2017/1/22

房総SL・・・海・山・鉄橋・SLのコラボ  トレッキング/旅行
 

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本日は「にわかテッチャン」の記事。

いつもの事ながら自転車で鴨川に出かけて行きました。すると外房線の線路傍にカメラの三脚が並んでいます。「何かイベントでもあるのですか?」と聞くと、「今日と明日、SLが走るんですよ、客車を曳いて」とのお返事が。

早速、娘を誘って見に行こうとすると・・・「あ、それ・・毎日学校から見てる」とのつれない返事。どうやら一週間程、試運転をしていたらしい。

K-Popのミュージックビデオに夢中の娘を残し、私一人でSLを見に行く事に。場所はやはり「あそこ」しか無い。

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内房線の江見駅と太海駅の間、道の駅オーシャンパークのすぐ近くに線路が入江の鉄橋の上を走る場所があります。googleマップで確認すると、入江の砂浜の上を線路が通っているのが分かると思います。

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この「山生(やまめ)橋梁」は鉄道橋では日本初の鉄筋コンクリートT型梁形式の橋梁であり形式もアーチから桁・梁構造へと進化する記念碑的な意義を持つ橋梁で「土木遺産」に登録されています。

現代的な建築方式の橋梁は、見た目は「普通」ですが、実は歴史的に価値のある建造物なのです。

この橋の素晴らしいのは、ロケーションです。狭い入江で山が海に落ち込む場所に建てられていますが、隣を国道128号線が並走しています。こちらは海の上に架橋されています。

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下の砂浜からがフォトロケーションとなります。砂浜には国道の館山寄りの海側から急な階段で下りる事が出来ます。

浜に降りると既に鉄道マニアや近所の方が大勢カメラを構えて場所取りしていました。

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実はこの入江、砂浜の岩がゴツゴツと露出しているのですが、黒い岩や、灰色の岩や、白い岩が有ります。これ、海底で出来た泥岩、左岸、凝灰岩が隆起したものですが、非常に複雑で面白い。

そんな砂浜を探索しているうちにも遠くに機関車の煙が立ち上り始めました。風に乗って汽笛の音の聞こえてきます。人々の期待が高まった時、モクモクと黒煙を吐いて、黒光りする鉄の塊が橋の上を疾走してきました。

カシャカシャカシャカシャとカメラのシャッターが連鎖される音が響きます。フゥォーーーーンと機関車が汽笛を高らかに鳴らします。車窓の乗客達が手を振っています。浜辺の人達も手を振ります。

機関車(D51)は一気に橋梁を渡り後に客車が続きます。最後尾には赤いディーゼル車が連結されています。転車台(ターンテーブル)が無いので、館山からは機関車はバックで最後尾に付きます。この時はディーゼル機関車が先頭で牽引するのです。

ほんの一瞬の光景でしたが、多分一生記憶に残るでしょう。

尤も、SLは母の実家の在る静岡県金谷町の大井川鐡道で子供の頃から見慣れているのですけどね・・。



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2016/12/5

千葉の秘境シリーズ・・・紅葉の梅ヶ瀬渓谷  トレッキング/旅行
■ 千葉県の紅葉の名所「梅ヶ瀬渓谷」へ自転車でGO!! ■

千葉県は関東地方でも一番遅い紅葉が楽しめる場所です。東京からのアクセスも良いので、鎌倉と並び、「遅い紅葉スポット」として人気があります。特に養老渓谷は「滝 + 紅葉」「渓谷 + 紅葉」というセットでお得感バッチリ。さらには鉄道でアクセスの場合、小湊鉄道というローカル線も楽しめるとあって、バリューセットみたいな紅葉スポットです。

本日は関東最後の紅葉を堪能する為に、養老渓谷の「梅ヶ瀬渓谷」に自転車でGO!。本日ばかりは本格的なトレッキングなのでビンディングシューズでは無理でしょう。という訳でフラットペダルの街乗りMTB、ラレー君で出発です。本当は朝早く出かけるべきでしたが、家内とゆっくり朝食をしていたら出発は9:30になってしまいました。

急がないと12月の日暮れは早い。山の中で暗くなるのは勘弁なので、ブロックタイヤをブンブンウナラセて養老渓谷には13:15分に到着。休憩せずに、そのまま梅ヶ瀬渓谷に向かいます。

