
拙著「埼玉きもの散歩」で紹介した行田の高澤記念館を、行田足袋蔵めぐりに合わせて久しぶりに訪問しました。江戸時代からの名主の家柄でこの長屋門、安政6年(1859)のもの。母屋はそれ以前の建物です。

蚕室のある母屋の建物。千坪の敷地の中に母屋、離れ、納屋、土蔵、長屋門、広い庭が広がります。

樹木が多いいのでさわやかな風、軽井沢にでも来ているかのように感じます。

オーナーの滝澤布紗さんは藍染作家。作品が飾られています。お母様の高澤英子さんも染色家で埼玉県女流工芸協会を設立された方。古代蓮染や埴輪をモチーフにした作品が有名です。

文久時代の絵馬。地域の人がお伊勢参りに出かけた際の様子が描かれています。
足元をよくみると白足袋をはいているひとたちが。

カフェでは行田の古代米をつかった古墳カレーが人気です。

凝ったデザートもすべて手作り。抹茶とイチゴのアイスケーキ美味しかったです。

オーナーの滝澤さんの願いは、使いながら次の世代にこの建物を残していきたいということ。二階はまだ昔のままで、手つかずの状態です。古民家に興味のある方にぜひ訪れてほしいお店です。五月の新緑に映える築160年以上の建物とお庭、これからの季節がベストシーズンです。

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