自分への誕生日プレゼントに3種のカメラパーツを買いました。Kenko クローズアップレンズ No.4 49mm、Kenko Tリング(EOS用)、K&F Concept マウントアダプター(EOS-M4/3用)で、密林で総額5,000円ちょい。
天体写真に詳しい人なら一発で使用目的が分かると思いますが、天体望遠鏡用のレデューサーを自作する為です。レデューサーとは、望遠鏡等の光学系に組み込んで焦点距離を短くしたり、F値を小さくしたりするレンズで、天体望遠鏡だと星雲・星団等の撮影用途が主です。手持ちの鏡筒は焦点距離が540mmと900mm、加えてカメラがマイクロフォーサーズのミラーレスなので、少しでも短焦点にしたかった訳ですな。まぁ、ミラーレスのキットレンズが150mm(35mm換算で300mm)まではカバーしてるのですが。
詳しい作り方は色んな人がネットで紹介しているので省きますが、簡単に言うとクローズアップレンズからレンズ外して、Tリングに組み込んで、マウントアダプターと合体させて完成。これだけですが、工程で一番のヤマは最初にクローズアップレンズから固く締め付けられた留めリングを外す作業のようです。この時にカニ目レンチという専用工具を使うのですが、これが意外と高価で、普段からカメラレンズを分解清掃したりする人以外は元が取れません。なので代用品としてノギスやケガキ用コンパス等を使ったりします。色々調べてみると、100均のコンパスの針の方をニコイチにしてケガキ用コンパス風にして使用してる例もあって、コレを真似しました。
…が!
やはり代用品。しかも強度的にも不安のある安物。固く締まり過ぎてうんともすんとも言わないどころか、工具の先を掛ける溝を完全に舐めてしまって引っ掛かりません。微かに残った溝にマイナスの精密ドライバーとハンマーでコンコンやってみましたが全く回りません。挙げ句の果てには、ドライバーの先が鋭いのでリングが千切れ、突き抜けたドライバーでレンズの端までが欠けました…orz
新品が一度も使用される事も無く、あっという間にゴミです(号泣)
流石に買い直す以外手は無いと思いましたが、暫くしてある事に閃きました。一応レンズは欠けた部分以外は綺麗ですし、ウチの鏡筒は全部ドローチューブが36.4mmのなのに加え、マイクロフォーサーズの画角では欠けが視野に掛からないかも? 留めリングに関しては、ハードオフにて1枚300円程の49mmのジャンクフィルターを予備含めて数枚購入して、流用目論見。こちらは簡単に外れた上、Tリングにもそのままバッチリ合いました。
因みにカメラがマイクロフォーサーズなのにTリングがEOS用というのは、クローズアップレンズがサイズ的にEOS用にしか収まらないから。なのでEOS以外のカメラにはマウントアダプターが別途必要なのです。尚且つKenko製なのは、クローズアップレンズ等の49mmの留めリングが加工無しでそのまま使えるからです。あとマウントアダプターはどこのでも良いですが、K&F Conceptのが低価格の割にレビューの評価も高く、実際にガタもありません。
という訳で、後はほぼ切った貼った無しで簡単に完成。やはり欠けた部分も視野に掛かりませんでした。旧世代ドローチューブの細さに逆に救われた感じです。ただ精神衛生上にはちょっと良くないので、将来的には交換するかもしれません。
最後にレデューサー合成焦点距離の実測。カメラレンズ用の解像度チェックシートをiPadに表示させて、離れた所から未使用時・使用時とそれぞれ撮影。シート上の2点間の距離の差から計算すると、縮小率82%のようです。
(こちらは未使用の状態。M4/3のTリングは大きいのです)
あとは実戦でテストですが、いつもの如くココから腰が重いw

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