生糸貿易で財を築いた明治の豪商、横浜の名園、三渓園とも縁の深いことで知られる原善三郎は、埼玉県神川町出身ということをご存知でしたか?
横浜商工会議所の初代会頭をつとめ、横浜蚕糸貿易商組合の組合長にもなり、貿易商の指導者となりました。
その原善三郎の別荘「天神山」を見学させていただきました。神川の渡瀬というところは昔から秩父絹を江戸の呉服問屋へ送る中継地点となっており、原家は醸造業、林業、織物買い継ぎ商など手広く事業を江戸時代から行っていました。
別荘見学後、杉野峠をへて秩父市皆野、小鹿野へ回りましたが秩父周辺の生糸や織物を運ぶシルクロードのひとつの道筋でした。
原家は富岡製糸場の3代目オーナーでもあります。官営、三井組、原合資会社、片倉製糸と富岡製糸場は持ち主が変遷しました。

原家の母屋。巨大な岩が鎮座しており、敷地の広さにも驚きます。製糸工場もありました。
4月29日は別荘内の建物にてお琴の演奏会が開催されます。

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神流川をはさんで山ひとつがそのまま別荘になっています。かつては渡し舟で対岸にも渡れたそうです。

敷地内には滝のある池もあります。
毎年4月に1ヶ月だけ、ひっそりと公開されています。4月以外の見学には対応されていませんのでご注意ください。

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