12月3日に、念願の小石川植物園に行って来ました。
この原稿を書いている今、とても寒い曇り空ですが、あの日は暖かかったです。
東京駅から中央快速で御茶ノ水駅、そこから総武線に乗り、水道橋駅で降りて、都営地下鉄三田線に乗り、白山駅で降りて歩きますと、それほど時間もかからずに植物園に辿り着きます。
文京区は住宅街で、喧騒もなく、静かな雰囲気です。
正門受付の方に、ねもしゅうさんに連絡を取っていただいたら、ご在勤とのこと。
久しぶりにお会いしまして、忙しい中、園内をご案内していただけました。
本当にありがとうございました♪
植物園の本館です。
植物園の正式名称は、東京大学大学院理学系研究科附属植物園です。
ちなみに日光植物園は、ここの分園となります。
植物園の歴史は、寛永15年(1638年)に徳川幕府が薬園を設置したことに始まるそうです。
園内はすべて文化財であり遺跡なのです。
したがって、園内に何かを建設するとなれば、事前に埋蔵文化財発掘調査が必要となります。
園内のいたるところに文化財や記念物がありますよ。
こういった遺産につきまして、ねもしゅうさんからご案内を頂きました。
メンデルのブドウです。
遺伝学研究で有名なメンデル博士が実験に使ったブドウの子孫です。
理科の授業で、メンデルの法則を習いましたよね。
そのメンデル博士由来のブドウなのです。
そして、これが、ニュートンのリンゴです。
ニュートンがリンゴの実が落ちるのを見て万有引力を発見したのは有名な話ですが、そのリンゴの樹の子孫にあたる株なのです。
普通は、リンゴの実は収穫して食べてしまうのでしょうが、偶然食べずに残っていたのでしょうか。それにしても、熟したリンゴが当たり前のように落ちるのを見て、その原因が地球の引力であるとの考えに及ぶのはすごいですね。それが自然科学者としての資質なのでしょうね。
ニュートンが万有引力を発見したのは、季節的に晩秋の頃なのでしょうね。
ニュートンは、落ちたリンゴを食べたのでしょうか?
福島では、主力品種の「富士」が美味しい季節になりましたね。
こちらが、お目当ての公開温室です。
新築され、11月19日から一般公開が開始されました。
オープニングまで、ねもしゅうさん達スタッフの方々は多忙を極めたそうです。
本当にご苦労様でした。
温室の中では、ランの花が美しく咲いていました。
ランの花は、いつも見とれてしまいます。
昨年は、国立科学博物館のつくば植物園にてラン展を見てきました。
考えたのですが、植物研究会の研修会とか見学会で、初日に小石川植物園の見学を行い、夜はどこかに泊まって懇親会などを催し、二日目は、つくばエキスプレスに乗ってつくば市の国立科学博物館つくば植物園を見学するというツアーも考えられるのではないかと思いました。
一泊二日で日本のビック植物園2箇所を見て回ることは可能なので、実現できれば楽しいですね。
僕個人としては、昨年、国立科学博物館つくば植物園に2回行き、今年は小石川植物園と日光植物園に行けたので、楽しかったです。
来年は、日光か小石川で、ハンカチノキの花をぜひ見たいですね。
素晴らしい公開温室でした。
温室の中では、熱帯や亜熱帯産の植物1500種類が栽培されているそうです。小笠原列島産の希少植物なども目にすることができました。
温室のそばにある池の噴水は、太平洋戦争の時、空襲で上が欠けてしまったものをそのまま保存して使っています。
こちらは、享保年間に青木昆陽がサツマイモをこの地で試験栽培したことの記念碑です。そのおかげで、サツマイモが飢饉の時の救荒食料として利用されるようになったのです。
鉄石英の大きな岩ですが、サツマイモをイメージした自然石のようです。
この井戸は、「赤ひげ先生」で有名な小川笙船先生の意見により設立された小石川養生所の井戸です。現在も水が湧き、関東大震災の時は避難者の飲料水として役立ったそうです。
素晴らしい日本庭園です。
第五代将軍徳川綱吉が子供の頃に住んでいた白山御殿と蜷川能登守の屋敷跡の庭園だそうです。
ちなみに、庭園の植栽の手入れは、植物園のスタッフの方々が行っているそうで、本当に、維持管理が大変ですね。
日本庭園の奥にある建物が、旧東京医学校本館です。国の重要文化財に指定されています。
イロハカエデの紅葉が、ちょうど見頃でした。
こちらのイチョウも記念樹です。
解説のプレートによれば、東大の平瀬作五郎先生が、明治29年に、この木の種子から精子を発見したそうです。この発見は、世界の植物学界に大きな反響を起こし、日本の植物学研究のレベルの高さが認められたそうです。
柴田記念館です。この建物は、植物園の建物としては最古のものだそうです。
植物生理学に功績があった柴田博士の肖像画が掲げられていました。
内部で公開されています展示の一部です。
パリ万博のときの何かを記念した書類も展示されていました。
これは貴重なアーカイブスです。
建物の外には、柴田先生の石造モニュメントが飾られていました。
このダリア、、
名前をど忘れしましたが、、、
確か、皇帝ダリアとかだったと思います。
12月に咲いているダリアとして、印象に残りました。
こちらは、明治29年に、東大の池野成一郎先生が精子を発見したソテツです。
精子を発見したイチョウと共に、明治期の日本植物学研究の成果を世界に知らしめた功績の生き証人ですね。
植物園の正門です。
この日は、ねもしゅうさんのおかげで、広い植物園内を詳しく見学することができました。とても勉強になり、嬉しかったです。
本当にありがとうございました♪
来年は、ハンカチノキの花が咲く頃に来たいです。
とても楽しみです♪