ニセコで宿泊・飲食業32年の暮らしを振り返りながら、今をつづっています。
2011/5/22
「温度差」
ニセコは内陸性の気候。なので、朝晩と日中の温度差が激しい。夏は30度を越す日もたびたびある。本州の方からすれば、それくらいだったらぜんぜん涼しいじゃんなんて言われそうだが、暑いのである。北海道の人間にとっては。
クーラーなんていらないじゃんなんて言わんで。店にクーラー3台設置しております。
大きめだけど業務用ではないので、8月は少し暑い。出しているものが、内臓を刺激するものだからなおさらであります。それでも本州からの観光客は、「寒いのでクーラー止めてもらえますか」とおっしゃる。道内のお客と本州からのお客、どっちを優先か、温度設定がまさにバイメタルなのであります。
北海道の冬は灯油、夏は電気、夏も冬も両方設備費かけて、エネルギーなんぼあっても足らんな〜。でも、原発事故でエネルギーの供給システムの功罪が明確になってくるにつれ、少々暑かろうが寒むかろうが、工夫してなんとか乗り切ろうって気持ちも出てくるなぁ。
災害が日本人のDNAが沸々と沸き起こさせ、お互い様、お蔭様の気持ちが日本をここまで文化もモラルも高い国にした。きっと、この事態を乗り切り、世界の先駆けとなる物理的、精神的なエネルギーを作り出す国になると思う。
僕が育った四国も暑い。昭和の30年代、クーラーなんかなかった。扇風機、ウチワ、風鈴、すだれ、蚊帳、カキ氷、アイスクリン(四国だけか)、打ち水、行水、海水浴、スイカ、麦藁帽子、ランニングシャツ、草履、ゴザ・・・。暑くて寝られない夜、大人たちは夜半まで縁台に腰掛け、世間話をし、笑い声が聞こえていた。暑さになれた頃、気がつけば赤とんぼが飛んでいたなぁ。


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投稿者: スパイスマン
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