■ 千葉県の谷って結構深いんです ■
 
養老渓谷は房総半島のほぼ中央部に位置します。養老川が柔らか地層を深く浸食して出来た谷なので、畑の向うがいきなり断崖絶壁になっていたりします。
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養老渓谷の駅の裏の田んぼの先は・・・断崖。
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■ ファミリー向けのコースです ■


梅ヶ瀬渓谷は養老川の支流の梅ヶ瀬川が大福山の麓に刻んだ谷です。入口の「女が倉」は養老渓谷駅からは徒歩30分程度。そこから川沿いのコースを1時間から1時間30分歩くと紅葉の絨毯で有名な「田中邸跡」に到着します。健脚ならばそこから大福山に登るコースを選んでも良し。或いは川沿いのコースをUターンして戻っても良し。距離が短いので、ゆっくり歩けばお子様連れや、高齢者でも楽しめるコースです。
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■ トンネルを抜けると、そこは紅葉だった・・・ ■

車で行かれる方は、「目ヶ倉」のトンネルの手前に民間の駐車場が在ります。この先に公営の駐車場もあるので、ハイキングコースの入り口までは車でアクセスが可。私は自転車を民間の駐車場に停めさせて頂きましたが、「おいくらですか?」って聞いたら「自転車だからタダで良いわよ」と親切な御婆さん。それでは申し訳無いので、では300円をと言うと、バイクだって100円だから100円で良いと・・。さらに「庭先に停めておいてね。取られない様に見張ってるから」とありがたいお言葉。

「地図持って来なさい、大福山に登っちゃいなさいよ若いんだから。」とのアドバイス。時間が遅いので、渓谷を往復するだけのつもりでしたが、こう言われては山登りに変更です。

民間の駐車場の先にトンネルが在ります。
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トンネルの先のY字路を右に行くと「大福山」。こちらは舗装道路です。左に進むと梅ヶ瀬渓谷沿いのハイキングコース。私は左をチョイス。
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しばらく車も通る林道を歩きますが、すでに紅葉を堪能できます。本当は先週が一番の見頃だったと思いますが天気が悪かったので・・・。今週が最後の見頃でしょうか。
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■ 川筋は細いけれで谷は深い ■

梅ヶ瀬川は川と言うよりは「沢」と呼ぶ様な細い流れです。しかし、柔らかな房総の地層では、こんな流れでもガンガン侵食されて深い谷を刻みます。途中、崖を近くで見られる所が有りますが、砂の層と粘土の層が幾重にも重なっています。かつてこの地が海の底であった事が良く分かります。

梅ヶ瀬渓谷からは世界最大のトドの化石が見つかっています。現在のトドの1.5倍の大きさがあったと考えられていますが、トドが出現した時代は、まだこの地が海底であったのです。その為、堆積層の深さは浅く砂岩の層は比較的柔らかです。
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房総特有の「川回しのトンネル」が彫られていますが、地層が柔らかいので手堀りで比較的簡単に掘削出来るのです。江戸時代後期には新しく開拓された新田には年貢が掛からなったので、新田開発が活発になります。房総では複雑に蛇行する川筋をトンネルで短絡させ、蛇行部分を田にしていました。面積としては僅かなのですが、山間には貴重な田でした。
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しばらくは杉林の中を歩きますが、コケやキノコを観察できます。
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■ 渡河が多いので靴には注意を ■

実は梅ヶ瀬渓谷のハイキングコースは「渡河」が多い。渡河と言っても浅い流れを飛び石で渡るだけですが、濡れた飛び石は滑り易く、中にはグラグラする石もあるので、なかなかスリリングです。高齢の方は杖があった方が安全です。小さなお子様は長靴が一番。
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途中、岩壁から水が滴っていました。こういう水を集めて川が出来ているのが良く分かります。
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■ ここは千葉県ですか? ■

冬の午後は山の影で谷筋は日陰になっています。時折、眺望が開ける場所で見上げると、見事な紅葉が日の光に照らされています。
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進むにつれて谷は深く、狭くなります。だんだんとここが千葉県である事を忘れそうな風景になって来ます。秘境指数は結構高い。
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上流に行くに従って、紅葉も増えてきます。
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■ 梅ヶ瀬に理想郷を建設しようとした明治の偉人、田中誠実 ■

