夜〜深夜ジョグ。
12日(日)の夜から13日(月)の深夜にかけて、恒例の単独60km走を敢行した。疲れてしまってブログを書くことすらできなかった。10km毎のラップタイムは以下の通り。
10km:1時間18分51秒(関門閉鎖1時間23分)
20km:1時間16分23秒(2時間35分14秒)(関門閉鎖2時間39分)
30km:1時間18分58秒(3時間54分12秒)(関門閉鎖3時間55分)
40km:1時間20分31秒(5時間14分43秒)(41km関門閉鎖5時間20分)
50km:1時間18分36秒(6時間33分19秒)(関門閉鎖6時間30分)
60km:1時間14分12秒(7時間47分31秒)(関門閉鎖7時間48分)
「関門閉鎖○時間○分」というのは、サロマの100kmの部の関門閉鎖時間のこと。
日曜日の札幌は朝から夕方まで綺麗に晴れていたが、夕方を過ぎて曇り始めた。また風が非常に強かった(瞬間的に帽子が吹き飛ばされそうになるほど)。正直、「何もこんな風の強い日に60km走なんてしなくても」と走りながら何度か思ったが、「だったらお前、サロマの本番、風が強かったらやめるのか?」と自分に言い聞かせ、意地を張り通した。
気温はずっと14〜16℃の範囲で大きな変動はなし(0時まではずっと14℃台、日付が変わって15℃台、と若干上がったようだ)。深夜から雨の予報だったが、結局雨は降り出さなかった。
北大キャンパスの外周や内部に1周10kmのコースを設定し、ここを6周(コース自体は例年と同じ)。スタート地点にスポーツドリンク1リットルとエネルギーゼリー1個、カロリーメイトブロック(の類似製品)1箱、5.7km地点にスポーツドリンク1リットルを置いておいた。
今回の60km走、50kmにするか、60kmにするか、間をとって55kmにするか、直前まで決めあぐねていた。やはり本番2週間前に60kmというのは身体に疲労が残る(去年は、本番19日前に60km走をやり、更に本番までに124km走っている。その結果、本番では身体に残った疲労を感じながら走るハメになった)。
結局60km走ることにしてしまったのは、ひょっとすると今年はこんなに長い距離を走るのが最初で最後になるかもしれないと思ったからだ。サロマの本番ではレストステーション(55km手前)で戦意喪失しているかもしれないし、もっと早い段階で関門に引っかかるかもしれない。9月のウルチャレがなくなってしまったので、今年は60kmをシッカリ走り通す機会が他にないかもしれないのだ。60km走は身体に大きなダメージを残すが、今年はもう本番まで走らないというテもある。どうせ僕のサロマ必勝法のノルマ1450kmは達成できないのだ。
僕のサロマのペース設定は簡単で、トイレタイムや給水・給食タイム込みで7分/kmをキープする、というもの。実際に走っているペースは7分/kmを若干上回っており、立ち止まっている時間も含めてこのペースで走る。7分/kmとなると遅過ぎて、ここまでペースを抑えられないことが多い。
ところが、今回は何故か8分/kmのペースで安定してしまった。これはワッカに入った後のペース。普段これほどまでに遅いペースで走れたことはなく(遅過ぎるとかえって走りにくい)、何故このペースで安定してしまったのかは不明(10日(金)の夜に30km走った疲労か…?)。しかも、体感的にはいつも通りに走っているツモリなので、5kmおきにストップウォッチを確認するたびにショックを受けた。いつもは頑張ってペースを抑えるのに、今回は頑張ってもこれ以上ペースを上げられないのだ。
以前のサロマの関門閉鎖時間は丸暗記していたが、2年前に変更になって以降は暗記していない(それに、7分/kmをキープできるなら、それほど神経質になる必要もない)。それで正確な時間は憶えていなかったのだが、現在の関門閉鎖時間設定はコンセプトとしては「100km全体をフラットなペース配分で走るべし」というものだ。100kmの制限時間が13時間(780分)なので、10kmを78分(1時間18分)で走ればいいことになる。8分/kmでは10km80分なので、10kmの最初の関門で引っかかってしまう(実際は10km関門の閉鎖時間は1時間23分と少しだけ余裕があるが…)。1時間につき2分ずつ遅れが生じてしまう。
と言うワケで、気持ち的に慌ててしまったせいもあるのかもしれないが…、とにかく最初の20kmがキツかった。風が強かったこと、最初からエネルギー不足感があったことも関係していたのかもしれない(夕方に食事をした後モタモタしていて、スタートするまでに3時間半ほどあいてしまった。バナナを1本食べてから出れば良かった)。30kmの時点でエネルギーゼリーかカロリーメイトを半分食べるツモリだったが、少し早めに20kmの時点でカロリーメイトを半分、30kmで残りの半分を食べた。
20〜30km走ってようやく風が少しおさまってくれ、肌寒さも多少和らいだ。最初は保温性のある長袖Tシャツ1枚で外へ出たがどうも寒いので、自宅へ引き返してかなり薄手のコンプレッション系インナー+ランニング向け半袖Tシャツ+アームスリーブを着用していた。これでも若干肌寒いくらいだったが、風がおさまると少し暑くなってきた。20〜40kmのどこかでアームスリーブを外した(右の二の腕がアームスリーブに締め付けられて痛みがあった)。
