去年の2月は異常に冷え込み、雪下ろしをしたことのない店舗の屋根の雪がなかなか落ちず、台湾の助っ人が屋根に登って落としてくれた。今冬も同じくらい冷え込むと、同じような現象の可能性が。落ちやすいよう春にペンキは塗ってはいるけど、安心はできんな〜。
屋根の雪を落ちやすくするには、屋根の勾配、表面の滑り具合、室内の温度がある程度屋根に伝わっているかなどの要素が考えられる。勾配は変えられない。屋根にもペンキを塗った。屋根に室内温度が伝わりやすくするには、断熱効率を上げ絶対的に室温を高くする。
高断熱の屋根は、室内は暖かいが屋根に熱が逃げないので、雪落ちが悪い。悩ましいところだ。
店舗は在来工法なので、屋根裏は単なる屋根の勾配をとるスペース。建築して初めて屋根裏に上がりしげしげ眺めまわしたら、ずさんな工事あとがありあり。
電気配線の削りカスそこかしこ、防湿シートを破って配線している箇所では外の風はヒューヒュー、断熱材は店の天井部分のみ。
以前、床下にもぐった時もそうだった。塩ビ管の切れ端、コーヒーの空き缶、タバコの吸殻、おまけに「やりました」と言い続ける業者に疑問を感じて確認した配管の断熱はなされておらず、むき出しのままだった。
それを一つ一つ修理をして20年。今回もやるか、ということでネットで断熱材を注文。今の断熱材はよくできていて、製品自体に防湿シートと断熱材がサンドイッチされている。一回の作業で済む。3日間くらいの仕事の空き時間で、ほぼすべての壁に断熱材を入れ終わった。終わったあとのグラスウールのチクチクは、昔も今もいっしょだったけど。
都会から田舎暮らしをする時、気をつけなければいけないことがあります。
せまい田舎だから変な業者はいないだろう、きちんとお金を払えばちゃんとしたものが建つだろうと思うのは危険。
以前、本州のリゾート地での怖い話を聞いたことがある。
田舎でペンションをやりたいというあまり予算をもってない夫婦に、「建てましょう、やりましよう」と引き受け、土地を購入させ、数千万の建物を建て、あとは支払いしてもらいましょう、さあ、どんどん働いてください、いやなお客もどんどんとって返済してください、だめだったら建物いただきますよ〜という話。儲かったのは、地主と建築業者。自分の建築会社に仕事を発生させ、最後に払えなくなったら建物を乗っ取り、また、世間知らずののほほん夫婦に売りつける・・。まさに都会から「鴨がねぎを背負ってくる」なのであります。
僕らも少し、そのような脇の甘さがあったことは確かであります・・。


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