そろそろハイキングコースも終点が近づく頃、いきなりコンクリートの構造物が現れます。これ、橋の後だと思うのですが、こんな所に道が通っていたのでしょうか??或いは砂防ダムの成れの果てなのか??
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今では、こんな丸木橋で沢を渡ります。これ・・・お子様やお年寄りには結構デンジャラス・・。
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丸木橋の先で右が二つに分岐します。真直ぐ進むと「紅葉の絨毯」で有名な「田中邸跡」。右に進むと大福山への登山道です。
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「田中邸」って、こんな山奥に家があったのかと驚きますが、明治の偉人の一人田中誠実(のぶざね)の家があった場所だそうです。宮崎出身の田中誠実は陸軍の近代化に貢献した後、この地を陸軍から譲り受けます。教育者でもあった彼は、この地に理想郷を築くべく、明治18年ここに梅を植え、近隣の農家に畜産や近代農業を教え、21年梅ケ瀬書堂を開校して周辺の子弟に和漢、英算、剣道などを指導したという。彼を慕って多くの若者が梅ヶ瀬書道に集った。大福山山頂には当時の教え子達による立派な石碑が建てられています。

田中誠実の理想郷の夢は実現しなかった様ですが、今ではこの地は都会の自然愛好家の理想郷となり、梅ヶ瀬書道は建物こそ無くなりましたが、今でも多くの人がここを訪れ、田中誠実お理想に思いをはせるのです。


■ 結構な急坂の大福山登山道 ■


本日は時間が無いので、グっとこらえて大福山の登山道に進みます。大福山の登山道は結構な急坂が続きます。
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ひとしきり坂を上ると、視界が赤と黄色で占領されます。ここが「もみじ谷」。先ほどまで谷底から見上げていた紅葉地帯の真っただ中に居る事に気づきます。もう、言葉も出ない美しさ。野鳥の澄んだ囀りが美しさをさらに引き立てます。ガイドの地図には「サンコウチョウ」や「ヤマセミ」も生息していると書かれていました。
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ひたすら紅葉の中を進んで尾根筋に出ます。房総特有の両端が切り立ったやせ尾根ですが、木の根が張っているので足元はしっかりしています。
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本日は人手も多いので野生のサルやシカに出会いませんでしが、マムシやヤマビルにも注意が必要です。イノシシもいきなり出くわすと突進して来る事が在るので危険。まあ、彼らの住処に人間が入り込んでいる訳ですから文句は言えません。ヤマビルの心配が要らない今の時期は快適です。
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最後の階段を登り切ると東屋が建っています。ここに田中誠実の石碑が在ります。紅葉シーズンなので屋台が出ていまいた。いつも自転車で登って来る場所に、足で登るのも不思議な感じです。大福山は標高は標高は295mですが、市原市の最高峰。
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実は大福山は日本の南と北の動植物が出会う場所として、その筋の方には有名な場所らしい。動植物の種類が非常に多いのです。
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■ 紅葉のトンネル ■

ここからは舗装道路を3Km程、目が倉に向けて下って行きます。道端に植えられた紅葉がまさに見頃で、「紅葉のトンネル」という形容がぴったりです。いつもは自転車でヒーヒー言いながら登ったり、逆に高速で下るので景色を見る間も在りませんが、たまには歩くのも悪くは無い。
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道端にリンドウが咲き残っていました。
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ナナカマドの葉の赤が一際目を引きます。
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4時も近くなると冬の太陽は山の端に隠れはじめます。
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自転車の停めてある駐車場まで急いで戻ります。短時間でしたが、紅葉を満喫しました。帰路は上総牛久からは大多喜街道を進みます。完全に夜間走行ですが、MTBは渋滞の車列の横をドブ板走行出来るので便利。八幡宿で電車に乗ります。


本日はMTBで112Km走り、簡単な登山もセットで・・・新たな遊びの1ページを開いた気がします。


梅ヶ瀬渓谷、お勧めです。特に川を渡る時のスリルが楽しい。フィールド・アスレチック感覚でお子様連れで是非。今週中は紅葉も見れるかと・・・。



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2015/9/15

勇壮な「担ぎ屋台」・・・鴨川の大浦八雲神社  トレッキング/旅行
 

■ 「担ぎ屋台」って何 ■

房総半島には「担ぎ屋台」という文化が有ります。坂が多く、道の悪い南房総の村々では祭屋台を引いて廻る事が出来なかった様です。そこで、神輿の様に人が担いだのが「担ぎ屋台」の始まりです。

