今日は保育園の卒園式のため、一つ下のミヤビクラスは在園児代表として出席することに。
なので、今日は午後から保育園はお休みでした。
私も前もって院長に「午後から保育園お休みなので、午後から仕事をお休みします。」
と伝えてありました。
ところが、どうしてもこの日じゃないと手術の予定を入れられないという飼主さんがいて、
院長から「先生、麻酔管理をお願いできないだろうか」と頼まれてしまいました。
「ミヤビが病院に来ていいのなら構いませんよ。」
ということで、ミヤビと一緒に午後から出勤することに。
万が一手術時間が早まっても大丈夫なようにとミヤビの分までお弁当を作っておいたのですが
「母ちゃんの病院で一緒に食べたい


」というので弁当持参で
親子で再出勤。
みんなと一緒にお弁当が食べられてとっても嬉しかったのか、おしゃべりしまくりのミヤビ。
手術は2時からだったので、それから先はミヤビだけ控え室でDVDを見たりシール貼ったり
迷路や間違い探しなどがある本をやって待っててもらいました。
麻酔が安定すればちょっとだけモニターを誰かに見てもらってミヤビの相手ができる…
と思ってたのですが、これまた全く安定せず。
すぐ呼吸は止まるわ、徐脈(脈が少なくなる)になるわでモニターと犬から目を離せず
常に麻酔量を調整しなければなりませんでした。
みんな手術室に入ってしまうと、控え室の入り口からミヤビが顔を出さない限り
全く様子がわかりません。
それでも…
あんな4畳くらいしかない控え室でミヤビはちゃーんと待ってました。
たまに「母ちゃん、○○がない」「母ちゃん、△△やりたい」などと話しかけて
来ましたが、それでも絶対手術室には入ろうとせず、「ちょっと待っててね」というと
ちゃんと待っててくれて…

4時からは午後の診察が始まるのですが、それまでには終わるだろうと思った手術が
全く終わらず、しかもこんな日に限って患者さんが次から次へとやってくる!

やむを得ず、麻酔が安定しているうちに他の人に頼んで診察を回す事に。
手術室からやっと母ちゃんが出てきたと思ったら、今度は診察を始めてしまったのを見て
さすがのミヤビも「帰りたい」と言い始めてしまいました。
この時点でミヤビがひとりで控え室で待ち始めてからすでに3時間が経過してました。
5歳になったばかりのミヤビにとっては十分すぎるほどの時間。
けど、手術は終わらない…診察しないと患者さんも困る…けどミヤビが…
かわいそうだけど、ミヤビに我慢してもらうしかありませんでした。
一緒に診察室に入ったり、検査を一緒にしたりして、たまに麻酔がー!と呼ばれて
手術室に飛び込んで管理し直したりして、どうにかこうにかミヤビをごまかしながら
診察してたらようやく院長が手術終了!
よっしゃ!みーやん!よく頑張ったよ!これで肩の荷がおりた…と思ってたら
院長から前に私が診た患者さんが来てるから「診てね」とカルテを渡されてしまいました。
ちょっと!私手術だけの約束だったでしょー!

と内心怒ってみたものの、
患者さんにしてみればそれは関係ないわけで…
獣医師としてやらなきゃいけないことはきちんとやらなきゃって思うので、そこは
受け入れるしかない。
時計を見るともう18時10分前。
私の勤務時間は18時まで。
けど、症状の内容からして、どう考えても診察が10分で終わるとは思えない。
みーやん…ゴメン

これが父ちゃんと母ちゃんの仕事。
…そして、なんだかんだでようやく仕事が終わったのが19時。
ミヤビはなんと5時間も頑張って待ってたのです!
すごいよ。すごいよミヤビ!本当によく頑張ったよ。
忙しい合間を縫ってミヤビの相手をしてくれたスタッフにもホント感謝です。
そしてミヤビに全く労いの言葉がなかった院長に、またしてもマイナスイメージです(笑)
でも、これは院長のためにやったことではなく、自分が獣医師であるという責任感で
やったこと。
それに付き合ってくれたミヤビに対しては、どれだけ感謝の言葉を言っても足りないくらい。
本当に偉かったよ。
さすがに昼寝なしでずーーっと待ってたので、お風呂に入らず布団に入って5分も
しないうちに寝てしまいました。
ミヤビ、お疲れ様
控え室で頑張って待ち続けたミヤビは100点満点です


0