明日は4月1日。渓流釣りの解禁日ですね。それにちなんで、僕の釣りキチ遍歴の一端をご紹介してみたいと思います。
僕の渓流釣りは、平成3年7月から始まりました。
その年の8月に、石川町の母畑湖に流れ込む小川で、40pのヤマメを釣り上げたことが、ヤマメ・イワナを求めて渓流に通い続けるきっかけとなったのです。
あの頃通った川は、福島市の水原川、濁川、天戸川、摺上川支流の小川などで、22p〜27pクラスの渓魚が結構釣れました。
そのうち、平成5年頃より、エサ釣りから、毛鉤を振り込むテンカラ釣りにはまりました。もちろん毛鉤は自作。バイスに♯16〜♯14のフックを固定して、白色系やグレー系のハックルを巻くパラシュートタイプや、ディアヘアを束ねたカディスタイプの毛鉤を作り、渓流に振り込んでいました。
ある渓流で、自作のカディスに本物のトビケラが飛びついて来て交尾を始めたことが、強い印象として残りました。
清流にテンカラ竿をしならせて毛鉤を振り込む気分は最高ですね。そして流れを読んでライズポイントを絞り込み、毛鉤を振り込んで、狙ったポイントでヤマメが毛鉤をくわえてライズすると、体中のアドレナリンが沸騰する感じでした。
アングラーの社交場と言われた天戸川で、日没直後にイブニングライズ狙いを行い、ヨシの陰から振り込んだ毛鉤が対岸近くの分厚い流れに浮かんで流れ始めたとたんに鋭いライズとともにフッキングに成功し、無事に取り込んだところ27pの太ったヤマメだったこともありました。
自作毛鉤で渓魚が釣れる快感は、何物にも代え難いものでした。
平成6年からは、本格的にフライフイッシングを始めました。
フライ(毛鉤)は、メイフライ(カゲロウ)を模したパラシュートパターンや、CDCという鴨の油腺近くの羽毛を素材としたCDCダン(カゲロウの亜成虫)というパターンのフライを駆使して、摺上川などの渓流に通いました。
フライも♯16の大きさをメインとして、♯18〜♯22の超小型のミッジフライなどもタイイングし、ナーバスなトラウトを追いかけたものです。
平成7年頃からは、釣りだけでなく、オフシーズンにはフライキャスティングの技術向上のためのトレーニングを始めました。
フライキャスティング技術は、遠方に安定してフライラインをキャスティングできるようになればいいのですが、そのためには、ダブルホールというキャスティング技術を覚える必要があります。その技術を体得した後に、リールに巻かれた♯6のフローティングラインを全部引き出し、ダブルホールとバックキャスト・フォワードキャストを繰り返し、徐々にフォルスキャストの距離を長く伸ばし、最後のシューティングで25mラインを全て一直線にキャストするフルラインキャストに挑戦いたしました。このキャストが出来るようになるのが夢だったのです。
バックキャストとフォワードキャストとダブルホールのタイミングをつかむまで苦労しましたが、一ヶ月のレッスンでフルラインキャストを体得できました。
安定したフルラインキャストが常にできるように、さらに一ヶ月フルラインキャストのレッスンをくり返し、1000回のフルラインキャストを達成したところで、レッスンを終えました。
やがてフライも、水面に浮かぶドライフライだけでなく、水生昆虫の幼虫を模したニンフやウエットフライも手がけ、遠くは、南会津の舘岩村や、秋田県の渓流まで出かけたことがありました。
須賀健太主演の映画「釣りキチ三平」が封切られましたが、そういえば釣りキチ三平の舞台は秋田県だったのですね。なつかしくなりました。
今は事情があって、竿をたたんでいますが、改めて渓流の自然は楽しんでいます。
