
THREE O'CLOCK/SIXTEEN TAMBOURINES
フランス盤LP (NM/NM) ¥2200
60年代から飛び出てきたかのようなアメリカのインディーズ・バンド、スリー・オクロックのデビュー作「シックスティーン・タンバリンズ(83年)」。
インディーズの走りの頃のレコードなので、超低予算仕上げで機材的にも録音的にもしょぼく、今のサウンドに比べれば相当迫力には欠けるが、そんなことを置いといて、デビューから23年経った今日でもこのバンドは根強い人気があるようだ。先日、仲良しのお客様が、
「どーしよーかなー、この曲CD未収だったかなー」
と購入を悩んでいたので
「じゃ、かけてみる?」
という事になったのだが、針を下ろした瞬間に必要以上に
「やっぱイイネー」
と盛り上がってしまったのだった。
一曲目の「ジェット・ファイター」という曲はロケット音の効果音も入った83年の曲でありながらも、どこか60年代の目線からみ見て近未来的サウンドになったかのような、それとも偶然こうなっちゃったのかは知る由もないが、とにかくどこをとっても堪らなくシンプルで可愛らしくてかっこよい。
「しかし、マイケル・クレシオのヴォーカル弱いね」
「でも曲の中では合ってるんだよね、わかってうたってるんだか??」
「中途にイモなバンドなんだけどねえ」
「そこが程よくB級っぽくなってていいんだよねえ」
「録音しょぼい、シンセしょぼいなのに、これ、想像力掻き立てられるよね。シンセじゃなくハモンドだったりしたらホントの60'sになるかもって」
などなど言いながらも、僕らがこの作品をとっても大好きなのは、アルバム中のどの曲をとっても60'sへの憧れを越えた、マグレにも近いサイケデリック・マジックが紡がれているからなのだった。一枚のレコードで友と三つ巴で盛り上がる。
ああ、共感ってやつはいい・・・
ポップさ加減も僕にはこれくらいがストライクなバンドなのだった・・・
こんなバンドがまた出ないかな??

0