2019/2/26

「統合通貨」という幻想・・・バランスシート的には  分類なし
 

■ バランスシート的に「統合通貨」を考える ■

昨日に続き「統合通貨」の幻想をぶっ潰します・・・って、上条当麻じゃないんだから(オタクしか分からないですよね)


バランスシート的に考えます

1)政府の発行した国債は政府の負債
2)日銀の購入した国債は日銀の資産
3)日銀は政府の子会社なのだから、連結決算的には資産と負債は相殺される

ここまでは、一部のリフレ論者がバラまいた「幻想」

4)日銀の国債購入は市場で民間銀行の国債を購入する事で行われる
5)民間銀行が国債を購入した資金は個人や企業の預金や銀行の自己資金を原資にしている
6)預金は国民の資産であり、銀行の負債

7)民間銀行は国債を日銀に売却して円(日銀券)を手に入れる
8)日銀券は日銀の負債

9)民間銀行は日銀券を日銀の当座預金に積み上げる
10)日銀は当座預金で国債を購入する


要は、日銀が異次元緩和でマネタリーベースを増やすと言っても、勝手に日銀券を刷りまくる訳では無く、市場から国債を購入して日銀券を発行してマネタリーベースを増やしています。

増えたマネタリーベースが銀行を介して融資や市場運用に流れれば、資金が民間市場に流れ出しますが、残念な事に銀行は手にした日銀券を日銀の当座預金に積み上げ、これが日銀が国債を購入する原資となります

「国債」 - 「日銀当座預金」 - 「民間銀行の預金」

この三者がバランスしている訳なので、「国債」と「日銀券」が相殺して消えてしまうとするならば、「民間銀行の預金」も消えてしまう事になります。これでは預金者が激怒します。

■ 異次元緩和が「財政ファイナンス」では無いと市場が判断する理由 ■

日銀の異次元緩和は「隠れ財政ファイナンス」と私はいつも書いていますが、実際に市場は「財政ファイナンスでは無い」と判断しています。

これは、日銀が市場から国債を購入する限り、「民間の預金」というお金の裏付けが存在するからに他なりません。

一方、仮に日銀が直接国債を購入し始めたら、市場は即座に「財政ファイナンス」と判断して、日銀券の価値は暴落するでしょう。何故なら「国債」=「日銀券」となり、相殺されてしまえば、円は「無価値」になってしまうからです。

■ 「府の負債=国民の資産」というデマ ■

一部のリフレ論者たちは「政府の負債(国債)」=「国民の資産(預金)」というデマもバラまいています。

ここに欠けているのは「国債は将来的な税金で相殺される」という原理原則です。要は、将来的には税負担によって預金が食いつぶされる「時間軸」を無視しているのです。

国債を発行すればするだけ、本来は税負担が重くなりますが、それを時間軸的に猶予期間を与えるのが「ゼロ金利」です。政府は国債金利がゼロならば金利負担無に国債を発行し続ける事が出来ます。マイナス金利ならば「国債発行益」すら出す事が出来ます。

しかし、これは、未来永劫に国債金利がゼロに張り付いているという前提でのみ成立します。仮に日銀がテーパリングに入れば、国債金利はゼロに固定する事は不可能です。

結局、「国債のゼロ金利」は新発国債のほとんど全額を日銀が市場から高値で買い入れる「異次元緩和」の状況でしか維持出来ません。

■ インフレ率が上昇しなければ異次元緩和は継続出来る? ■

「日本は低成長で成長率は将来的にもゼロかマイナスなのだから、異次元緩和を永遠に継続すれば良い」という意見もあるでしょう。

しかし、仮に中東で戦争が起こった場合、原油価格の高騰はあらゆる物価に影響を与え、インフレ率は上昇します。不景気なのにインフレが進行する状況を「スタグフレーション」と言いますが、実際にオイルショックの1970年代にアメリカやヨーロッパで発生しています。

原油価格高騰の様な外的要因でインフレ率が高まった場合、金融機関はゼロ金利の国債を大量に保有していたらどうなるでしょうか?

