日曜日に、先々週に引き続いて、鬼怒川渓谷の龍王峡を歩いてきました。9月も29日だというのに、けっこう暑くて、大汗かきました。
しかし、渓では、秋の花が咲いています。
サラシナショウマの花が咲き始めです。
福島の奥土湯に比べると、開花が遅い感じです。
それとも、今年の開花が遅いのでしょうか。
この花は、はっきり言って分かりません。
葉の形からするとコウヤボウキやナガバノコウヤボウキでもないし、、
オヤリハグマやオクモミジハグマでもないし、、
おそらく、何とかハグマなのでしょうけどね。
カシワバハグマにしては頭花の総苞が短いし、、
葉の形からするとカコハグマにも似ていますが、花茎が短すぎる、、
まあ、分からないというのも、来年の観察の楽しみが増えて面白いですけどね。
ご存知の方がおられたら、コメントにてお教えください。
お願いします。
とりあえず、不思議ハグマということにしておきます(笑
追記)いろいろ調べたら、コウヤボウキの可能性が考えられました。葉の形は、コウヤボウキが生長して2年目の葉の形に似ています。葉の縁に軽い鋸歯が付いていますね。
久しぶりのアケボノソウとの再会に嬉しくなりました♪
そして、
湿地からの流れ際に咲いていた、ホトトギスの白花、
これには驚きました。
ホトトギスの花のアルビノとは初めての出会いです。
ヤマジノホトトギスの白花ではなさそうです。
花弁の基部に残る黄斑からすると、タマガワホトトギスの白花でしょうか?
分かりません。
突然変異なのでしょうか。
不思議ホトトギスですね。
ケヤキの根元で、フユノハナワラビが見頃を迎えていました。
このアザミには、懐かしさを覚えました。
頭花や葉の様子などが、木戸川渓谷で観察したイワキヒメアザミに似ているのです。
2009年の10月、国立科学博物館の門田先生や福島県植物研究会の湯澤先生たちの木戸川渓谷における現地調査に参加した時のことを思い出しました。
この写真が、木戸川渓谷のイワキヒメアザミです。
どうでしょう。このイワキヒメアザミの頭花とか、花茎の付け根から展開する葉の姿は、上の鬼怒川龍王峡産のアザミに似ている感じがします。
後に発表された門田裕一先生の論文からすれば、昨日、龍王峡で出会ったアザミは、カガノアザミ群のカテゴリーに含まれるかなと思いました(門田2010「私と福島県産アザミとの関わり−とくにイワキヒメアザミとハッタチアザミについて−」)。
もしかすると、カガノアザミ群のなかのシモツケアザミ(ナンブアザミ節カガノアザミ亜節)かなとも思って、ネットで調べたら違うようです。
それでは、何なのでしょうか?
イワキヒメアザミの分布域とはかなり離れているからイワキヒメアザミではないし、、
カガノアザミ群のカテゴリーで探しますと、フタマタアザミが似た感じです。国立化科学博物館植物研究部のサイト『日本のアザミ』の「フタマタアザミ」では、福島県に隣接する群馬県や栃木県にもこれと似たアザミがあると述べられていました。
あとは、特徴的にアイヅヒメアザミの可能性も考えたいところです。写真で見ると何となく似ているし、、分布域は会津から群馬県までなので、ありうるかなとも思いました。それとアズマヤマアザミもかなり似た感じです。
とにかく分からなくなってきました。
この不思議アザミも、来年の課題ですね。
とりあえず、フタマタアザミとアイヅヒメアザミとアズマヤマアザミの可能性を念頭に置きながら、来年、調べてみたいと願っています。
今回は、先々週よりさらに奥まで歩き、立ち入り禁止の標識で引き返して来ました。
素敵に険しい渓相。
それにしても不思議な植物たちと出会える奥鬼怒川渓谷は、とても魅力的です。
帰り道、離れたところで、ダイモンジソウの群落と出会いました。
満開です。
あとひと月もすると、渓谷は錦秋模様に彩られますね。