屋台は山車(だし)の別称で、平安時代の大嘗会(だいじょうえ)の標山(しめやま)が発祥の様です。山岳信仰の名残で山の形を模したものです。江戸時代の頃から、山車は華美なものになり、飛騨高山の屋台の様にカラクリ人形を飾ったりする様になります。

山を模した物が「山車」、屋根が付いたのもを「屋台」と分類する様ですが、実際には地域毎に両方を「山車」と呼んだり「屋台」と呼んだりするので、分類が明確な訳では無い様です。

一般的には「山車」や「屋台」は綱を付けて大勢で引いて移動します、南房総では前述したように人が担ぐ「担ぎ屋台」として現代に伝わっています。

■ 重さ1トンの「担ぎ屋台」を神輿の様に担ぐ ■

一般的には人形などを載せて静かに担いで廻る担ぎ屋台ですが、房総の鴨川市にある大浦八雲神社の担ぎ屋台は「神輿」の様に荒っぽく担ぐ事で有名です。天保4年(1833)の厳嶋神社御開帳で初めて披露された歴史ある屋台です。

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八雲神社には天狗の様な人形も有るので、本来「担ぎ神輿」はこの人形を載せる物だったと思われますが、現在は太鼓の囃子手4人を乗せた屋台を60人程で担ぎます。重さは約1トン。女人禁制、男子は高校生から担ぎ手に加われます。

八雲神社の担ぎ屋台は「漁船」を模したもので、大漁旗で飾られています。担ぎ棒は3本と非常に不安定。それをユサユサと大きく揺すって担ぐ(もむ)訳ですから、担ぎ棒がドスンと地面に落ちる事も度々だとかで、その時に担ぎ手が上手く足を抜かないと怪我をするそうです。屋台に乗る囃子手はどんなに揺れても太鼓の手を止めてはいけません。

大浦にはかつて4基の担ぎ屋台が有ったそうですが、現在は1基のみが祭りに参加します。

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かつては担ぎ屋台のみで神輿が無かった八雲神社ですが、現在は白木の大型の神輿も祭りに登場します。御霊(みたま)はこちらに入れられています。この他に漆塗りの子供神輿と女神輿と思しき2基があるのですから、大浦の人達がどれだけ祭りが好きかが良く分かります。

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鴨川漁港がある地域なので氏子は漁師さん達が多く、鴨川の合同祭に参加している他の6つの神社に比べて、大浦地区の盛り上がりは突出しています。とにかく地区中の老若男女が祭り装束で通りに出ています。漁師町だけにヤンキーやヤクザさんも多いのですが、「この日に目立たなくて何時目立つんだ!!}という気合がスゴイ。

神輿は鴨川漁港で休息していましたが、ふざけて海に飛び込む人も。さすが漁師。


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今年の祭りは、9月12日の午後2時に宮出しでした。

木遣の後に担ぎ上げられた屋台は、グワンと境内を高速で旋回した後、ユッサ、ユッサともまれ、そして一転して慎重に鳥居を潜ります。鳥居の先は石段、そしてその先は狭くて急な下り坂です。ここを通り抜けるまでは、慣れた担ぎ手達しか担ぐ事が出来ないらしく、高校生達は担ぎたいのをジッと堪えています。

民家の軒先をかすめる様に、慎重に急坂を下った屋台は、旧国道に出た途端に、グワングワンと揺すられ、そして加速します。

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屋台が山車と合流した所で興奮はピークに達します。ひとしきり揉んだ後に、なんと屋台を頭上に掲げます(サス、サシ)。

こんな事を祭りの開催中二日間もやっていたら体がガタガタになっちゃうんじゃ無いかと心配しましたが、担ぎ屋台は1時間程で休憩に入り、夜にマリーナで行われる7社合同のイベントまで休憩だそうです。見せ場の前に怪我人続出では困るでしょうから・・・。


房総地区の神輿は、木遣を歌いながら静かに担ぐものが多いのですが(もむ時は思いきりモミますが・・・)、鴨川大浦の担ぎ屋台はワイルドです!!

興味が有る方は是非、来年の祭りへGO!!


