多摩の地で18代続く石川家が文久3年(1863)にはじめた石川酒造。5月の匠ツアーで訪問したレンガの煙突のある深谷の滝沢酒造の専務が修業もされた蔵元です。4千坪の敷地の中に国の登録有形文化財の建物が4棟もあり、食事処、資料館と活用されています。
3階建ての明治時代の本蔵の前で。

蔵の中も見学させていただきました。かつては越後杜氏がきていたそうです。

敷地の中には玉川上水の分水があります。敷設のさいには名主として石川家も貢献されました。5代将軍吉宗に多摩川の子持ち鮎を献上したり、江戸での朝鮮通信使の接待も命じられたという記録が石川家文書にあります。

樹齢400年の夫婦ケヤキ。

ご当主の自宅も敷地内に。この長屋門は築230年で登録有形文化財です。酒屋の目印である「酒林」が吊るされています。

なんと明治20年代に地ビールつくりのブームがあったそうです。その当時小麦を煮た大なべも展示されています。当時のビールを111年ぶりに復活させ「多摩の恵」シリーズで展開しています。

敷地内にはガーデンレストランも。桜や紅葉をみながらビールに地酒、パスタやピザもいただけます。

この日も気温は35度。あまりの暑さにちょっと休憩。酵母が生きている地ビールの美味しいこと。蔵元でビールがいただけるのは特に夏にはうれしい〜。

酒粕のレアチーズケーキ、なかなか美味でした。

さぁ、売店にて試飲とお買い物タイム。

明治時代のビールのラベル。

きもので埼玉の地酒めぐりをしている団体の存在に驚かれていた店長の橋本さん。「きものと日本酒」ともに大切にしたい文化ですね、と意気投合。

それぞれ作り方の説明を聞きながら試飲がぐいぐいすすみます。(笑)

地酒や地ビールを抱えてバスに乗り込み、川越への帰路につきます。福生米軍基地、入間アウトレット、豊岡の石川製糸西洋館、豊岡教会などを見ながら1時間で川越へ。猛暑のなかご参加のみなさまお疲れ様でした。
近江商人の多い埼玉の蔵元とはまた違う風情のある多摩の蔵元。その底力と歴史に圧倒されました。今度は青梅方面へも行きたい〜とのご要望も。次回もおたのしみに。
石川酒造
http://www.tamajiman.com/index.htm

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