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試し刷りをしてみて「彫るより刷る方が難しい」と気付いたものの、実際のところどうしようもありません。試行錯誤してみたものの、なかなかうまくいきません。
ポスターカラーを絵筆で版画版の凸部分に塗っていったんだけど、塗り過ぎてもダメだし、少な過ぎてもダメ。モタモタしてると先に塗った部分の絵の具が乾いてきちゃうし…。上の文字はまぁまぁでも下の文字が薄かったり、下の文字がうまくいっても上の文字がダメだったり…。
それに、和紙に刷ってみると、ポスターカラーが糊みたいにくっ付いちゃうんですよね! 和紙はバレンで直接擦るのもダメで、紙の表面がボロボロになってしまいます。だいたいバレンで紙を擦る際の力加減がよくわからない。
数枚刷ってみても改善の兆しが一向に見られず、これはもうこれでいくしかない、と開き直るしかありませんでした(泣)。
写真は、2回目に刷ったヤツかな? 結局これを姪に送ったんだけど、ちょっとインチキしていて、色の薄かった部分に筆で直接ポスターカラーを塗っています(涙)。「塗る」と言うか、絵筆の先をちょんちょんちょんと文字の上に触れさせると、毛細管現象みたいな感じに、絵の具と絵の具の間の色の薄い部分に絵の具が流れ込んでいくんですよね。左上の文字なんかはかなり手を加えています。
出来栄えには全く満足できませんでしたが、もうこれでいくしかない。文字も思っていたよりも細かったですね。どうも迫力がない。そこで急遽、印を押すことにしたんだけど…、もう時間がない!と言うことで、消しゴムに彫りました(笑)。
ただ、消しゴムは…、これはこれで木よりも彫り辛いかも。彫刻刀の刃を入れると、捲れ上がっちゃうんですよ。これはこれで難しい。
絵の具ももう面倒臭かったので、普通の印鑑用の朱肉を使ってみました。やっぱりこれが一番楽(笑)。
ただ、この「印」は、後から考えてみると蛇足だったかも。「合格祈願」の四文字と余白、そして「ST」の印とのバランスが却って悪くなってしまいました。
さて、完成に向けて総仕上げ。僕はこの「御札」を姪に受験会場まで持って行って欲しいと思っていたんですよね。と言うワケで、小さめのクリアファイルに挟んだ形にしようと考えていて、100円ショップでB6サイズの硬めの透明クリアファイルを買っておいてありました。
また、単に版画そのものをクリアファイルに入れるのでなく、一応恰好つけて台紙に貼ってから入れようとも思っていました。ちょうど年末に実家の母が色画用紙(?)をたくさん捨てていて、勿体ないので貰って帰ってきていたものがあったので(笑)。
そして、裏面にはとっておきのクローバーの押し花(押し葉?)を! もうかれこれ10年以上前に僕の秘めたる乙女心が暴発して
2時間くらいひたすら四葉のクローバーを探したことがあったんだけど、その時に見つけて押し花にしていたものです。これはレア物で、「四葉」どころか何と「五葉」(御札が全て完成してから母に見せたら、「五葉のクローバーは(欲張り過ぎで)却って縁起悪いって言われてるんじゃなかったかな…」と言われて焦りましたが、クローバーの押し花のストックはもうこれが最後だったので、聞かなかったことにしてこのままゴー(笑))。
試験の本番まで日がないので、もうこれで完成! 水曜日の昼に郵便局に持って行ったら(3連休を挟むので)「配達は来週になる」と言われて焦りました。まぁ、何とか試験の前日に届いたようです。
さて、これで姪の分の「合格祈願の御札」は出来たんですが…、来年は甥の大学受験(笑)。実は「版画」にしたのにはワケがある! 版画にしておけば使い回せる!(笑)
と言うワケで、甥の分も作ってしまうことにしました。
姪と全く同じじゃツマラナイので、台紙の色を変えました(台紙のカットの仕方も違う)。そもそも刷った紙の色が違うので、台紙が同じだとイマイチだったんですよね。
文字の色も(手を加えてないので)ちょっと薄いんだけど、もうこれで良しとする!
裏面の「四葉のクローバー」はもうストックがありません。ところが、額紫陽花の花びらを押し花にしたものが2枚出てきました。こんなものを作った記憶は全く残っていなかったんですが、おそらく実家の庭に咲いていた花でしょう。「北海道のおじいちゃん、おばあちゃんも応援してるよ」というメッセージとすることにしました。
これは来年の大学入学共通テストの前に送ればいいかな…。またギリギリにならないように気をつけないと…。
(完)

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