数日前、院長先生に突然「ちょっとあの飼い主さんと
話をしてくれないか」と頼まれました。
なんだか分からず診察室へ入ると年配の男性と
若い女性が犬を連れて待ってました。
親子のようでした。
「分離不安症だと思うのですが・・・」
とおっしゃる女性。
女性の旦那様が結婚前から飼っていた雑種の犬を
結婚後一緒に飼い始めたようなのですが、
夫婦共々仕事をしているため日中は犬ひとりに
なってしまうとのこと。
すると外出しようと靴下を履いたりするだけで
激しく吠え始め、ケージに入れれば出血するまで
前足でケージを掘り続けるそうです。
困り果てて女性のご両親に留守中犬の様子を見に来て
もらっているそうなのですが、とにかく破壊行動と
吠えがひどく、警察犬訓練学校へ連れていっても
帰ってくるとまた元に戻ってしまったそうです。
女性のお父さんが「とにかく普通の犬にして欲しいんです…」
と疲れきった表情で言いました。
私の学生時代のゼミの先生が行動療法を大学で
しているので、そこを紹介することに。
本来なら自分で治療してみたいと思ったのですが、
まだ今勤めている病院のことすら全部把握できてないのと
中途半端な知識で治療に望んで余計に失望させて
しまうことを避けたくて大学へ行くよう勧めました。
その日の夜に大学の先生にメールしたところ、
引き受けてくれそうだったので今日その旨を
飼い主さんにお伝えしました。
今日は本来の(?)飼い主さんである旦那様と
一緒にいらっしゃったのですが、どうやら仕事が
かなりハードな様子…
「私も当日カウンセリングに同行しますので
一緒にがんばりましょう」
と声をかけました。
諦めて欲しくない。
大変だとは思うけどがんばって欲しいと思います。

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