本来は国債金利は市中金利と連動するハズですから、国債金利も上昇(価格は低下)すると市場
は予測します。そこで、金融機関は損をする事が確実なゼロ金利の国債を手放そうとします。ここで、「日銀は無制限に国債を購入する」と発表するハズです。

この状況でも、銀行が国債を売却したお金を日銀の当座預金にブタ積し続ければ、国債は破綻しません。しかし、インフレが進行すれば、銀行は預金金利を引き上げなくてはなりませんから、ゼロ金利やマイナス金利の 日銀当座預金に資金を置いて置くと経営が破綻してしまいます。

一方、国債金利をゼロに固定したままで、日銀が日銀当座預金に利付けすると、日銀の負債が膨らみ、今度は日銀が破綻します。

この様な状況になった時、銀行が充分な金利を預金に付けられなければ、国民は預金を引き出そうとします。国民とて損はしたく無いからです。預金が引き出されてば、国債購入を支えていた民間の預金が減る訳で、ここで「異次元緩和」は継続が不可能になります。

ここから先は、日銀の国債の直接買い入れへと進む訳ですが、ここに至れば市場は「財政ファイナンス」と判断し、為替市場で円は暴落するでしょう。そしてインフレ率はさらに跳ね上がり、預金の価値や通貨の価値は大幅に失われます。

■ 問題はソフトランディングかハードランディングか ■

上述の状況は「ハードランディング」と呼ばれるシナリオで、「ハイパーインフレ」などと呼ばれます。戦後の日本や、第一次世界大戦後のドイツがこれに相当します。現在のベネゼエラもこれに当たります。

一方、「ソフトランディング」と呼ばれる状況も起こり得ます。これは戦後のアメリカやイギリスで起こりますが、中央銀行が上限金利をインフレ率よりも低く設定して、徐々にお金の価値を失わせる方法です。これを「金融抑圧」と呼びます。その結果、政府債務はインフレによって減価します。(インフレ時には借金は実質的に減価する)こうして、アメリカやイギリスは第二次世界大戦時に発行した大量の国債の価値を下げて、国債償還を達成しました。

日銀の異次元緩和も「ソフトランディング=マイルドなインフレの進行」で財政をリバランスする事を目的としていますが、低成長の日本においては、なかなかインフレが達成出来ません。そうしている内に、国債残高の大部分を日銀が保有する事になって行くハズです。によって

こうなると市場も流石に???となる訳で、「金利上昇による日銀の債務超過」の懸念が噴出します。日銀が債務超過に陥れば「日銀の債券」である「日銀券」って価値があるのかが疑われる事になります。経営破綻しそうな会社の社債が価値を失うのと同じです。

■ 怖いのは「外的要因」 ■

少子高齢化によってよって内的要因によるインフレは発生する可能性は低いのですが、原油価格の高騰の様な外的要因によるインフレは日銀にも政府にもコントロールする事が出来ません。


こう考えると「異次元緩和の限界」は「外的要因によるインフレ」である事が理解出来るかと思います。

もう一つ怖いのが、国内の巨大金融機関の経営破綻。私は「世界最大の投資銀行」と化している「ゆうちょ銀行」が危ないと危惧しています。リーマンショック級の金融危機がもし発生するとすれば、「ゆうちょ銀行」が被る損失は甚大でしょう。ここで「ゆうちょショック」が起きて、全国的に預金引き出しの動きが高まると・・・異次元緩和が継続出来なくなります。


はてさて、異次元緩和に引導を渡すのは「中東戦争」か、それとも「ゆうちょショック」か?
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2018/10/4

緊急地震速報・・・人は情報にどう接するのか  分類なし
 

■ 未明の緊急地震速報には驚きましたね ■

未明の緊急地震速報に飛び起きた方も多かったのでは?

