一粒で二度おいしい
水曜日は卓球の日、最近は終わってから”きんちゃん”にいくのが楽しみ。
体を目一杯使って、若いコーチと一生懸命打ち合う。
なかでも織部コーチは元全日本ダブルスチャンピオン。世界選手権の代表になられたこともある。
その彼と打ち合うことができるのが、なんとも嬉しい。
そして、適度に疲労した後のビールはやめられない・・。
水曜日は楽しいことが一日に二度もあるのだ。 ”一粒で二度おいしい”ゆえんである。
この日は台風の影響で西武秩父線が局所的な豪雨で不通になっているにもかかわらず、ここは満員。
いつものカウンターはおやじさんの隣が運よく空いていた。
いいのだが、すぐ隣で焼いていて熱いので、夏場は人気が無い。
いつもの、ビール、やっこ、おひたし、塩一人前からはじめる。
注文が一段落すると、おやじさんが話しかけてきた。
”明日ぐらい台風かな、ここの人は知らないだろうね本物は。
四国で漁師やってたから天気予報なんて見ないでもわかったよ”
”室戸台風とか?”
”そう、台風の本場だからね。若い頃は猟師やってた。朝鮮のプサンまで鯖を採りにいったこともある。”
”李承晩ラインは?”
”海に線は引いてないからね、拿捕もされたよ。アルバイトで船に乗ってた。李承晩はひどかったね”
”それが、どうして練馬できんちゃんを・・?”
”それは半生記になっちゃうから・・”
話し込んで、酒がすすんでしまった。 源氏をロックで2杯、コブクロ、軟骨、いか、わかめ・・・。
十分食ったし飲んだ。
”今日は多いね”
おやじさんは良く見ている。
2300円くらいだった。


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