
川越祭りも近づいてきました。来月の17,18日です。今年は飛騨高山で修復している浦嶋の山車が完成し、4年ぶりに祭りに参加します。新富町の旧鏡山酒造蔵跡地にて松江町2丁目の浦島の山車の引き綱作りが行われました。高齢化が進む町内ゆえ人出が足りず、新富町1,2丁目の方々がお手伝いしてくださり、朝9時から4時すぎまでかかり、引き綱二本ができあがりました。

朝9時に氷川神社の神職をお迎えし、無事に完成しお祭りに臨めるようにご祈祷をしていただきました。引き綱作りの神事ははじめてと神職さんが仰っていました。

引き綱作りの指導をしてくださる植木職人の植鍋さん。川越を代表する職人の親方のお一人です。一番街の創作門松などを手がけていました。「小江戸ものがたり」創刊号で植鍋さんこと小峯吉衛さんを紹介しています。職人さんの辛さ、厳しさ、人間関係の現実を教えて下さり、職人文化を現実以上に美化して書いてはいけないと肝に銘じるようになりました。

縄結びが職人技の見せ所。3本の細い縄を人力でよって1本にします。それをまた3本あわせて太い引き綱にしていきます。

3本の縄を1本によっているところ。それが3本同時によりあげていきます。

よりをかける道具、博物館に幸町のとび頭、故渡辺覚蔵さん(小江戸ものがたり5号で紹介しています。)が寄贈した道具です。渡辺さんが廃材で作ったもの。みんなで声を出しながらよりの回数を数えていきます。380回まわして縄ができました。途中でよりが強すぎて縄が切れてしまうことが何度かありました。

縄ができたら布をまいていきます。この3本をまた1本にしていきます。

二本できました! 終わりは夕方4時。これを漆の塗り替えの修復の終わったぴかぴかの山車につけて引き回します。こどもから80歳の長老までみんなで作った引き綱、町内の絆がまた強くなったようで、川越祭りが楽しみです。

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