読売新聞の投稿欄「USO放送」の
県内投稿者で作る
親睦団体「福島USOくらぶ」の
第3回大会が
6月24日(日)、
午後1時から会津若松市の
ワシントンホテルで開かれた。
「USO放送」は読売新聞の
社会面と
地域版に掲載されているもので、
1950年にスタートし、ユーモアと風刺を交えた世相を斬る作品として親しまれている。
第1回発足記念大会は一昨年12月、
第2回大会は昨年7月に開催されている。
第3回大会には
12名が参加した。さらに、
出題者となる
読売新聞東京本社福島支局長の
Iさんを来賓に迎えた。
会津からは
「レッツ剛」さん、
「やぶ石屋」さん、
「赤べこ」さん、
「笑い茸」さん、
「車輪の上」さんと
「エンピロ」が参加した。
福島市からは
「田舎者」さんと
「タンポポの綿」さん(女性)、
白河市から
「羽音」さん(女性)が3年連続で参加した。
郡山市からは
「シッタカブリ」さん(女性)、
「マーチャン」さん、
「ピリ」さん(女性)が参加した。なお、
田舎者さん、
マーチャンさん、
ピリさんは
初参加となる。なお、
ピリさんは
オブザーバーとしての参加のため、
宿題は提出されておらず、
席題から大会に臨むことになる。また、
やぶ石屋夫人が
スタッフとして協力してくれた。
大会は
事務局長の
赤べこさんが
進行を担当した。
6月に赴任したばかりの
I支局長、
レッツ剛会長が
挨拶した後、それぞれが
自己紹介をした。
エンピロは
ペンネームの由来と
ブログを立ち上げていることに触れて自己紹介をした。その後、
レッツ剛会長から
新会員に
「福島USOくらぶバッジ」が贈呈された。
「宿題」が
2つ出されていて、既に
作品が提出されている。そして当日に
「席題」が
2つ出され、
計4題で作品を競い合った。
「宿題」の題目は
「平成」(支局長出題)と
「改ざん」(会長出題)で、これに絡んだ3行コントを作成することになる。
「平成」で
一席(1位)を獲得したのが
車輪の上さんの作品。
2位が
マーチャンさん、
3位が
タンポポの綿さんだった。
選者は
I支局長。
平成
私も変わりたい
−西暦・紀元前
(車輪の上)
来年は平成が終わり
新元号となる。
西暦などは数字がひとつ増えるだけで、何ら目新しい
変化がない。この先も変わることはないが、
日本の元号が変わることに対しての
ジェラシー(嫉妬・ねたみ)をうまく表現した作品と言える。なお、新しい元号は決まっていないが、
マ行(M)、
タ行(T)、
サ行(S)、そして
ハ行(H)は外れるのは間違いのないところ。なぜなら、
明治・大正・昭和・平成をそれぞれ、
M・T・S・Hで略することが多いからだ。元号をアルファベットで
生年月日を表すときに区別が付かないのではシャレにならない。
エンピロはこれを
コントで作品にしたが、入賞までには至らなかった。
「改ざん」では
エンピロが
一席を獲得。
2位が
シッタカブリさん、
3位には
羽音さんが入った。
選者は
レッツ剛会長。
森友・加計疑惑
もりソバもかけソバも
すくいようがない
−ザル
(エンピロ)
森友問題、
加計問題は国会で
質問・答弁のやり取りがされているが、何ら進展を見ないまま時が過ぎている。
ザルは水を
掬(すく)うことができないが、疑惑だらけで
救(すく)うこともできない。
もりソバ、
かけソバ、
ザルそばを揃えたところが面白い。会長は
ザルの
オチが効いていると評してくれた。なお、
2位になった
シッタカブリさんは
スバルのデータ不正について作品にした。
スバルマーク(六連星=むつらぼし)の
星がひとつ減ったことを作品にしたのだが、実に秀作である。ただ、一つ減っても
「五つ星」ではランクが落ちた気分にならないか(おぃおぃ)。
席題は俳句の
「句会」のようにその日に題を出されるが、
制限時間が一題に対して
10分間で、
2つで
20分となる。
短期決戦での即興が求められる。
エンピロは
親父ギャグ、
ダジャレを取り入れた
アドリブは得意分野であるが、今回もこれと言った傑作は浮かばなかった。席題の部門では
表彰台に上がることができなかった。この日のお題は
「波乱」(支局長出題)と
