2017/7/26

手話を生きる 斉藤道雄 著  読書(感想、気になる本)

<本書概要>


◆著者はテレビディレクター⇒ろう者の学校の校長という遍歴。

日本だけで手話は2種類存在する。

日本語対応手話と日本手話の2つ。

その違いは「聴者視点からの手話」と「ろう者視点からの手話」。

2者間には文法の違いが前提にあり、どちらに寄り添うのか。


◆本著に何度も書かれていることに「言語が思考、記憶を司る」ということ。

つまり言語の質で思考の深さの限界も変わるという事。

ろう者にとって日本手話が適当な言語となるが、これは未だ主流になっていない。

「主流にしようとする流れ」が現在まで10年経っていないかどうかの世界。


◆マイノリティがマジョリティに合わせる世界の典型となっている。


まず、ろう者に手話の使用を禁止し口語を強制していた学校の歴史がある。

口語とは、相手の口の動きから言葉を予測し、そして聞こえないながら無理矢理にでも発音するコミュニケーションのこと。


この教育の弊害は著しく、今はろう者に合わせた教育を徹底している欧米も暗い過去を持つ。


◆ろう者の中で社会的成功者は「口語教育は発達を遅らせる」と口を揃えて言う。


そのろう者達は数少ない口語教育での上位優秀者である。

そしてまた口語教育に疑問を持ち従来の教育を無視し手話に切り替えた人達でもある。

これをろう者達は「被害者」とするのか「マジョリティー社会に適応できない自己責任」とするのか。



以上概要。

歴史あると思っていた手話は実はまだまだ浅い。

そしてろう者本人達に寄り添った手話に教育を切り替えようとする流れがやっときた、という段階。

社会がろう者達を省いているという事実。

人々の社会関与に対しての土壌は先進国でも遅れている日本がまた露になったな、と。

同じ事を何度も書いているが煩わしいこともありますが、まだまだ日本は日々改善を意識するべきだと学びました。

人間は必ず感情が先行される。

それをそのまま消化せずに「なぜ不快に感じたのか」「なぜおかしいと感じたのか」と立ち止まる事。

そして感情を変換、抑えてまで優先すべき思想に対しても「なぜこれが社会にとってプラスになるのか?」を考える事。


自己の正当だとしている言動は実は人を生きにくくしているなんてこと、ざらなんです。






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2017/7/21

その後の不自由 感想  読書(感想、気になる本)

上岡陽江 大嶋栄子 共著


虐待、ネグレクト・・・幼少期に何らかの攻撃を親、兄弟等の家族、親族からされた人達の、その後どんなことで困っているのかを説明した本。

僕は悲惨な状況に陥ったときの人間の行動は「人間の説明書」として活用できると考えています。

なぜならその時「生存本能」が何よりも優先されるからです。

この本は誰もが知っている筈の傾向を言語化しまた図式化しパターン化した実りある説明書です。


◆そこまでして生きて行く必要があるのか?

この本は「何があっても生き延びろ」と強く主張しています。

しかし僕はこの考えには否定的です。

死のメリットを無視しているからです。


>◆死のメリット

未来を考えなくて済む、今この瞬間楽に生きればいい、他人の事考えなくていい、嫌われてもいい・・

その他「自殺ができる」となると人生を蔑ろにしてもダメージが少ない訳です。

本書は「刑務所にいっても、それが生き延びる手段ならいい」とまで書いてあります。

「刑務所=自由を完全に制限される場所」という僕に取って恐怖でしかない空間。

そんな空間にいくくらいなら・・・と。

というか、「〜するくらないら死んだ方がまし。」という考えについては無視している形でそこは不満です。



◆結局自分のせい

あとがきに記述されていますが「虐待されたからその後覚せい剤を使ったって、結局は自分のせい」と自責しています。

しかしこれは1つの事実なのは間違いありません。

「決断」はその人にしかできません。

銃で脅されて「覚せい剤を摂取しろ」と脅された訳でもありません。

過去の影響をそのまま現在も引き継ぐ事を「決断した」結果です。


◆それも生き延びるための手段

当人達は自殺するためではなくその時を楽にする、つまり「死にたい」感情を消し去りたい。

なので覚せい剤やアルコールに頼る、と説明しています。

アルバイトをして一人暮らしをして借金して大学へ行って就職して・・・・。

その道を知らないかもしれないし想像できないかもしれないし、それをするくらなら死ぬのかもしれない。

「死にたい」が脳を支配してしまっており、それを消す手段なのでしょう。


◆家族関係がこじれる、これさえ回避すれば子供は育つ!

