昨日、ハルモモさんに檜原湖畔とレンゲ沼周辺の自然をご案内頂いてから、ハルモモさんは磐梯山方面に、僕は檜原湖対岸の細野へと向かいました。
その途中ですが、早稲沢から檜原に向かう、檜原湖北岸の道路沿いに、トリカブトの群落を見つけました。
湖畔の林縁に青い花があちこちと。
あっ!! トリカブトだー!!!
えっ!!!
ここでも、もう、咲いている。しかも、花は見頃になっている。
今年のトリカブトは、猪苗代町の母成峠近くで8月23日にヤマトリカブトの群落が開花しているのを確認し、その翌日には、浪江町津島でツクバトリカブトの開花を確認しています。
そして昨日、8月27日に北塩原村の檜原湖北岸でもトリカブトの開花を確認したのです。
8月下旬に次々とトリカブトが開花し始めるなんて、いつもの年より早いのではないでしょうか。
奥土湯のオクトリカブトは、毎年9月中旬に花の見頃を迎えています。
今から6年前の平成15年も、比較的冷夏で日照不足だったため、いつもなら9月中旬頃に開花するアヅマレイジンソウが8月中旬に開花したのを見た経験があります。
日照不足による短日条件により、秋咲きの花が早めに咲いてしまったのですね。
今年の比較的早いトリカブト開花も、同じことが言えるのでしょうか?
しかし、いずれにせよ、今年もトリカブトの花は咲き始めました。
しばらく、楽しめそうです。
美しいトリカブトの花ですね。
この青い色は、他の花では見ることが出来ない、独特の色。
森の中でも輝いているんですよ。
僕は、このアングルが一番好きです。
この北塩原村の檜原湖北岸のトリカブトの種類は何でしょうか?
葉の特徴が決め手となりそうです。
葉に長い柄があり、3〜5個に深裂する掌状の葉は、8月23日に母成峠近くで見たヤマトリカブトに似ているような。
いかがでしょうか。
本来、吾妻山系のトリカブトは、オクトリカブトと言われてきていますが、ヤマトリカブトも存在するのかな?
判断は、なかなか難しいです。
平成16年に、ヤマトリカブトとオクトリカブトの違いについて、真面目に勉強したことがあますが、リアルフィールドで識別できるかというと、これがなかなか難しい。
もしかすると、オクトリカブトとヤマトリカブトのハイブリッドがあるかもしれない。
なんて、秋の夜長にあれこれ考えて考えて、考え疲れてお布団の中に。
熟睡できるー!!!
それがトリカブトの魅力のひとつなのかもしれませんね。
独特の花姿も、青く輝く色も美しい。
時間をかけて、ゆっくり考える。
まあ、何年か先には、識別できるようになっているでしょう(笑)
ところで、トリカブトは全草猛毒です。
毒はアコニチンという成分です。
世界で一番毒が強いのがエゾトリカブト、二番目に強いのがオクトリカブトやヤマトリカブトだそうです。
エゾトリカブトは一昨年、北海道は阿寒湖畔で初にお目にかかれました。
皆さんも、絶対に手を触れないように。
見るだけにして下さいね。
トリカブトさんって、
「私に触れないで!! そっと見守っていてね。お願い」
と語りかける、内気でナイーブな魔女さんかなー。
そうであれば、とっても可愛い魔女さん。
よく見ると、クマンバチさんは、せっせと蜜を吸い花粉を脚にいっぱい付けている。
もしかすると、パートナーのクマンバチさんと一緒に森を守ってくれる素敵な妖精さんだったのですね。
大切に見守りましょう。
トリカブトさんが元気に花咲ける森を守っていきましょう。
まもなく9月ですね。
9月に入って時間ができたら、奥土湯山中のオクトリカブトを見に行きたいと思っています。