先日、札幌に出かけた際、久しぶりに某うどんチェーン店で昼食をとった。
僕は、暑い寒い関係なく暖かいうどんを食べる。暑いときには熱いものを食べる逆療法。
注文したかけうどんをお盆に載せレジに向かう途中、トッピングコーナーでじゃこ天発見。早速、一枚皿に載せ、会計をすませ席へ。なかなかじゃこ天のいいところが出ていて、悪くない。ネットで調べてみると、好評のようだ。僕の実家で作っているじゃこ天に比べれば、食べやすく仕上がっている。でも、じゃこ天マニアは、口の中でじゃりじゃりするくらいのがいいという人もいるから、意見は分かれると思うが。
飲食店を長くやっていると、いろんなものが見えてくる。時代の流れをうまく捉えないと、利益を出しながら店を続けることができなくなる。昔は、飲食店でもやるかというのりでやれた時代もあったが、今は、資本力で押し切きるという時代になった。フランチャイズの傘下でやる店も多い。
どんな商売も大変だと思うが、飲食店も結構難しい。
まず、店舗をどうするか。自前か、テナントか。車依存地域なら、駐車場の確保。厨房機器も安くない。人員確保と高賃金。うまく人数が集まったとしても、働く人個々の能力の問題。食材の衛生と材料のリスク管理。客席の回転数と居心地感の演出の相矛盾した要素のバランスどり。不確定な要素がありすぎる。それでも店は、あっちこっちにできる。
最近、都会で二毛作店というのが出てきている。昼と夜に違う商材を出す。例えば、昼はラーメン、夜は寿司とう具合。同じ店舗を効率よく使おうという考え。テナント代はいっしょ。正解だと思う。人の口は、日中と夜とは違ってくる。特に、日本人は朝、昼、夜、とだんだん食事の内容が豪華になっていくきらいがある。自然な人の食の嗜好の変化を、うまく捉えないと、空回りしてしまう。しかし、かと言って飲ましてなんぼの飲み屋は、飲食費の節約やアルコールを飲まなくなった若者離れでぱっとしなくなって久しい。
店で出している「じゃこカツ」が好評だ。3〜4組に一組はオーダーがある。食もクロスオーバーな時代になってきた。北海道に来て、北海道のものだけを食べるのではなく、北海道のものと地方のものを北海道で食べる時代。これが一番もあるが、これとこれをくっつけるコーディネイト力が問われる時代になった。


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