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2015/5/13

新緑の養老渓谷・・・小湊鉄道でGO  トレッキング/旅行
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■ 小湊鉄道で養老渓谷に行こう ■

いつもは自転車で通過するだけの養老渓谷ですが、この時期は新緑が見事なのでゆっくりと散策したい。土曜日は自転車をかついで川沿いの散策コースを堪能してきました。

あまりに新緑が美しかったので、翌日は母を伴って小湊鉄道で再訪する事に。粟又の滝へ続く遊歩道はコンクリートで整備されているので趣には欠けますが、高齢者も歩き易く手軽に自然散策を楽しめます。

自転車で浦安から最速で3時間で着く養老渓谷ですが、電車を乗り継いでも家から2時間半・・・自転車って意外に速い乗り物ですね。

小湊鉄道は電化されていないローカル私鉄です。のどかな田園風景の中を走る赤とクリーム色のツートンカラーの車体は写真映えも良く、鉄道マニア御用達の路線です。

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五井駅を出発してからしばらくは田んぼの中をコトコトと進みます。ちょうど田植えのシーズンで水を張った田圃が太陽をキラキラと反射します。上総牛久を過ぎると車窓の風景がガラリと変わり、時折、里山の木々の中を走ります。

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単線なのですれ違いは駅で行います。里見の駅では未だに「タブレット」を利用しています。「タブレット」は輪っかの形をした通行証の様なもので、それを持っていない車両はその区間に侵入出来ません。結果的に区間の車両を1つにコントロールする事で衝突を防ぐものです。現在は信号が有るので「タブレット」を利用している路線は少なくなりましたが、小湊鉄道では未だに使用しています。

実はこの「タブレット」は2013年に復活したものだそうです。小学生の通学の需要から列車が増発されるに伴い、牛久-上総中野間を2閉塞区間にする必要が生じました。本来なら人手の掛らない自動閉塞(信号)方式が安全でコスト面でも有利です。しかし、小湊鉄道は徹底したローコスト化で黒字を実現しているので、信号機設置のコストをケチったのでしょう。小学生を見守る為に駅に駅員を配置するならば、「タブレット」を利用した非自動閉塞方式が一番ローコストです。結果として鉄道マニアには嬉しい「タブレット」の受け渡しが復活する事になりました。

小湊鉄道は鉄道マニアの気持ちを良く理解している鉄道です。橋梁も防錆塗装の赤色で、これが電車の色と相まってノスタルジーを掻き立てます。

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「飯給」と書いて「いたぶ」と呼びます。桜が見事な駅ですが、「世界一大きな公衆トイレ」が有る駅でもあります。(ネットで調べてみてください)

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「月崎」の駅は絵本の中から飛び出して来た様な佇まいです。


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昔懐かしい扇風機です。昭和50年代初め頃までは、旧国鉄でも冷房車は珍しかったと思います。満員電車で汗だくになりながら、扇風機がこっちを向くのを心待ちにするのですが、吹いて来るのは汗臭くて生ぬるい風でした。今の若い方には想像も付かないでしょう。

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五井から時間程で養老渓谷の駅に到着します。いつもは自転車で来る駅ですが、ホームに降り立つと新鮮な気分です。

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列車の時刻に合わせて「粟又の滝」行きバスが待っています。

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終点の粟又の滝まで行かずに、「滝めぐりコース」の終点でバスを降ります。この方が最後に「粟又の滝」を見るので感動が大きい。集落の中を案内板に沿って歩いて行きます。

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家屋が途切れると畑の向こうには新緑の山が広がります。畑の先に川へ降りて行く階段があります。それ程急では無いので高齢者でも安心して降りられます。

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階段を下りると、いきなり別世界が広がります。集落と畑の目と鼻の先に、ここは上高地?といった渓谷の風景が広がります。

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このシーズン、新緑が目に沁みます。

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海底堆積岩の滑らかな岩床を流れる養老川は水量も少なく、水深も浅いので子供達でも安心して川に入る事が出来ます。川エビが沢山居るので、タモアミですくう事が出来ます。

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カジカガエルの透明な鳴き声が響いていますが、こちらはツチガエル。

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養老渓谷は200万年前の海底が隆起した「大田代層」を養老川が浸食して出来た警告です。凝灰岩、黄色砂岩、青灰色泥岩の互層を観察する事が出来ます。岩質は柔らかく簡単に浸食されるので、房総の川は深くて複雑な谷を刻んでいます。