本著の逆説ですが、子供が非行に走るきっかけを与えるのは家族です。

親は勿論兄弟だって、親戚だって。


◆子供に「子供自身の存在」を教える事


子供は親の一部から抜け出す必要性。

親の気持ちを察することが必要な家庭は、考えを同一化させなければ生きていけないと子供が判断。

そうして自分の考えというものを消す。

だから物事ははっきりいうこと。こどもの言う事を尊重する事。



◆自分を見つける旅

収束するのは「自分を持つ事」。

自分を持てない、なんてとてもおかしい事だと笑われる事。

しかし、そのまま成長してしまった人達。

どんな技術発展したって時間は流れ勝手に体の時間も流れてしまう。

「ほったらかしにされた子供」は見た目だけ姿を変えてそのまま生き続けます。




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2017/7/18

隷属なき道 感想  読書(感想、気になる本)

ルドガー・ブレグマン 著


ベーシックインカム導入と週15時間労働を提唱した本著。

しっかりとした歴史的事実、理論があるのに欧州のリベラル大国でも未だ渋り続けている事実。

一部だけ2年を目処に実地中で概ね好評のようだが、日本での実施は無理なんじゃないかと。

特に週15時間労働は。

ベーシックインカムもですが。

しかし、ベーシックインカム導入をしない=後進国に道を辿ることはほぼ間違いなく、導入は早ければ早い程いい。

というのも、労働者を守るために単純労働の機械化をしなかったらその分技術的に後進し、自然に経済もつられ国全体に悪影響を及ぼす。

ベーシックインカムで懸念されることは「金欲しさに子供をたくさん生む」「酒やギャンブル、自堕落な生活をする人が増える」こと。

実際の実施結果はどれも不正解で真実は「まとまったお金を得ると自分自身に興味を抱き自立生活に力を入れる」というもの。

「欠乏の経済学」も付せて読むと納得の結果で、「自分の裁量で生活する」ためにはお金が必要なのは当たりまえ。

日本には生活保護があるがニュースでも取り上げられている通り「甘え堕落者」として判定される。

これも事実に反している事を証明しています。

生活保護受給の後ろめたさを消すためにもベーシックインカムの大切さ。

「国が栄える」ためには「経済」が重要なのは誰もかも知っており、その経済とは「生産」によって賄っている。

そして生産理由には「消費をするから」でありその消費を促すためには「そのための時間」と「資金」が必要。

今の高給取り、銀行員や弁護士は「生産」ではなく「富の移動」を仕事にしている。

そんなおかしさを改善させるためにも、初めに記述した二つの政策が重要だとか。

サピエンス全史を読んでもっと噛み砕いた理解をしようかと思います。
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2017/6/27

荒野のおおかみ ヘルマン・ヘッセ 感想  読書(感想、気になる本)

1927年の作品。

理解するためには様々な知識を要す。

1900年前半のアメリカの歴史、ベートーヴェンに関する音楽知識。

音楽史に関してはかなり疎いので結局僕は理解する事ができませんでした。


「おおかみ」とは孤独を愛し悲壮な思い出くらす心のこと。

「荒野のおおかみについての論文」という章は心を打たれました。

そしてその後に登場する主人公と相反する性格を持つ少女との出会い。

ここもその精神的孤独者の心を刺激し抉るいい文章です。

90年前の作品ですが、悲しくもこの感性は今もなお人間に備え付けられています。


「荒野のおおかみの死刑は、生き続ける事。ユーモアを得る事。」

残念ながら、僕は荒野のおおかみのような崇高な人間ではありませんが、孤独を愛する人達には絶対に心を打つ作品となっています。
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2017/6/24

荒野のおおかみ  読書(感想、気になる本)

バイブルになりそう。

アウトロー的な思考の人達は総じて学がある。

学が無いアウトロー、行き先はホームレス。
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2017/6/22

帝国大学 天野 郁夫  読書(感想、気になる本)

宮廷、と言えばエリートとして一気に場の中心になれる特別な肩書き。

「学歴なんざ関係ねえ」の含意には学歴エリートへの牽制となんとか自尊心を保とうという自己防衛が見受けられます。


そんな特権エリートの帝国大学の歴史をあらゆる視点から書かれているのが本著。

帝国大学解体以降はまた別の本が必要。

その帝国大学時代の話題だけで一冊の本ができる程話題豊かかつネームバリューが高い。

これからも帝国大学出身者の國で生きて行く事が強いられる、なんだか嫌な気持ちになりました。

今までもそうでしたが、現実直視はなかなかの体力が必要です。
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2017/6/22

いじめの構造 内藤朝雄 感想  読書(感想、気になる本)

