ニセコは、道内でも有数の雪深いところ。うちでは、毎年なにかしらの道具や設備が壊れる。
一月一日、みんな仕事を忘れてお正月気分にひたろうねという日。なんと除雪機の走行ベルトが破断。それも家の一番弱い、浄化槽の真上でスタック。走行用のクローラーの手配は、早くても業者が営業を始める4〜5日後になる。とりあえず、屋根の落雪がかからないところまで動かさなければいけない。ブルドーザが通れるようにホイルローダで雪山を削り、慎重に浄化槽を踏まないようにブルを除雪機に近づける。ワイヤーを除雪機の一番強い部分にかけ、ゆっくりと引っ張る。
500kgの車体自体はブルードーザにとっては問題ない重量だが、いろんな装置を壊さないように運び出さなければいけない。やっとの思いで落雪のないところまで引っぱり出したが、勢い余ってひっくり返してしまった。ホイルローダのバケットにワイヤーをかけ、ゆっくりもとに戻す。
クローラーの型番を調べないと注文できないので、破断したベルトを外そうとするがなかなかプーリーから外れない。オーガに木材をかまし、2tジャッキで反対側もリフトアップ。そこにも木材をかまし、亀の子状態にしてクローラーを外した。
一月一日、ここで店を始めて休業したのは初めて。雨の中の作業で、いささか風邪気味であります。
ここで、除雪機の購入を考えている方へアドバイス。
大型の除雪機は、雪深い、お年寄りしか住んでいないところでの使用を前提に考えられているのか、除雪機の前進はそこそこ早いものの、後退が異常に遅く設定されている。なので、店を開ける時間が迫っているときなど、非常にもどかしい。過去に後退による事故が発生したせいで安全のために遅くしているとメーカーはおっしゃるが、あまりにも遅い。ご購入されるときは、前進、後退の速度調整がどれくらいの範囲でできるか実際に動かしてもらい、ご確認されたほうがよろしいかと思います。エンジンの回転数直結の場合、速度を上げるためいちいちアクセルを開けなければいけないのは、時代遅れですね。
その点、ホンダのハイブリッドなどは走行はモーターなので動力が別になり、エンジンの回転数に関係なく作動する優れもの。ちなみにうちはヤナセのディーゼル。バスケットのかごにピンポイントで入れるような除雪はすばらしいが、後退が恐ろしく遅い。それにディーゼルの排気が煙くて、マスクなしでは作業できない。ガソリンエンジンのタイプにしとけばよかったか!?


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