考えてみると、60km走で「最初の20kmが無茶苦茶キツかった」という経験は
以前にもあった。調べてみると2012年の3回目のサロマ挑戦のときで、このときも「10kmやそこらで何でこんなツラいの!?」と驚くほど調子が悪かった(20kmを過ぎて、逆に楽に走れるようになった)。ただ、あの時はもっとジックリ走れたような印象がある。今回は「60km」という距離感に最初から気持ちが負けていたように思う。
このサロマ前の60km走に必要な「気合い」は、実は本番の100km以上である。例年それだけの気合いを高めてから走る。それが今年は気合いが充分ではなかった。当日まで走る距離を決めていなかったくらいだし、午前中天気が良かったので急遽「今日やろう」と決めたくらいだ(翌日・翌々日と雨が降ったので、やってしまって良かったとは思う)。本当はテーピング機能のある半袖Tシャツを1枚購入して試してみようかと思っていたのに買っていなかったし、本番で履くツモリのスポーツソックスも買っていなかった。今回は50〜60km走れればそれで充分(少しくらい歩いてもいい)、という気持ちだったのかもしれない。やってやる、という気持ちが弱かった。少なくとも60kmの後に更に40kmを走ることを想定した走りではなかった。
それでもやはり実際に60kmを走ってみて初めて実感することというものはいくつかあった。今回は「10kmの時間の過ごし方」で、「5kmずつ考えると楽」ということ。1周10kmで、前半・後半5kmずつ。この5kmはとにかく前に進んでさえいれば、40分で終わる距離。それほど精神力を必要とするものではない。そこで、例えば4周目が始まったところで、「今、4周目の前半だから、残りは2周半(25km)。半周(5km)を5回分」と考える。こうすると、単に「25km」と考えるよりもはるかに楽なのだ。
更に、今現在周回コースの前半を走っているとして、頭の中では中間地点(5km地点)を超え、後半を走っているところを思い浮かべる。もうすぐこの周回も終わりだ…、と考える。こうしてまだ走っていない分も走った方にカウントしてしまうのがポイントで、4周目であれば「残り2周」とカウントする。2周で20kmだから、5kmを4回だ(実際は4周目に入ったバカリのような場合、残り距離は29kmくらいあるのだが…)。「今走っている区間」は走り終わった方にカウントする。その区間として「5km」というのがちょうどいいのだ。これ以上長いとサスガに自分を騙せなくなってくる(笑)。
腹が少し膨れてしまったので40km時点での給食はパスし、50km時点でエネルギーゼリー(180g)を摂取。「ひょっとして暑いのではないか」と考え、インナーを脱いだ。脱いでも寒くなかったということは暑かったのかもしれない(ただし、汗はあまりかかなかった。これはこれで問題で、暑い中を動き回って汗が出るようにしておかないとマズいと思う)。
最後の北大メインストリート1km(58.8-59.8km)のタイムは…、5分26秒。これはもちろん最後だと思って(もう余力を残しておく必要がないので)ペースが上がっているのだが、不思議なのは7分56秒/kmも5分26秒/kmもそれほど大きな違いが感じられなかったこと。2分30秒/kmの違いというのは、そりゃもう天と地ほどの差があるのだが…。
と言うワケで、最後の10kmはペースが上がり(それでも7分30秒/km弱だが…)、60kmを7時間47分31秒でゴール。60kmの関門閉鎖時間が7時間48分なので、本当にギリギリだ(もっとも、41km関門と50km関門は閉鎖時間を数分オーバーしている)。走る前は7時間で終わると思っていて、走っている最中は「これは8時間を超える」と青ざめていた。今年はペース配分(と言うか、ペース管理)がいつもより重要になるかもしれないな…。冷静に考えると、やはり今回は50〜60kmでリタイア、あるいはもっと前の関門でタイムアウト、という可能性がかなり高いと思う。
翌日ちょっと歩いたり、横断歩道を走って渡ったりした感じでは、身体的に大きなダメージは残っていないようだ(そりゃこれだけ遅ければね…)。あと50kmほど走れば、1月からの累積走行距離が1000kmに達するので、その程度は走りたい。あとは毎日ストレッチして…。当日のウェアをどうするか、新たに購入して本番で着るのかちゃんと考えないと。
それよりも何よりも! 今年は気合いが足りない。過去5回のサロマ挑戦で、こんなに気が抜けていた年はない。今はまだ「絶対に100km走り切ってやる!」という強い気持ちが生まれていない。せめてお汁粉(笑)、お汁粉だけは絶対に食べる!という執念を…、あと12日間で募らせなければならない(笑)。
夜〜深夜14.8℃60.0km7時間47分31秒累積走行距離954.2km。「第31回サロマ湖100kmウルトラマラソン兼IAU100km世界選手権2016日本代表選手選考会」まで、あとちょうど2週間、14日!

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