「ロシアワールドカップ」(会長出題)であった。
席題は自分の作品以外に、一席(1位=3点)、二席(2位=2点)、三席(3位=1点)を無記名で投票するもので、参加者全員の採点となる。
「波乱」で一席を獲得したのが
レッツ剛さんの作品。
2位が
車輪の上さん、
3位には
ピリさんが選ばれた。
新記録続々更新
波乱盤上
ー藤井七段
(レッツ剛)
3行コントだけでなく
創作四字熟語の分野でも使える秀逸な作品であり、
26点の
最高得票を獲得した。これで席題の部門では
3大会連続で
一席を獲得したことになる。レッツ剛さんの
才能と
レベルは
盤石(ばんじゃく)と言ってよい。それにしても
藤井七段の活躍は目覚ましい。これからの活躍にも目が離せない。ただ、
今では藤井七段は殆ど負けることがなく、勝ち進んで記録更新すること自体が波乱と呼ぶことができなくなったのも事実。
「ロシアワールドカップ」で
1位になったのは
やぶ石屋さんの作品。
2位が
ピリさん、
3位には
シッタカブリさんが入った。
ロシアから世界へキックオフ
ゴールは非核化への平和
−W杯
(やぶ石屋)
この作品では
キックオフと
ゴールの使い方が実に巧みである。過日シンガポールにて
米朝主脳会談が開かれたが、最大の目的は
北朝鮮の核廃絶である。
核保有国の
ロシアで開催されている
W杯だけに、
非核化の話題が高まっても不思議ではない。W杯を成功に導けば、
プーチン大統領の人気は上がり、当分の間
「プー沈」とはならないで済むはずだ。
読売新聞だけでなく、どこの紙面も
投稿者の高齢化が進んでいるのは隠せない事実。
投稿者は新聞から情報を取り入れる
アナログ世代が多い。是非とも
デジタル世代、
ネット世代の若い人に
「三行コント」の面白さを知って欲しいと願うのは筆者だけではなかろう。
グランプリ(総合優勝)は
5点を獲得した
車輪の上さんに輝いた。
3点を獲得した参加者が
4人いたが、車輪の上さんが頭ひとつ抜きん出ていた。
前々回グランプリを獲得した
エンピロは
翌年入賞ゼロに終わった。さらに、
前回グランプリになった
笑い茸さんも今年は
入賞ゼロだった。果たして
車輪の上さんがこの
ジンクスを打ち破ることができるか興味深い。
作品が新聞に掲載される確率は決して高くはないが、これからも
「あせらず(あせらない)」、
「おごらず(おごらない)」>、「あきらめず(あきらめない)」の
「3ず主義(3ない主義)」で切磋琢磨していきたいものである。
最後に
表彰式が行われ、
集合写真を撮影した後、
やぶ石屋さんが
閉会を宣し大会が終了した。なお、来年は
全国(県外)からの
会員を
招待する予定になっており、さらに今回の
会場が手狭のため、
参加人数を考慮して
読売新聞東京本社福島支局で開くことが承認された。この場を借りて、会場の提供を快諾して頂いた
I福島支局長のご配慮に感謝を申し上げたい。

大会には12人が参加。

司会進行を務める赤べこさん。

新会員に「福島USOくらぶバッジ」が贈られた。

福島USOくらぶバッジ

やぶ石屋夫人から女性陣にプレゼントが手渡された。

自己紹介するピリさん。席題からの参加となったが、2作品とも入賞を果たした。

タンポポの綿さんも宿題で3席に入った。

貼りだされた作品に目をやる参加者。

別室で作品の入力と印刷を担当した車輪の上さん。まさに大車輪の活躍。

過去最高点をマークしたレッツ剛さんの作品。

宿題「平成」で1位となった車輪の上さん。

宿題「平成」で2位になったマーチャンさん。改元に伴うシステム改修担当者の気苦労をうまく表現した。

宿題「改ざん」で1位となり喜ぶエンピロ。

1位で頂いた楯

スコア記録係のエンピロと点数読み上げ係の赤べこさん。

席題「波乱」で一席となったレッツ剛会長。これで3年連続1位のゲット。

席題「ロシアワールドカップ」で1席となったやぶ石屋さん(右)とご夫人

グランプリ(総合優勝)に輝いた車輪の上さん。

講評を述べるI支局長。

最後に集合写真を撮影。午後4時に閉会。

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