夏休みも終わり、これからニセコは、秋の紅葉時季まで少し静かになる。
一か月ほどの間に食材などのストックものがだいぶなくなり、札幌へ調達に行く。ついでにネットで気になっていた数件のコーヒー焙煎のお店で、それぞれ100gづつ6パックほど買い込む。もちろん、豆の状態でそのつどドリップ用に挽き淹れてみた。
その中に、炭火で煎りましたという豆もあった。以前、僕もそのような煎り方の初歩的なものをやってみたが、まったく期待外れだったし、管理して煎ること自体無理なんじゃないかと思われるほどで、それ用に買ったあまり使われないままのコンロや炭が、今も作業場の片隅に鎮座している。
プロの方は、(僕もお金をもらっている以上、プロなのだが・・)煎り方まで名乗っている以上、きちんと管理して煎っているんだろうな、炭の香りも豆に入っているんだろうな、未知の味に出会いたいなと思ながら淹れてみた。
結果、少しフレンチ気味だったせいもあるが、苦味が強く、炭の香りもしなかったし、未知の世界観も感じなかった。
たくさんのコーヒーの著書を出しているT氏によると、炭を使う効果はまず皆無という。
炭火焙煎店が謳うメリットは、
1)炭の燃焼温度がガスなどに比べて高く、また、その燃焼時に水分を含まないので、豆の水分抜きには適している。
2)燃焼時に遠赤外線を発し、豆の心部までよく火が通る。
3)炭の香りが豆に移り、コーヒーの香りがよりふくよかになる。
というものだ。
しかし、僕がやった初歩的な手段では、そんな理論よりきちんと豆を2ハゼまでもっていけるのかという状態だった。炭はガスのように管理された燃焼を継続することが難しいので、七輪の送風口にドライヤーで風を送り、熱の加減は、金ザルを火から遠ざけたり近づけたりして調整した。それでも、やっとの思いで2ハゼまでもっていったが、炭の香りもあるのかないのかわからないし、同時にいろんな作業をしなければいけなかったので豆の撹拌もうまくいかず、煎りむらがでていた。あれから、この焙煎方法には挑戦していない。
どなたか、おいしい炭火焙煎のお店を紹介してください・・・。


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