我が家では布団から飛び起きた私と、布団に入ったまま、「未だ揺れないねー」と強い揺れの到来を待っている家内との間で、緊急時の生存率の差が明確になりました・・・・。

■ 人々の反応は? ■

緊急地震速報の誤報の原因が知りたくて、しばらくネットを徘徊していたのですが、人々の反応が面白かった。

「誤報でも鳴らないよりはイイ」
「予行練習だと思えば」
「初めて鳴ったの聞いた。きちんと機能しているんだ」

という類の肯定派7割。

「夜中にビックリして起こされた」
「誤報で安眠を妨害された!!」

といった迷惑派が2割

「誤報の原因は何だろう」
「二次、三次の警報で震度予測が大きくなった原因は何?」
「蓮沼の計測器が大きな揺れを観測したのが原因?」
「一瞬M7.1が表示され、今はM4.6になってる。震源も銚子沖から茨木沖になった」

という分析派が1割。

■ 人は情報をどう受け取るのか ■

緊急地震速報の誤報に対する人々の反応は、凡そ社会の縮図の様でした。

人々は、日々様々なニュースや情報に触れますが、9割の人は「良い」「悪い」と主観判断でその情報を受け止め、それ以上の思考をする事は有りません。

それに対して1割の人が、起こった事象の原因や背景は何か、他の別の事象との因果関係は有るかなどと思考を巡らせます。


■ 世論操作は容易に達成される ■

新聞やTVニュースを始めとするマスコミは世論形成に重要な役割を担いますが、9割の人は情報に対する「主観」しか持ちませんから、世論操作は容易に達成されます。

発信する情報に、好感度の少しのバイアスを掛けたり、情報の量に偏りを持たせる事で、人々は容易に誘導されてしまいます。ワイドショーなどは、それを露骨に行い、ニュースなどは控えめに行います。

■ Twitterやgoogle などの分析プログラムには別の情報の姿が見えている ■

興味深かったのはtwitterの分析サイトで、「現在投資家のtwitterで「緊急地震速報」が急増ワードとなっています」と出てきた事です。

人々が緊急地震速報の誤報で、「驚いた」とか「きちんと機能している」なんて考えている時に、ネットを徘徊するBOTは、全く違う情報を情報の海から抽出しているのです。そして、その情報を利用する自動取引のプログラムは、瞬時に地震関連銘柄に買注文を入れて、人間より先に利益の機会を獲得します。

或いは、市場の混乱を予測して大量の売り通門を出すかも知れません。

今回は誤報でしたらか空振りでしたが、これが本当に大地震だったら人間がコンピューターの自動取引に敵うとは思えません。


深夜の緊急地震速報の誤報に、今という時代が透けて見えた気がしました。
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2018/3/26

ボンド・クラッシュ・・・異次元緩和がハードランニングしたらどうなるの?  分類なし
 
前の記事で日銀の当座預金が日本国債を支えている事を書きましたが、これが一気に現金化されるというのが今回の妄想。


■ ボンド・クラッシュ ■

米国債金利がジリジリと上昇していますが、この要因が将来的な景気拡大を反映しているのか、或いはトランプ政権の経済政策の失敗を予想した悪い金利上昇かの判断が難しい。

ただ、株価が急落するなど、リスクオフの局面でも米国債金利は比較的高い水準を保っており、何となく「イヤな気配」が漂っています。

仮に米国でバブルが弾けた時、同時に米国債金利も跳ね上がると、世界中の国債市場から資金が流出するケースも考えられます。「取り合えず現金が一番安全」となるのです。

こうなると、金融機関はリーマンショックの時と同様に資産を現金化しようとパニックになります。これによって、ドルの需要が一気に高まり、各銀行は手持ちのドルを手放さない為のドルの流動性が一瞬で枯渇して、経営破綻する金融機関が続出します。

仮に上記の様な事が海外で起きた時、「国債危機」や「ボンド・クラッシュ」などという世界的な「国債売りパニック」が発生すると、日本国債市場にも影響を与えます。多分、海外の投資家日本国債を一気に手放すでしょう。

これで、国債金利がポンと跳ね上がると、日本の金融機関もビビリます。「国債金利上昇=国債価格の低下」ですから、運用担当者は国債を売るか売らないかの判断を迫られます。

ここで誰かが耐えきれなくて売り始めると、国内の金融機関にもパニック売りが広がります。しかし、日銀が大量の現金を発行(国債を金融機関から買い取る)れば、金利は抑え込めるかもしれません。金融機関が国債を売却した資金を日銀の当座預金にブタ積する限り、市中の現金は増えず、悪い物価上昇も抑制されます。

