パッチギ Love & Peace
http://www.pacchigi.jp/loveandpeace/
生きぬくんや、なにがあっても
先日、待望のパッチギ第二弾を見た。
前作
http://green.ap.teacup.com/kysei/12.htm
は京都を舞台にしていたが
今度は東京が舞台。
主人公は相変わらずアンソン、キョンジャで変わらないが、役者は変わっている。 今回のアンソンはすごくいい。
東京の枝川が随所にでてくる。トップにもラストにも・・。
ちょうど東京都の理不尽な枝川訴訟は、実質勝利和解となったので絶好なタイミング。
あの第二初級学校(チェーイー)で開かれた、
とりあげないでわたしの学校の集会 (2005/3/27)
http://green.ap.teacup.com/kysei/14.html
が、い・ぢょんみさんを生で聞いた最初だったし、朴保の「夜を賭けて」も始めて知ったのだった。
あのとき感じたのは、昔通っていた小学校とおなじだ、遊具とか、近所の子供たちが遊んでいる光景とか・・。
これが縁で、基金に多少カンパして、スクールバスが贈れたなぞということがあって、立派な本が送られて来た。
勝利の喜びが目に見えるようだ。
話を映画に戻す。
この映画はどういう理由でアンソンたちの父がチェジュドから日本へわたってきたのがが語られる。
途中のヤップ島のシーン、日本が太平洋全域にわたって、侵略の元凶として人々を苦しめていたことがはっきりと描かれている。
某都知事の浅薄な国威発揚右翼映画なんぞとは違って、戦争がどんなものなのかをこれでもかこれでもかと描く。
挿入されている過去シーンのほうが本編なのではと思うくらいのリアルな描き方である。
井筒監督の思いは、クライマックスでの「キョンジャ」の台詞に凝縮されている。
感動的な思いをしゃべる。バックにはイムジン河が・・。
愛するもののために死ぬ なんていう選択をしてをしてはいけない。
そんな選択をせまる社会は間違っている。
なにをどうしたって、日本の徴兵から逃げて生き延びたからこそ、アンソンとキョンジャがこの世に生まれ、生が続いたのだ。
逃げた父を誇りに思う・・。
通りいっぺんの映画ならこれで、満場感動して終わりかもしれないが、言われている意味を理解できないアホナ日本人がいること事を井筒さんはきっちり描く。 ここで乱闘になるのだ。
最後の場面、枝川の校庭でアンソンの倅チャンスが自転車を練習するシーンがある。
なんとチャンス役の今井君が「あの素晴らしい愛をもう一度」を歌う。見事。
見ながら、ああ、あの砂場、鉄棒が残った・・と感無量だった。
映画中でも枝川がどうして出来たか、学校をどうやって作ったか、紙芝居で語られる。 ほんのちょこっとだけど・・。
戦前に東京でオリンピックを開くというので、その用地確保の為に、朝鮮の人たちを強制的にゴミ捨て場だった枝川に移住させたのだ。そこで自分たちの手でつくったのがチェーイー。
ほかにアリランも流れる。
ぜひ見てください、7月半ばくらいまでやってます。
前作よりもいいかも。
+++
拙文をお読みいただいてありがとう。
お口直しに まつかわゆまさんの評をお読みください。
http://www.ohmynews.co.jp/news/20070515/11168
最近はなかなかデモでお見かけしなくなったなー。

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