2022/1/28

市場は利上げに耐えられるか・・むしろFRBが耐えられるかどうか  時事/金融危機
 

■ 3月利上げに反応した市場 ■

至極当たり前の反応として、FRBが3月利上げを示唆した事で市場は下落しています。


ただ利上げは市場も有る程度織り込んでいたので、過剰リスクの部分の調整をしているだけだと私は認識しています。このまま市場が崩壊うる事は無い。

■ 逆イールドは危険 ■

投資は安い短期金利で借りたお金を、高い金利の長期投資で運用して儲けを出す行為と言えます。経済が拡大すると市場が予測する時、短期金利よりも長期金利が高くなります。

しかし、将来的な景気悪化を市場が予測する時は、長期金利が下がります。短期金利と長期金利の差が小さくなる事を「フラット化」と言います。

さらに市場が短期的なリスクに敏感になり、そのリスクが長期的な経済の重しとなると判断すると、短期金利が長期金利より高くなる「逆イールド」が発生します。

長短金利差の目安とされるのは米国債の2年ものと10年物の金利差ですが、現在はこれが0.5まで下がっており、かなり金利はフラット化が進んでいます。

長短の金利差で利益を出す市場は、金利のフラット化や逆イールド化での状況で利益を出し難くなります。ですから、市場の縮小が予測されるので、リスクの大きな投資から手仕舞いが始まる。

■ ゴールドマンサックスは仕込みを終えた? ■

ゴールドマンサックスのジョン・ウォルドロン社長兼最高執行責任者(COO)は年金関係者との電話会議で「ここ2年間中央銀行の独立性は損なわれていた」と発言したと伝えられています。

これはインフレ率が上昇しているのにFRBが緩和規模を縮小しなかった事に関する苦言の様に受け取られていると思いますが、私には「俺たちは仕込みを終えたから、そろそろFRBに利上げしてもらわないとな」と言っている様に聞こえる。

■ 崩壊市場で稼ぎを出す ■

素人は上昇市場では儲かりますが、市場の下落時に稼ぎを出せる人は少ない。基本的には空売りポジションを持っている事がカギとなりますが、市場が強気の時には、相場はなかなか下落しません。

「そろそろ」だろうと、ショートを積み上げたのに下落幅がイマイチだった・・・そんな事は日常茶飯事。実際にはロングとショートのポジションをある程度持つ事でリスクヘッジにはなりますが、利益もその分減る事になります。

市場崩壊のタイミングを掴む事は難しいので、市場が崩壊する時にショートポジションを大きく取って大儲けする事は普通は難しい。しかし、リーマンショック時にゴールドマンサックスはこれをやってのけた。

世界の多くの投資家や投資銀行が崩壊する市場で阿鼻驚嘆状態となる中で、ゴールドマンサックスだけが涼しい顔をしていた。彼らは事前にMBSや下落する金融商品を手放していたし、空売りポジションを膨らめていた。

アメリカの投資銀行が全て債務超過で、商業銀行に吸収される事で政府の資本注入を受けていた時、ゴールドマンサックスだけは資本注入無しで耐え抜いた。そしてリスクを取り続けて大儲けをした。

■ 素人相場はそろそろ終わる ■

金融緩和が継続する時は、中期的には市場価格は上昇を続けるので、年金など動きの遅い資金でも利益が出ます。これは素人の投資でも儲かるボーナス期間。

しかし、一旦市場が下落に転じると、動きの遅い資金は「カモ」になります。知らない間にショートのポジションを積み上げられているからです。

2018年の夏には既にリーマンショック後のバブルは終焉しかけていました。ジャンク債市場やCLO(ローン担保証券)などのリスクの高い試乗から資金が逃げ出し、これらに多くの資金を投入していた日本の金融機関は蒼ざめた。

この時はFRBが市場の圧力に負けて、テーパリングを停止したので事無きを得ますが、それも一時しのぎに過ぎない事は市場も理解していました。2020年頃には市場は再び下落すると予測する人は多かった。しかし、コロナバブルがこれを救います。

しかし、アメリカのインフレ率の上層は、コロナバブルが維持不可能である事を告げています。アメリカのインフレ率の統計にはガソリン価格は含まれませんから、庶民のインフレ実感は数字よりも高いものがあるでしょう。

利上げが実行されれば、市場では様々な思いが交錯します。値動きが激しい状態がしばらく続くと思いますが、ここから素人が利益を出すのは難しい。むしろ、手仕舞いする方が賢明です。

■ 問題は解約出来ない資金 ■

このブログをお読みになられている方は、ここまでの説明など不要な方達ですから、問題は無いと思います。

しかし、自分の親のお金がどうなっているか把握されている方は少ないのではないか・・・。証券会社に変な金融商品を買わされていないか・・・ソフトンバンクの社債を買っていないか・・・ペイオフ対策はされているか・・・。


■ FRBの独立性?は保たれるのか ■

ゴールドマンサックスはFRBは政府や市場圧力に屈する事無く、粛々と利上げをすべ来たと圧力を掛けていますが、市場の大方の勢力は逆でしょう。FRBの利上げ発言に過剰に反応する事で、FRBに利上げを思い止まらせようとする・・・。

どちらがリアリストか・・・。

さてさて、この様な状況の中で、何かと影の薄いパウエル議長は、毅然と利上げを続ける事が出来るのか?

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