■ 本当に怖いのは国民 ■

なーんだ、大丈夫じゃないか・・・と思われた方もいらしゃるかも知れませんが、怖いのは国民です。

仮に海外で「ボンド・クラッシュ」が起きた場合、多くの銀行が破綻する危機のニュースが国内にも広がるハズ。そして、国債発行量で日本国債は世界トップレベル・・・。すると、日本人も「銀行が危ない」と考える人が増えるかも知れません。

「銀行が危ない」と考えた人々は、預金を引き出そうと銀行に殺到します。この連鎖が起きると銀行は手持ち資金が不足してシャッターを開けられなくなります。バンク・ホリデーと呼ばれます。

銀行は預金解約に備えて日銀の当座預金を切り崩して現金を手当しようと考えます。

さて、ここで問題です。日銀のバランスシートの国債の反対側にあるものは何か・・・銀行の当座預金です。これが減った場合、本来日銀は日本国債を売却してバランスを取るのですが、既に国債の買い手は存在しません。

そこで、日銀は日銀券をガバガバ発行してこれを補います。この日銀券は銀行を介して、銀行の窓口に殺到した人達に渡るので、一気に何十億円という現金が市中に出回る事で、「悪いインフレ」が加速します。


これを防ぐ手立ては一つだけ。預金封鎖です。


台湾から金を密輸するというニュースが続いていますが・・・通貨を信用していない人が増えているのでしょうか・・・・。
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2018/2/26

縮小の時代のインフラ・・・自然に戻す  分類なし


■ 人口(人命)と生産設備の将来推移 ■


先日のエントリー人口減少時代のインフラ整備・・・やがて来る「強制的な選択と集中」に「インフラ研究者さん」より再び詳しいコメントを頂きました。

まとめてみます

1) 人口増加期には人口と生産設備が右肩上がりに増加し、減少期には右肩下がりに減少
   これをグラフ化すると、左右対称の三角形を合わせた様になる
2) 現在整備されるインフラは、将来的な三角形の面積を守る事でペイされる
4) 公共事業における金利負担のウェイトは大きいので、金利の低い現在はインフラの再構築
   には好条件

■ そこで、私なりにグラフ化してみました。 ■

クリックすると元のサイズで表示します

1)現在の出生数が続くと、人口減少は増加時期よりも急激に進行する
2)2100年には明治期の人口まで縮小する可能性が有る
3)人口増加期は若年人口の比率が増加するので生産性が向上する
4)人口減少期は老人人口の比率が増加するので生産性は低下する

どこの先進国の少子化対策も抜本的に人口減少に歯止めを掛ける事が出来ていません。アメリカやヨーロッパで生産人口を支えているのは移民とその子孫です。日本がこのまま移民を受け入れなければ、上のグラフの様に左右非対称となるハズです。

さらに、上のグラフは日本全体での変化ですから、過疎地域では既に人口減少と超高齢化が相当に進行しています。

実際には日本は研修生や留学生として大量の移民を受け入れています。国連の統計ではドイツに次ぐ移民大国になっており、彼らの労働力が現在の日本の生産・流通を支えています。

■ 人口減少地域では50年後のインフラの更新が難しくなる ■

仮に現在整備されているインフラが50年後に更新時期を迎えたとして、スペックダウンする事が可能でしょうか?例えば、「お金が無いので防潮堤を低くします」とか「お金が無いので、堤防の強度を弱くします」という事は有り得ません。

縮小が約束されている日本において、重要性が高いインフラから再整備を行うと、重要度の低いインフラや人口の少ない地域のインフラは老朽化したまま解体される事も無く放棄される可能性も高い。

ですから、50年後に防災インフラが整備出来ない地域、或いは交通インフラを維持出来ない地域の人口は大幅に減少するハズです。

■ 整備しない事で選択と集中を促す ■

高度成長期に大量に整備された橋梁やトンネル、護岸や堤防といったインフラは現在築50年を迎え、次々に更新時期に入っています。国交省では今後、年間5兆円程度ずつ、これらの老朽化したインフラの更新費用が発生すると予測しています。

