初区会と
新年合同先祖供養が
2日(日)に開かれた。
初区会は
午前9時から開かれ、
年間事業計画案や
予算案、
役員改選などが審議される。終了後、
新年合同先祖供養に移る。これは地区住民が一堂に会し、
僧侶を迎え
合同で
先祖供養するもので、正月の他に
春彼岸と
お盆(8月13日墓参り)に行われる。筆者は
区長を務めており、
会場準備、
資料帳合(ちょうあい)、
資料製本があり他の役員も
午前8時30分前に集会所に入った。
区会では
区長の
エンピロが挨拶後、
前区長の
IMさんが
議長になり、
区、
農事組合、
公民館、
寺の
事業計画案、
予算案が審議され、提出された議案は
全会一致で承認された。また、
役員改選については先月の
決算総会で
承認済だが、
役員一覧表を資料に乗せている。
エンピロが
区長職を
退任し、
OYさんが
新行政区長を務めることになった。現在、
神社責任総代にも就いており、他に
教育委員も務めていて多忙な生活を送って来たが、少しは落ち着いた生活ができそうである。今年も昨年同様に
コロナ感染拡大防止対策で、初区会が終わってからの
新年会はが
中止とした。
自粛は止むを得ない措置である。区会が終了後、
旧区長の
エンピロと
新区長の
OYさんが
挨拶をし、
午前9時50分に初区会が
閉会した。新年会が中止となり、予算の範囲内で
2段重ねの
折詰と
缶ビール3本が全員に配られた。
午前10時30分からは
「新年合同先祖供養」が始まる。寺院には各檀徒の
位牌があり、合同先祖供養の前に
水を上げて
焼香する。
昨年、高齢で
不参加だった方の家の
湯飲み茶碗に
水を注いで、手を伸ばし、位牌のところに
湯飲みを供えた時に
ハプニングは起きたことは記憶に新しい。着てきた
コートが
焦げて煙が上がっていたのである。
ポリエステル生地なので溶けるように燃えていった。すぐに消したが、
親切心が仇になって火傷をするところであった。今年は別のコートを着て行ったのは言うまでもない。
定刻に
合同先祖供養が始まった。
住職(父)と
副住職(子)が毎年交互に来られることになっているが、今回は
住職が担当された。住職が堂内で
読経を唱え先祖を供養した。我々
檀信徒も一緒に
合掌礼拝をする。新年会がないので、
住職が寺の中で挨拶をした後、
法話が始まった。筆者は有意義な法話には真剣に耳を傾ける。
住職は若い時に
悩みがあり、
岐阜県大垣市に住まれる僧侶の
小澤達雄住職を訪ね、
教えを乞うて来られたことを話された。大垣市にお住いであった
小沢道雄師は
シベリアに
抑留されていた時、
重傷を受けて
労働不能となり
日本に送還されるため列車で
牡丹江(アムール川)へ向う途中、足が
凍傷にかかり
両足切断となり、
義足になって僧侶になったという。師の著
「本日ただ今誕生」によると、師が両足切断したのは
27才の時で、以来、師を苦しめたものは有ったものが無くなったという
喪失感だった。その苦しみを
「安らかな心にならせたまえ」と
観音さまに祈ったが、祈れば祈るほど
苛立たしさがつのる自分に気づいたという。祈ることを止めようとした瞬間、暗い心の中に
光がさしこんできたらしい。
「自分の考え方が間違っていた。27年間あった足が無くなった。この考え方が自分を苦しめていた。そうではなく両足ないまま、27才の時シベリアの荒野で生を授かったのだ」と解釈したという。
住職は
「何か不本意なことが起きても、決して愚痴を言わずに、きょう自分は生まれたんだ」と思うのが
「本日ただ今誕生」であると話された。そして「歳を取っても本日誕生したんだということを肝に銘じて欲しい」と付け加える。最後に
「年輩の方は後輩や家族を守る義務がある。愚痴を言わずに務めて欲しい」と結んだ。筆者も
先輩格の世代になった。これからも愚痴をこぼさずに、後輩から
信頼される先輩になるよう努めたい。
●関連サイト
Wikipedia「小澤達夫」
【1月2日】

大半の住民が出席した。

区役員、公民館役員、農事組合、寺役員が並ぶ。

寺の中は暖房がなく寒い。

深々と礼拝をする住職
「本日ただいま誕生」について法話をされる住職。

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