札幌を中心とするエリアを道央と呼ぶ。札幌の住民だった頃には、水というものに対してこれほど興味をもっていなかったので、どこにどのような名水と呼ばれる水があるのか、まったく分からなかった。
で、早速ネットで調べてみると、地元の方々に守られてきた名水がそこここにある。今回は、ニセコから札幌方面への道すがら、立ち寄りやすいところを2か所周ってきた。実に、便利な時代になりました。
一つ目は、大滝にある三階滝を眺められる橋のすぐ脇にある「甘露法水」という名水。名前からして霊験あらたかな感じがする。3Lほどいただいて、早速コーヒーを淹れてみる。と、その前に水そのものをいただく。甘くやわらかい口当たりでそのものはすごくおいしい。

七飯の時と同じ豆をその場で粉にし、抽出温度もほぼ同温度。カリタドリップで5回落しも同じ。結果は、苦味が前に出ていて、水そのもののおいしさが繁栄されていない。残念。不思議であります。
それでもおいしい水から淹れたコーヒーはまずいわけはなく、それをちびちび飲みながら、次は、長沼にある「馬追の名水」を目指す。
長沼町の郊外、馬追山の山すそにあり、そのたたずまいから地元の方々が大切に守ってきたことがうかがえる。まず、水そのものを一口、一言、すっきりまろやか。平日にもかかわらず、滞在していた20分くらいの間に何組もポリタンやペットボトルを持った方が水を汲んでいる。

さて、コーヒーはと、七飯の水は、全体にコーヒーとしてよく抽出できていたが、この水は、そのコーヒーの中に含まれる、フルーティさやスパイス感に近い香りを単体で味わいさせてくれる面白い水だった。コーヒー豆の中に含まれる成分と、水の中の成分がそれぞれの味や香りと結びついて抽出される、コーヒー通の水と言えるかもしれない。すごく、勉強になりました。


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