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川岸の山肌からは水が滴り落ち、いくつもの沢筋が養老川に合流しています。それらが小さな滝を作るので、2Km余りの間に大小いくつもの滝を見る事が出来ます。

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ここが東京から電車で2時間とは思えない風景です。

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滝めぐりコースのハイライトは「粟又の滝」です。滑らかな岩肌を水が滑り落ちる、日光の湯の滝の様な滝ですが、ボリューム感があってそれなりの見応えがあります。


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実は「粟又の滝」は滝の上に登れてしまいます。ちょっとコケで滑るのですが、若者達が果敢にチャレンジしていました。


東京からアクセスできる渓谷と言えば、奥多摩や丹沢山系がメジャーですが、手軽さという点では養老渓谷は特筆に値します。70歳を過ぎて、ちょっと脚力に自信が無い方でも、自然を満喫する事が出来ます。


ローカル線の雰囲気を堪能できる小湊鉄道とセットで楽しめる、お手軽ハイキングでした。
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2014/4/29

房総半島、温泉とローカル線の旅  トレッキング/旅行
 

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■ そうだ、温泉に行こう!! ■

前半と後半に真っ二つに分かれた今年のゴールデンウィーク。娘はバスケット部の練習なので家内と二人で何処かに行こうと計画しました。

夫婦二人で温泉なんて良いかなと思ったのですが、ただ温泉に入るだけでは面白くありません。ブログのネタになるように「人力的イベント」を何か組み合わせたい・・・。「自転車で巡る房総の温泉」というのも良いなと思ったのですが、家内は自転車に乗ると直ぐに「お尻が痛い!!」と苦情を言い出すので長距離は無理。

そこで考えたのが、養老渓谷まで電車で行って、そこから自転車で七里川温泉と亀山温泉を巡るコース。ルートラボで調べたら距離は15Km程度。標高差は137m。少し上り坂が連続しますが、きつくなったら自転車を押して歩けば良いだけ。

ただ、たった15Kmでは私はツマラナイ・・・。家内だけ輪行させて私は自宅から自走しようかと思いましたが、娘のミニベロを持ち上げたらロードバイクより重たい。10Kg以上ありそうです。これを抱えて駅のホームの上り下りは家内には無理そうです。そこで、私は家内と一緒に電車移動して、現地の移動は自転車の横を自分の足で走る事にします。何だか戦国時代の足軽兵の様ですが仕方ありません。

自転車は普段娘が乗っているミニベロにしました。コンポがシマノのSORAなので結構走りますが、さすがに10年間も酷使しているので、あちこちガタが来ています。良い機会なので、各所分解してグリースアップし、消耗パーツも全部取り替えました。タイヤの振れ取りもしたので、新品の走り心地に戻った感じ。

■ 小湊鉄道沿線はアートイベント開催中 ■

8時過ぎに新浦安を出て、五井で小湊鉄道に乗り換えれば10時過ぎには養老渓谷に到着する予定。実は途中、内房線と外房線を乗り間違えてヒヤリとしましたが、時間に少し余裕を見ていたので五井の乗り換えにギリギリで間に合いました。

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車窓の景色は田植えの真っ最中。今年は4月に入ってから気温が低めなので例年より少し遅いかも知れません。



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小湊鉄道は五井から上総中野を結ぶ私鉄のローカル線です。単線、ディーゼル、古い車両、古い駅舎と鉄道マニアの心をクスグル人気路線です。とにかく、徹底した合理化というか、新しい投資を一切しない事が功を奏して黒字を確保しています。この「何もやらない」事で、むしろ昔の風情が残っており、ドラマや映画のロケに使われたり、鉄道マニアを引きつけたりする稀有な路線です。

車内の天井には昔ながらの扇風機。ガードはスカスカで、今なら「指が入ったら怪我をするじゃないか!!」と言われそうな構造ですが、昔はこれで良かったんですよね。「扇風機に指を突っ込んで怪我するヤツが悪い」という当たり前の事が、当たり前として通用していた時代の遺物ですね。

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駅の付帯施設も古いままで、何とも言えない「味」をかもし出しています。

