ハリー・ニルソン ☆NEW ALBUM 「LOST AND FOUND」
11年前の1994年1月15日、ニルソンは逝った。復帰アルバムの録音完了直後のことだった、享年52歳である。当時のマスコミの取り上げ方も実に小さなものだった。そして完成していた遺作も発表のメドが立たないまま11年の月日が流れた。そしてついに待望の発売である。
この時のテープをマスタリングしたヴァン・ダイク・パークスは周知のように昨年話題になったスマイルの協力者でもある。ニルソンのほとんどの作品に参加しており音楽的にも共通している部分が多いので期待は大きい。ただ晩年のニルソンが一体どのスタイルで楽曲を仕上げていたのかファンとしては気になるところである。個人的にはやはり初期の穏やかなたたずまいが好きだが中期以降のポップの中の危うさ、後期の映画音楽的作風か、はたまた七色の声のヴォーカル・アルバムか天才の選択肢はいくつもあったはずである。
死の前年にリンゴ・スターのステージでウィズアウト・ユーを歌ったのが公の場所での最後の歌声らしい。アルバム・タイトル予定だったHARRY'S GOT A BROWN NEW ROBEも録音に参加したリンゴの一言からヒントを得たそうである。詳細なデータは届いていないがたった一曲でもいい、ココナッツやグッド・オールド・デスク的作品が聴きたい。とにかく楽しみである。・・・なんて
ま、全部うそなんですけどねー
しかし!
自分にとってはブライアン・ウィルソンのスマイル同様に幻の一枚である。
本当に何も手がかりがないことが悔しい。待っているファンのためにも何らかの情報を流してほしい。空中バレエを聴きながら11年前を振り返ってつい妄想癖が出てしまった。だが僕と同じ気持ちの人間も多いであろう。亡くなったハリー・ニルソンはロス大地震の数日前に逝ってしまった。
テープ等の行方はわかっているのだろうか・・・。


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