
3月23日に投稿していますが、3月14日の日付けでお願いします m(_ _)m
この日、仕事で万座方面へ。
表万座スキー場を過ぎてしばらくしてから、車を降りてスノーシューを履く。
そこからストックを手に持って、雪山を歩いた。
抜けるような青空と、カラマツの枯れ木とのコントラストがまぶしい。
ここは硫化水素ガスが時折流れる区域で、このような枯れ木も目立つけれど、カラマツの巨木の森になっている。
直径1mもあろうかというカラマツの巨木は、かつてカラマツ人工林をつくる際にこれらの巨木からタネを採取したというもので、吾妻の流域にあるカラマツの人工林は、これらの子供にあたるという。
そういう林を母樹林という。ここは学術的にも貴重な自然が残るエリアだ。
カラマツの巨木が点在する中を奥へ奥へと進んでいく。
するとダケカンバの群生地が現れた。
中央に見える、すごい枝の張り方をした木は、ダケカンバの老木。これほど物々しく枝を張るダケカンバは珍しい。
どれだけの樹齢なのか、見当がつかない。
良く見ると、このダケカンバの老木を取り囲むように、半径数十メートルのドーナツ状に若いダケカンバが密生している。
この若いダケカンバは、中央の老木の子供たちなのだ。
子供たちに守られるように、このダケカンバのお母さんは、ひっそりと、しかし、しっかりと立っている。
その空間は、なにか神聖なものに感じられた。
ダケカンバとは、岳樺と書くように、白樺よりも更に標高の高いところに分布している。
シラカバは真っ白な肌をしているが、ダケカンバはクリーム色をしている。
このような形で群落を形成している例は極めて珍しいという。
これが今回お借りして使用したスノーシュー。
こいつは一応120kgまで対応しているモデルらしい(笑)
積雪は多分2mに近い中を、比較的楽に移動出来た。
最初は慣れないせいもあって息も上がったが、しばらくすると呼吸も落ち着いてくる。
有酸素運動を続けると、燃料が筋肉中の糖分から脂肪に切り替わる時がある。
多分、その時に呼吸が落ち着いてあまり疲れなくなるのだと思う。
何百年もその場所に立ち続ける巨木には、それなりのオーラがある。
この森は、そんな存在感あふれる木々たちに出会える素敵な空間だ。
そのうちに、ガイドつきの母樹林ツアーが行われるかもしれないので、参加してみてはいかがだろう。
最初に書いたとおり、ここは硫化水素ガスが時折流れる危険な区域でもある。
くれぐれも迷い込まないように。
ガスの検知センサーを持った地理に詳しいガイドがついて初めて安全で楽しい雪上ツアーとなるのです。
実は今回初めてスノーシュー(洋風のかんじきなわけですが)を使ってみましたけれど、なかなか考えられていて使い勝手はいいですね。
個人的にもちょっと欲しいなぁ。スキーとも違って、別世界を歩くのはいいものです。
ダイビングともちょっと似てる感覚なのかも。普段行けない場所へ。未知の海へ≒未知の森の奥へ。
というのも今回行った場所は、夏場は背の高い笹藪でとても入れない場所です。雪が降って、スノーシューというアイテムがあってこそ行ける場所ってのがあるんですね。

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