学校という治外法権とでも揶揄すべき閉じた空間での実例を交え、

・いじめの種類
・いじめ被害者の種類
・いじめ対策

について書かれています。



僕は「タフ」に分類します。

タフとは。

いじめに耐えるために「自分は理不尽な環境にも耐えられる」と自己内心を強化。

「精神的に強くなるからいいんじゃね?」と思われがちだが、大きなマイナス点を理解しなければならない。

<<プラス>>

・今後精神的負荷を強いられる場面でも「あの時自分は耐えた」という自負心から我慢できる。

<<マイナス>>

・他人が同じような目に合っていると「頑張れ、これを乗り越えれば強くなれるぞ」とタフを強制。
・弱音を吐いている人をみると「自分の方が理不尽な体験をした」と共感せず見下す。
・「なんでこんなことも耐えられないのか」と自分がいじめられたことを相手にする。
・「自分はタフになった」と思いきや、いざいじめられた記憶と直結する出来事に遭遇すると、恐怖に飲み込まれる。



いじめをなくすためには、「他人の自由を認める」ということ。当間の事なんですけどね。

いじめをする理由の多くは「気に食わないから」というもの。

相手の行動や容姿に自由を認めないんですね。


「相手の自由を認める世界」と「認めない世界」の縮図を説明していますが、これも納得できます。

「変だな、いや変だなと考える自分が変だ!」なんて思わずに「変だな。」で終了。

「変だな、なんでだろう?知りたい。」はいいのかも。そこから始まるのが出会いでもありますし。

ただ人間は「目線」「仕草」「症状」で嫌悪なのか軽蔑なのかを察知する能力があるので、人間付き合いは慎重に。
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2017/6/19

大学一年生の歩き方  読書(感想、気になる本)

いやこれ人生の歩き方!


大学生=自由度が高い程人間の差が開きます。

「能力の差」があれど、それよりも個人による「自由の絞り度」が大きく左右する。

「これはお父さんがいけいないっていってたから。」「危ないって先生が言っていたから」

こういう「真面目」すなわち「従順能力が高い人間」は量産型大学生になるのだ!

じゃあ奇抜なファッションで金髪で、どう個性的?

個性をだせ!と言われて個性を明確する時点で「従順で真面目」なのだ!



世間はあまりにも失敗に不寛容。

親は「失敗させたらいけない」とこれを目的化してしまいそれを子が継承。

最後に「絶対大丈夫!」と力強いエールが心にささる。


インパクトが強かったのは「新型コミュ症」という新語。

人の距離感を考えずガツガツとコミュニケーションを取る人達の事。

僕が嫌いなタイプがまさにこれで当時は「積極性がある」で片付けられていました。

なので嫌っている僕がおかしいのかと頭を悩ませる日々。そしてこの部類にどんどん触発される友人達。

ああ、この新語があと数年はやくでていてくれれば。。と悲嘆。

世界の意味付けは結局言葉なんだと実感、物は言いようです。



不安を煽り「〜だから危ないよ」「〜したほうがいいよ」という言葉は絶対に一度立ち止まって疑問的になろう。

「まず否定から入る人間ってだよめだよね」

この言葉は「否定されたら困る、だって私が支配したいんだもん。」という真意を読み取ろう。


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2017/6/18

中動態の世界 國分功一郎  読書(感想、気になる本)

なかなか体力が必要な本。1日ではきつかったです。

現在は受動態、能動態の対立。

しかし、元々は能動態と中動態。

世界は影響の度合いで決まる。

自分が世界と、常識と認識してることはどこまでいっても「自分」というフィルターを通している。

自分フィルターは「変状する能力」と置く事ができます。

この「変状する能力」に個人差により世界が変わっていきます。

人間に意志はあると思いますか?

意志とは本来重々しい言葉。

それは「過去に全く起因することなくただ未来だけを純粋に置く」時、人の行為は「意志ある行為」となります。

しかし、そんなことってありえるでしょうか?

人間は意志ある行為を為すことができるほど自由なのか?

そもそも自由な意志、というはあるのだろうか?

ハイデガーやスピノザ等の哲学者の例がたくさんでます。

なので、その哲学者達の知識があるかないかで読み易さが大分代わります。

僕は本書の参考としてでている哲学者や小説を名前だけ知ってるレベルばかりだったので、読むのに時間がかかりました。

しかし、なんだかすっきりしたところがあり、それは「能動/受動はオプションで本質は能動/中動」と知れたことです。

自分がいかに感受性が強いか、身を以て実感できたの本当に大きな点でした。

感受性が強い、は決して良い言葉ではなくむしろ10歳を過ぎてこれだと致命的ってことが書かれています。

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2017/6/17

大学一年生の歩き方  読書(感想、気になる本)

ゔぁあああああああ

思い切って金髪とかモヒカンとか眉無しとか、学校辞めたり辞めなかったり髭のばしたり・・

彼女作るのって結婚の意識芽生えてからとか思ってたけど、自己肯定する道具としてとりあえず付き合ってみるとか、そのレベルでよかったのかよ、っていう。

この本読むまで真面目が一番と課していてた自分が嫌になる

だが、もう戻ってこない。

びええええん、です。はぁ
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