絹糸を後染めした着物と紬の着物の格付けの違いはこんなところからあるのでしょう。晴れ着と普段着の違い、ハレとケの差が今の感覚とはかなり違いますが着物の世界はもっと歴然とありました。
手織りの体験もできます。きれいな色目の反物がいっぱい。

藤本織物さんより程近い「刀屋」にて。池波先生が贔屓にした蕎麦店はおばちゃんたちが作る庶民的なお店。量が半端ではありません。お蕎麦できちんとお腹いっぱいになる正しい蕎麦やさん。人気店だけに週末の昼時は店の外に行列も。
このあとは幕末,蚕種の生産で栄えた上田市塩尻地区へもおでかけ〜。(つづく)
藤本つむぎ工房→
http://local.goo.ne.jp/nagano/leisure/spotID_TO-20012590/
刀屋→
http://gourmet.yahoo.co.jp/0004503206/M0020001009/
池波正太郎サイト(topページ必見!なんて素敵な着物姿なのでしょう)
http://www013.upp.so-net.ne.jp/tsuruf/

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