国や県が管理する道路の老朽化対策は計画的に進行していますが、市や町や村の管理する橋やトンネルなどは、更新出来ない物が増えています。

私は自転車で千葉の田舎を走り回る事を趣味としていますが、県道のトンネルが崩落しても、迂回路がある場合は復旧に1年掛かるケースが在ります。君津市の亀山ダムには沢山の橋が架かっていますが、通行止めのままの橋も出て来ています。すぐ近くに別の橋があるので、整備しなくても事足りているのです。

この様に、高度成長期に整備されたインフラでも、代替えインフラが存在する場合は、再整備されないケースが出て来ています。地方は高齢化が進行して財政がひっ迫しているので、今後、この様なケースが増えて来ます。

山奥の限界集落などでは、放棄される地域も増えて来るはずです。

■ 日本の小規模集落は災害に弱い ■

日本独自の問題も在ります。

日本は国土に平地が少なく、小規模集落の多くが山間部や、沿岸の入江などに点在しています。これらの地域は自然災害の危険地域で、本来人が住むのには適しません。

1)斜面崩落の危険地域
2)扇状地など土石流の危険地域
3)入江など津波の危険地域

平地の広く分布する地域に比べ、これらの地域は防災インフラへの依存度が高い。一方で、高齢化が進んだ地域が多く、地域内で防災コストを負担する事は出来ません。

■ GDP(税収)の「減少により人並の安全」を保障出来なくなる ■

高度成長期以降、地方のインフラ整備には「所得再分配」の機能も多く含まれていました。若者が都会へ流出した地域は所得も低く地域経済は自立する事が出来なくなります。そこで、輸出産業や都会のサービス業から上がる税収を地方に還元する役割を公共事業が担って来ました。

「無駄なインフラ」が「無駄では無い」理由がここに在りました。

しかし、日本の成長は人口ピーク時を境に低下に転じるハズです。現在、潜在成長率はゼロ近辺ですが(政府の発表しているGDPの拡大は統計に研究開発費を含めるなど以前のデータに比べる場合には「水増し」されている)、今後、高齢化が進む中でマイナスに転じるハズです。

さらに、非正規雇用の増加によって労働者への配分が低下して所得税が減る一方で、法人税は減税されるので、税収にマイナスのバイアスが掛かっています。

「人並みの安全」を全ての国民の保証出来た時代は終焉を迎えようとしています。

■ 国債の信用低下(金利上昇)の時代が始まる ■

現在の日本は「異次元緩和=日銀の国債新発国債の全量買い入れ=財政ファイナンス」によって財政を支えていますが、これは永続的では有りません。

既にアメリカで長期金利の上昇が始まっていますが、「悪性のインフレ率の上昇=国債の信用低下」は世界の国に波及するハズで、これがこの次の金融危機の本丸となると私は妄想しています。

仮に国債金利が上昇し始めると・・・日本の財政破綻の時期が早まります。

■ 次世代の防災技術 ■

ここまで書いて来ると、「人力は地方の人を見捨てるのか!!」とお叱りを受けるかも知れません。ただ、私は「従来のインフラ整備」の財政的限界を述べたに過ぎません。

では「持続可能な防災インフラ」の整備は出来ないのか?・・・私はこの点に着目します。

例えば、東日本大震災の津波被害地域では、コンクリート製の高さ十数メートルの防潮堤が建設されていますが、この寿命は50年です。

では、仮に、行政が沿岸部(多くは津波で一時的に人が住めなくなっています)の人を移住させ、盛り土と植樹による防潮堤を築けばどうでしょう。景観も有る程度保全され、50年以上防災効果を発揮する事が出来るのでは無いか?