丁度ICHIHARA ART FESTAというアートイベントが開催されていたので、それを目当ての乗客も多い様です。アートフェスタの入場券と乗り降り自由の1日乗車券のセットで\38,00です。アートフェスタの会場は駅周辺の廃校や古い家屋などです。小湊鉄道は1時間に1本程度しか走っていないので、各駅で降りて、フェスタの会場を見て、駅に戻る列車が来る、こんな感じで一日を楽しみます。地域振興に鉄道を活用する面白い試みです。

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各駅にもオブジェが展示されていて、イベントの雰囲気を盛り上げています。

■ 上り坂はつらいよ ■

養老渓谷の駅で自転車を組み立てたら出発です。本日は暑いような日差しが照りつけます。ウグイスの囀りに混じって、キジのケーンケーーンという声も聞こえています。

養老渓谷温泉を過ぎると長い上り坂になりますが、家内もまだ元気一杯なので・・・ゆっくりと上ります。私があまりスピードを出して走ると、家内を置いてきぼりにしてしまうので、度々立ち止まっては家内が追いつくのを待ちます。

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本日はトンネル内は歩道を走行します。

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こちらは川のトンネル。これ、房総独特の「川回し」と呼ばれるトンネルです。柔らかい砂岩質の房総の山は、川によって侵食され易く、房総丘陵の川はどれも激しく蛇行しています。蛇行の頂点同士をトンネルを掘って結ぶと、蛇行していた元の川底は湿地となって新田開発が出来る様になります。こうして、江戸時代には川回しと呼ばれるトンネルが沢山掘られました。今やこうして苦労して開拓された田んぼも、耕作放棄地になっている所も少なく無いようです。

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粟又の滝との別れ道からは、筒森峠までは長い直線の上り坂が続きます。既に満開の八重サクラを楽しむ余裕はありません。

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そして、とうとう自転車を押し始めました。

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この坂道、徐々に勾配がきつくなるので分からないのですが、実はトンネル手前で斜度は9%もあります。これ、結構キツイ坂です。

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筒森峠のトンネルでようやく上りが終わります。ご苦労様。

■ 自転車の背中を押す ■

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筒森トンネルを出て少し下ると、再び上りが始まります。下りでは元気な家内も・・・とうとう上りでは私が走りながら家内の背中を押します。自転車のロードレースでトラブルで停車した選手の再スタートで見られる光景ですね。

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君津市との市境のトンネルを越えたら、七里川温泉はすぐそこです。良く頑張った!!

■ 満開の八重桜の下で露天風呂を満喫 ■

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七里川(しちりがわ)温泉は山の中にポツンと一軒だけで建っています。、東京近辺では珍しい「単純硫黄泉」。透明な湯に湯の花がチラチラと舞う、知る人ぞ知る名湯です。温泉通の中には「千葉の別所温泉」と言う人までいます。沸かしてはいますが、「源泉掛け流し」です。

午前中とあって風呂は貸切状態。春の日差しの下、ウグイスの囀りを聴きながら、露天風呂を満喫しました。

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室内のお風呂はこじんまりとしていますが、湯治場的な雰囲気を醸しだしています。

■ イノシシの肉を頂きました ■

七里川温泉の楽しみと言ったら囲炉裏。ロビーにも大広間にも囲炉裏が沢山あって、客は持ち込みの食材を炭火で焼いて食べる事が出来ます。飲み物だけ注文すればOK。その他には冷凍の干物や自分で焼く「焼きおにぎり」などを購入する事も出来ます。

私達夫婦が良さそうな囲炉裏を探していると、ホテルの修繕にいらしたオジサン達が「こっちの炭がいい感じだよ」と同席させてくれました。ビールを注文しようとしましたが、フロントには誰も居ません。オジサン達が、「奥の厨房に行かないとダメだよ」と言うので、厨房に行って注文を伝えます。

