地元
幼稚園の
卒園式(卒園証書授与式)が
20日(火)に開かれた。筆者も
来賓として出席させて頂いた。来賓控室でそれぞれの名前が呼ばれ、会場の
ゆうぎ室に入場した。今年も
卒園児と
年中組の
イスが用意されているだけで、
年少組のイスはない。今までも何度か触れてきたが、年少組は人の話に耳を傾けることができず、すぐにガヤガヤが始まるという理由から、
「年少組を除く園児の出席」は止むを得ない措置と言える。この方法を採用してからもう
6年になる。
午前10時に、卒園する
22名(男子12名 女子10名)の園児が
2人の
担任の先生に先導されて入場してきた。今年は男子と女子の数に大差がないようだ。開式に続いて、
園歌斉唱、教頭からの
園事報告と続き、教育目標、基本方針、今年度の
重点目標など
園経営の概要が報告された。
続いて、
園長から園児一人ひとりに
卒園証書が授与された。卒園証書を受け取った園児は卒園証書を会場に向けて掲げ
「大きくなったら○○○になりたいです」と大きな声で宣言する。筆者は卒園式への出席が
8回目になるが、最大の見せ場で粋な計らいと言うべき
演出(パフォーマンス)を楽しみに毎年出席している。そして保護者席で立って待っている
親に
「ありがとう」と言いながら
卒園証書を手渡す。ここで我が子どもの成長ぶりに感激し
涙ぐむ母親の姿があっても不思議ではない。卒園証書を受け取りながら子どもを
ハグしたり、頭を撫でたりする親が目についた。今年も卒園証書を広げながら泣きだしてしまう園児や親の元に行って泣きだす園児もいた。
担任の先生、
園長までが
涙ぐむ姿が見られたが、教え子に対する
愛情に他ならない。
卒園児は
将来何になりたいかについては、毎年
メモをとって
ブログネタにしている。今年は
警察官が
5人、
獣医2人、
アイドル2人と続いた。スポーツ選手はサッカー選手が1人のみと少ない。野球選手は一人もいなかった。
保育士、
小学校の先生もあったが、あたたかく接してくれる先生らとの触れ合いから自分もなりたいと思うのだろう。
大工、
床屋、
麻酔科医師などがいたが、恐らく
親の職業であると想像する。
親の職業を継ぎたいという意志表示ほどうれしいものはない。早く
“内定”を出してやりたいところだ。
今年も残念ながら、ウケ狙いの
「嵐(アラシ)」、
「エグザイル」、
「AKB48」、
「乃木坂46」などは登場しなかったが、
「アイドル」が
2人いたことに思わずニンマリとなった。昨年
ケーキ屋さんが8人いたが、今年は
1人だった。その年の傾向は大きく変わるようだ。相変わらず物騒な事件が多いが、
警察官を志望する子が多いのはそのような背景からだろうか。
その後、
園長が
「幼稚園では3つの大切なことを学びました。一つは友達と仲良くできたこと。2つ目は自分で考えて行動できるようになったこと。3つ目は自分のことは自分でできるようになったことです」と話し、
「これは小学校で生活するうえで大きな力となります。小学校に元気で通ってください」と
式辞を述べた。
来賓祝辞では
首長が
「ありがとうという気持ちを持ちましょう。小学校では優しいお兄さん、お姉さんが待っていますよ」と優しく話しかけた。それぞれの挨拶の中で、
「おめでとう」と呼びかけられると
「ありがとうございます」と声を出して
礼をする。さらに、
「あいさつをしっかりしましょう」などの
呼び掛けにはタイミングよく
「ハイ!」の返事をする。子どもがあいさつでの呼びかけをよく
理解していることの証である。
保護者会長の
KSさんは来賓祝辞で
「園長はじめ諸先生方の愛情あふれる指導のお陰と感謝したい」と話し、保護者にも
保護者会への協力に御礼を述べた。いい環境の中で子どもたちがすくすくと育ったことが目に浮かぶ。
来賓紹介が終わると、いよいよ
年中児の入場となる。開式から
45分ほど経過している。冒頭にも触れたが、挨拶が終わってから入場するのは挨拶している間にざわつくことのないようにとの措置であるが、騒ぎ出す年中児は一人もいない。よく指導されていることに感心する。卒園児は最後まで落ち着いていて、さすがに
“最上級生”の貫禄と言えよう。3年間幼稚園に通い、驚くばかりの
成長ぶりに、先生方、保護者が目を細めるのは想像に難くない。
卒園式もいよいよ大詰め。いつもながら
「お別れのことば」は涙を誘う。いわゆる
「呼びかけ」というものだが、練習の成果を余すところなく披露した。タイミングよくピアノ演奏が始まり全員で
「思い出のアルバム」を歌う。いつもながら目にハンカチをやる母親の姿が目に入る。筆者はこの歌を聞くたびに目頭が熱くなる。そして昨年に続いて
年中組が
「こころのねっこ」をうたったが、
歌詞を見ていると、子どもにはちょっと難しい表現ではと思った。
そしてこの日の
メイン曲である
「さよなら ぼくたちの幼稚園」の合唱が始まると、何人もの
涙ぐむ母親の姿が目に付く。たくましく、頼もしく成長した我が子の姿に感極まるのは無理もない。最後に、
保護者代表の
SWさんが
「子どもたちの成長ぶりを見ていると、3年の月日の重みを感じる。暖かい心で見守ってくれた園長はじめ先生方に感謝したい」と
謝辞を述べ卒園式が終了した。そして、鳴りやまぬ
拍手の中を卒園児が
退場して行った。なお、卒園児は
4月8日、
2つの小学校に分かれ、それぞれ
入学式を迎える。

控室で待機する来賓。

担任に先導されて入場する卒業園児。

担任が一人ひとり卒業園児を呼名する。

園長から卒園証書を受け取る。

卒園証書を広げ「大きくなったら〇〇〇になりたいです」と将来の希望する職業を発表する。

卒園証書を母親に手渡す。母親は感激のあまり子どもをハグしたり頭をなでたりする。微笑ましい光景にこちらまで目頭が熱くなる。

「園長はじめ諸先生方、保護者、そして地域の皆さんの愛情あふれるご指導とご協力に感謝したい」とあいさつする保護者会長。

来賓紹介を受け、一人ひとりが「おめでとうございます」とお祝いメッセージを送る。

年中組が入場し席に着く。お別れのことばと一緒に「こころのねっこ」の歌を披露。

年中組と「お別れのことば」を伝える卒園児童。「思い出のアルバム」、「さよなら ぼくたちのようちえん」の歌を披露する。

感極まりハンカチを目にやる母親の姿が目に付くようになる。

「3年の月日の重みを感じる。暖かい心で見守ってくれた園長はじめ先生方に感謝したい」と謝辞を述べるSWさん。

卒園児が退場した後を歩く男性担任。男性幼稚園教諭は珍しいが羽織袴姿での登場に惜しみない拍手が起きた。

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