■ 崩れる山を人の力で維持出来るのか? ■

同様な事が砂防ダムにも言えます。「山は崩れるもの」です。特に伐採などによって荒れた山は崩れ易い。それを砂防ダムで食い止めるのは「イタチごっこ」に近いものが有ります。これも将来、きっと行き詰まります。

本来は土石流被害の多い扇状地や山間部の谷間は人の居住に適していないので、この様な地域を「危険地域」に指定して居住を制限すべきですが、近代の防災は人の力と土木技術でこれを克服して来ました。土石流や洪水被害が発生する度に、河川の上流域でも河川改修工事が行われ、自然な流れと景観が失われて来ました。

確かにこれらの防災インフラは、本来人が居住すべきでない地域の人命を守って来ましたが、狭い流路に押し込められた流れは、予想を上回る降水が起きれば氾濫し、堤防を破壊し、場合により人命が失われます。

この様な山間部や上流部の砂防や治水の方法として、自然林の保水能力が見直されています。今後、人口が減少する日本では国産材の需要も低下しますから、当然人工林の必要面積も減ります。そもそも林業従事者が減少の一途の中で、林業の維持は難しい。そこで、維持出来なくなった地域から自然林を回復させる手助けを林業の仕事の一つにするのはどうか?

砂防予算や治水予算の一部を振り分け、コンクリート建造物を自然林に置き換えると考えれば不可能では無いはずです。

■ 保守とお金が掛かる防災から、「放置」の防災へ ■

個人の権利が必用以上に守られた日本では強制移住は難しいのですが、防災インフラが維持出来なくなれば、危険な地域から徐々に人は住まなくなります。

1) 危険地域の人口減少
2) 防災インフラをコンクリートから自然防災に移行

「コンクリートの土木工事が所得再配分の方法」という固定観念を捨てれば、持続可能な防災インフラの整備が出来るのでは無いか・・・・あくまでも素人考えですが、縮小の時代には、縮小の思考も必要では無いかと妄想します。

そして、それが子供達世代に美しい日本の風景を残すものであれば嬉しい。
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2018/2/13

「疑似知性」と「知性」・・・AIは本当に人間には勝てないのか?  分類なし
 

落書き程度の記事。



AIブームは何度か起きていますが、現在のブームは「深層学習」のプログラミングの発達に支えられています。深層学習の原理自体は相当以前から存在しますが、多数の処理過程を高速に処理するコンピューター技術の発展によってAIが著しく進歩し、さらにビックデータと結び着く事で、「利用価値」が生まれて来ました。

「深層学習」は人間の脳のニューラルネットワークをモデルにした様なもので、最初の学習こそ、元になるデータや、学習プログラムノパラメーターを細かく人間が設定してあげる必要が有りますが、ある程度AIが学習すると、学習速度もデータ処理速度も飛躍的に向上します。

最近話題の量子コンピューターは処理速度が現在のコンピューターとは桁違いに早いので、量子コンピューターが実用に至ると、AIの学習スピードはさらに向上します。現在のAIが生まれたての子供の脳だとすると、次世代のAIはそれなりの「疑似的思考」をこなす様になるかも知れません。

データ処理や単純作業はコンピューターの得意とする所ですが、この過程に「試行錯誤」が加わると考えればAIの特質は理解し易くなるかも知れません。

AIは与えられた作業に対して様々なシミュレーションを瞬時に大量に行い最適解を高速で見つけて行く事は得意ですが、現在はその「思考(試行)過程」を人が調整しています、これすらもAIが自律的に行う様になると、作業の内容によっては人間は太刀打ちできない分野が増えてきます。

それとAIの怖い所は、初期学習を飛ばせる所でしょう。先行するAIが学習して取得した内容はコピー出来ます。人間がオギャーと生まれて長い時間を掛けて習得する学習や経験をコピーで済ませ、さらにはコピーで増やせる訳ですから、これは非常に恐ろしい事です。

科学技術はある「境界点」を越えると急速に進歩する傾向が有ります。AIでは「同時に処理できる数」が飛躍的に増えると、どこかの時点で「境界点」を突破して、人間の知性を「超える」可能性も有ります。そもそも脳の働き自体がニューラルネットワークの電子的活動なのですから、これを機械が模倣出来ない訳が無く、現在の技術で不可能であっても、将来的には充分に可能になる。

とまあ、こんな事を言うと、ペジイコンピューターみたいに国からお金が沢山貰えるらしい・・・。SFファンの私は・・・AIの進歩を見てみたい。それこそAIが自我を獲得したらどうなるのか、興味は尽きません。SFって未来を予見するんですよ。ハイラインの「夏への扉」を読むと驚きますが、現在は当時の「夢物語」のはるか先の技術を私達は利用しています。
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