長崎県立のK高(長崎市)の実習船
「長水(ちょうすい)丸」(492トン)が、航海実習中に捕れたサメから加工した
「フカヒレ」を売り、代金を県には納めずにで
山分けしていたことが2月20日、長崎県教委の調査で明らかになった。
長水丸は年1回、南太平洋で
約2か月にわたり
マグロはえ縄漁を実施し、捕獲したマグロを
静岡県・焼津港に水揚げし、売却益を県に納入している。本来の漁獲対象ではない
サメは、
ヒレの部分だけ加工して同港で売却。売却益は02年度以降、
毎年度40万〜60万円あった。
<参考> 読売新聞 2月20日22時47分より
はえ縄漁本来のターゲットは
マグロであったわけだ。
サメはいわば
外道ってことである。外道であれば
リリースしてもかまわないわけだ。しかし、
フカヒレとなれば
高級食材である。加工して売り上げに回すこと自体は非難されることではない。ただ、売り上げが自分らの
懐に入っていたので問題となったのである。
2006年度までの
5年間で、
260万円程度の売却益があったらしい。
県教委は
返還請求や
関係者の処分を検討しているという。
筆者も
釣りを楽しむが、釣り人にとって
外道が掛かって喜ぶことは少ない。だが、指導教員や船員たちにしてみれば、
外道が掛かることは
「フカヒレスープ」以上に
おいしいケースだったようだ。今まで
ジョーズに加工して売ってきたが、釣り同様
バレてしまったわけだ。
慣習でやってきたことであるから、
罪悪感はあまりなかったと思うが、少し欲が
フカかったようだ。
長崎県では
県職員による裏金作りが大きく報道されているが、今回の事件は県の
イメージダウンに追い討ちを掛けることになってしまい、全く残念である。

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