「ビールの大瓶下さい」
「そこの冷蔵庫から勝手に持ってって、栓抜きは上。コップは横にあるからさ」

このラフな感じな好きなんですよね。
ビール片手に隻に戻って来ると、家内はすっかりオジサン達と盛り上がっていています。

「オジサン、冷凍の干物ってどっちから焼けばいいの?」
「皮から、セクハラ!!」

いいね、この感じ・・・。

お世辞にもキレイとは言えない宿ですが、熱烈なファンが居るのはこういう雰囲気のおかげ。「俺は客だぞ!!」と怒る様な人は2度と来ないでしょう。

「今夜の客に出すいい肉だけどちょっとあげるよ」と、イノシシ肉をおすそ分けしていただきました。

「イノシシは若いメスじゃなきゃ美味しくないの。それも外側に脂が付いてるやつね。赤身だけのは良く売ってるけど、これは脂が付いてるからオイシイよ。若いメスだからね」

家内曰く・・・「こんなに美味しい肉食べたの初めて。脂がバターみたい」
頬っぺたが落ちそうでした。

そんなこんなで、ビール大瓶2本。生中1杯。キンメの開き。アユの干物。焼きおにぎりを堪能して、1時半頃、七里川温泉を出発します。

■ ビールが回ってきました ■

七里川温泉から亀山湖までは下り基調。でも、ビールを飲んで、温泉にも入った体はグダグダ状態。でも、酔って走るのはいつもの事。昔は終電を逃すと東京から20Kmくらい走っていました。酔っ払うと走るスイッチが入っちゃうんですよね。「家内からスーツと靴が磨り減るから止めてくれ」と怒られたものです。

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小櫃川の支流ですが、川床は小石ではなくて平らな岩です。房総の川の川底はだいたいこんな感じです。侵食を受けやすい柔らかな岩なので、谷も深く、複雑な地形を形成しています。

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順調に走って亀山湖に到着です。ここは水生植物園になっていますが、かつて設置された木道はボロボロで歩ける状態ではありません。

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実は亀山湖は度々氾濫を繰り返す小櫃川を堰き止めて作ったダム湖です。確か昭和50年頃にダムが完成していますが、37軒の民家と田畑が湖底に沈みました。問題は先述した様に複雑に入り組んだ地形をダムにした為に、ダム本体の規模に比較して、整備すべき橋が異常に多い事です。

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結果的に25本もの橋が作られました。ところが、この橋も老築化が進んでいます。前回来た時に通れた橋が通行止めとなっていました。ボルトが破損して危険なのだとか。この橋、通行止めになっても、すぐ横を国道の橋が通っているから、全然不便しません。元々、必要性が低いのです。

今後、日本のあちこちで、橋やトンネルが老朽化して行きます・・・。

■ 亀山温泉は黒い湯だった ■

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久留里線の上総亀山駅に到着すると次の電車までは2時間以上あります。そこで、かねてから行ってみたかった「亀山温泉」に行ってみました。何故ココに来たかったというと、小学校時代に千葉県の地図帳を見ると、温泉マークはここにしか無かったからです。

亀山温泉は地下2000mから毎分600リットル自噴するヨウド泉です。昔の温泉宿は現在は湖底に沈んでいます。現在の建物は湖畔にありますが、結構大きなホテルです。ここで、入浴だけなら1千円です。

ヨウドや塩類を沢山含んだチョコレート色の温泉で、お肌はツルツルになります。待ち合わせの時間に少し遅れてロビーに現れた家内は、「5回も入っちゃった。だって、ここ気持いいんだもん。もう、お肌ツルツル」と言っていました。

「エー、又温泉に入るの?さっき入ったじゃん」って言ってたのは何処のどいつだ!!

■ ローカル線2本目は久留里線 ■

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温泉でいい感じに時間を使ったので、上総亀山駅には直ぐに汽車が到着します。木更津から上総亀山を結ぶ久留里線はJRのローカル線です。元々の計画では大原と上総中野を結ぶ旧国鉄の「木原線」(現いすみ鉄道)と接続する予定でした。木原線の「木」は木更津の木。「原」は大原の原。しかし、計画は頓挫して木原線は上総中野で私鉄の小湊鉄道と接続しています。

久留里線を走る車両は比較的新しいのですが、電化されていなにのでディーゼル・ハイブリット車両が導入されています。きれいな緑と黄色の配色で、この車両が緑の田んぼや、黄色の菜の花畑の中を走る姿はなかなか絵になります。

久留里線も鉄道マニアには人気があります。車内には大きなカメラを首からぶら下げている鉄道マニアがチラホラ。

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山間の段々になっている田んぼが、平面の広い田んぼになるにつれ、民家も増えて来ます。木更津に着く頃には日が暮れていました。


本日は、「ローカル線と自転車で行く房総の温泉」をお送りしました。家内も大満足だった様です。



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