大学入試センター試験は毎年のことながら
ミスが出る。英語の
リスニングテスト導入では
ICプレーヤーの不具合が相次いだ。21日の試験で457人が再テストを受け、28日には再試験が行われる。
入試センターは試験前、ICプレーヤーの詳細をほとんど公表していない。最近ようやく、約
16億円をかけ、約
61万台を準備したことが明らかになった。1台当たり約
2600円かかっている計算。だが、
メーカー名については「試験問題の秘密を守るため明らかにできない。試験用紙を印刷した業者名を公表できないのと同じこと」と説明する。
秘密保持から言えば、毎年
競争入札もやらないであろうから、このメーカーの
独占受注が続くのか。
使い捨てだとすると
「もったいない」とケニアの
マータイさんにお叱りを受けそうだ。
また、
政治経済の試験では
「教科書どおり解答すると不正解」という珍事が生じた。
群馬県の受験生から
J出版社に問い合わせがあり、初めて誤りが確認された。この教科書は2002年度の
検定に合格していた。
出版会社も
文部省も、さらに
教育現場もミスに気がつかずに使用してきたのだから、一体どうなってるのか。この受験生は教科書どおりに答えたため、
不正解となったという。ミスを見つけた受験生に賞賛のメッセージを送るとともに、彼の合格を願わずにはいられない。
出版会社は
陳謝しているが、
大学入試センターは「大変気の毒だが、救済措置は正解を答えた受験生に不利益になり、救済措置は取れない」と述べている。いつもながら
陳謝の言葉はない。たまには
珍謝ぐらいは欲しいものだ。
受験生にあった
教科書は
「適スト」あってないものは
「敵スト」と言ったところか。
大学入試は人生を大きく
左右するものである。受験生が
右往左往ではシャレにならない。ぜひ不利にならない
教科書作りをめざし、検証も
強化してもらいたいものだ。

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