19日(土)と
20日(日)の
2日間は
田植えに専念した。一口に田植えと言っても、そこに至るまでの細かい
段取りがある。
箱処理剤(殺菌・殺虫)の散布がその例。一箱に
40〜50gずつ散布するのだが、自前の
計量カップでの手作業となる。これは思いのほか時間が掛かる。
19日は
肌寒い日であったが、
雨が降らないだけ儲けものの1日であった。温度が低い時、
風が強い時や
雨が降っている時に田植えをやる人はほとんどいない。我々のような
兼業農家であれば、
休日にあわせて計画を組むのが普通であり、少しくらい天候が悪くても決行することは珍しくない。この日の
午前中は
女房は職場の
日直勤務があり、筆者一人での作業となった。前日から少しずつ
箱処理剤の散布を始め、当日の朝も散布を施し、
軽トラックに苗箱を積んだ。
苗の運搬、軽トラックから田植機への移動、田植えと
1人でやるのは容易ではない。今までほとんど経験がない。それでも
午前10時に田植えを開始して、昼までに
30a区画の圃場の田植えを完了した。
午後は
女房と2人での作業となった。女房と一緒に
箱処理剤散布を施して苗を積載し圃場に向かった。昨年と比較して
代掻きが均平に仕上がっているので、田植えもスムーズに進む。
陸回し(おかまわし)がいると、
オペレーターに専念でき、田植えは効率的に進む。我が家は
苗箱を圃場脇に並べることはしない。軽トラックから直接田植機に積むことにしている。しかも
苗箱載せ台にも
苗箱を載せないようにしている。なぜなら、田植機の株数を
45株に設定していると、
100m往復でちょうど
1箱を使うので、戻るたびに
6枚追加するだけでいいのだ。柔らかいところは植え付けもうまくいくが、水が少なくやや硬い圃場は、植え付けがスムーズに進まない。前日や当日朝の
水抜きのタイミングは難しいものがある。それでも今年は昨年のように、苗が刺さらずに苗が寝ているものは少なかった。
この日は予定していた圃場の水が引けずに、
63aの田植えを済ませだけで、午後5時に田植え作業を終えることにした。やはり
水抜きのタイミングが遅れたことに端を発する。
育苗ハウスに向かい、
箱処理剤の散布を施した。明日の田植えの
段取りである。その分翌朝の仕事が減ると女房は喜ぶ。
20日(日)は
午前9時から田植え作業を開始した。朝仕事で
苗の水遣りや
箱処理剤の散布を施してきている。この日は
天気が良く絶好の田植え日和となった。晴れの日は苗の
活着がよい。
30a区画の圃場の田植えを済ませてから、遠方にある圃場に向かった。この圃場は
20aだが
台形の形をした
変形田である。
農作業がやりづらいのは想像に難くない。田植機が
Uターンすると泥が柔らかく
タイヤ痕が深く残ってしまう。最後にこの
枕部分を植え付けすることになるのだが、土の
凹凸が激しい。これは
来年の課題となるが、
田起こし、代掻きが深すぎることに起因しているのだと考えられる。何事も試行錯誤であり、
失敗から学んでいくこととしたい。
最後に水が抜けた
30a圃場に戻り、田植えを施し何とか今年度の田植も完了した。今年は
田植え機の
トラブルが1度もなかった。よく苗が落ちなかったりするのだが、全くと言っていいほど
ロスタイムがなく、自分でも驚くくらい順調に進んだ。田植え機の
注油など
始業点検や
メンテナンスを十分に施したことと、田植えをする前に苗箱に
水遣りを施していたことが奏功したといってよい。
朝夕の苗の管理もよくやってきたと自負している。
今年も苗箱は
35枚ほど余ったが、
予備として多めに播種するのは止むを得ない。ただ、箱数が少ないと管理が楽になる。今年播種した箱数は
280枚だったが、来年は
270〜260枚程度にしたい。
【5月16日撮影】

苗が不揃いのものや一部焼けたものを一角に移動した。

発芽状態の悪かったものが20枚程度あったが、半分は持ち直した。

使用した箱処理粒剤「ルーチンアドスピノ」。一袋(10kg)29,800円する。イモチ病防除を考えれば、背にがらは代えられない。

プラスチックコップと紙コップにメモリの線を付けた。

一人作業では、軽トラックで苗用皿に苗を乗せて田植機に運ぶ。

絶えず振り向いて、苗の植え付け具合いを確認しながらの運転となる。

今年は苗の植え付け状態がすこぶるよい。

午後からは女房の出番。陸回しが一人いれば田植えは楽だ。

センターポールをマーカー筋に合わせて進む。
【5月20日撮影】

台形の変形田は作業がやりづらい。

代かきの時に畔塗りをした畦畔をハローで崩してしまった。

残った苗は挿し苗(補植)に回す。

圃場に補植用挿し苗を置く。角の植え直しをする予定。ただし、長期間置くといもち病の発生源となる。

オペレーターのエンピロ。途中で苗を追加することがないので、苗載せ台に苗箱を載せない。

風で帽子を飛ばされるので帽子は被らない。この日は好天に恵まれ
日焼けしてしまった。

今年も2日間大活躍をしてくれた。

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