早いもので今年で10回目を迎えた「川越唐人揃い」
今年は朝鮮通信使ゆかりのまち・全国交流会IN川越、
ということで前日に記念講演と全国交流会も開催されました。
記念講演は高麗神社第60代宮司・高麗文康さんの「東国武蔵の民際交流」。
高麗宮司は奈良時代、高句麗滅亡の際に日本にわたってきた高句麗の王族の子孫。
天智天皇の時代に朝廷から従5位下という貴族の地位をもらった王族とのこと。
韓流ドラマでもこの時代の激動の東アジアは人気だそうです。急に歴史が身近になりました。

蔵造りのまちなみは歩行者天国で多くの人でにぎわいました。

釜山から伝統舞踊団も参加しました。

正使・副使・と対馬藩主など、朝鮮通信使の行列の再現もされました。秀吉が朝鮮から捕虜として連れてきた人たちを、朝鮮に連れて帰るという役目もあったそうです。家康は朝鮮との国交回復に努力し、朝鮮通信使を派遣しました。
「通信」とは「信・よしみを通わす」という意味。通信使は江戸時代に12回、400-500人の大使節団が来日し、外交以外にも学問、芸術を通した文化交流が実現しました。
隣国と友好的な交流が200年も継続した事実は世界的にも稀だといわれています。

川越に通信使がきたわけではなく、江戸での通信使を見物した川越の豪商がその華やかな行列に感動し、川越氷川祭の付け祭に朝鮮通信使の仮装行列を「唐人揃い」として出しました。
川越町人の異国情緒を楽しむ心意気が現れています。
現代に川越で復活させたときに「多文化共生・国際交流パレード」として開催するようになったのです。(川越唐人揃いパレード実行委員会ちらしより)

民族衣装を提供されている収集家の加藤さん(左端)チベットの民族衣装を着ています。

朝鮮学校の女の子たち。とても可愛い!

れんけい寺はパレード参加者の人たちで一杯でした。

きものももちろん民族衣装です。

福島の富岡町から避難してきているファミリーも参加しました。

グァテマラの衣装、すごい刺繍です。

ブータンとタイの文化交流も。

こんな可愛い男の子も見かけました。

現在、釜山文化財団と日本の朝鮮通信使縁地連絡協議会が連携し、ユネスコの世界記憶遺産に登録しようと活動しているそうです。
「通信使が示した「誠信交隣」の精神を学び、現代に生かしていきたいものです」と主催者の江藤さんが挨拶で述べられました。
昨日の高麗宮司の講演でも「いつの時代も国際間の民間交流は世相のプレッシャーがあり、平穏にすすめてこられたわけではない。高句麗と倭の国も敵対関係の時代もありました。でもいつの時代も志のあるひとたちがつながろうとして、行動してきたのです」とお話しされました。
来年の唐人揃いパレードにはぜひ、また多くの方の参加をお待ちしております。
団体での参加も大歓迎とのことです。

1