5月は毎年恒例、歌舞伎座は団菊祭です。来年4月まで歌舞伎座さよなら公演ということ。本気でこの建物を壊すということが未だ信じられません。29階建て高層ビルのなかに取り込まれるそうです。新橋演舞場のようになるということでしょう。
ミラノのスカラ座、パリのオペラ座、ロンドンにしてもウイーンにしても、その国の文化を代表する劇場が複合ビルとはありえません。必死で西欧の真似をしてきたのにこうゆうところは真似しないのですね。
老朽化、バリアフリー、耐震性、ごもっともそうな理由のもとに日本人みずから日本の魅力を葬っていきます。外国人に人気の観光スポットでもあるのに。その先の築地市場も移転です。
歌舞伎に対する国家の大した文化助成もないなか、一民間企業として歌舞伎を興行し続けている松竹さんはすごいと思います。幕見席など800円からあるのです。
コラムニスト中野翠さんが2009年3月号文藝春秋で「歌舞伎座取り壊し・私は許せない」を寄稿しています。それにしてもそんなにオフィスビルの需要が東銀座にあるのでしょうか・・・。


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