この時期(4月中旬)、授業も本格的になり、各教員の指導法・方針も見えてくるころだと思います。そこで、授業の進め方を見て、皆さんが授業・教材の両者といかにつきあっていくべきかを考えて欲しい・・・そんな話をさせてください。
皆さんはよく「授業で困っている」とおっしゃいますが、具体的に「何」と「何」が合わなくて困っているのでしょう。問題を整理するために、ここでは「生徒である自分自身のレベル・志望」と「教員の授業のレベル」、「授業で使用する教科書・問題集のレベル」の3つの関係を整理し考えましょう。あなたは、次のどれにあてはまりますか??
* 1:授業は教科書・問題集を中心に進められるが、レベルが自分と合わない
まず考えられるのは、基礎知識不足などの理由で授業が理解できない場合、話自体はわかるが進度が速すぎる、課題の量が自分のスタイルに合わない場合などです。こういうときは、レベルを思い切って下げた導入向け参考書を使い、自分が本当に触れるべき内容をマスターすることが先決です。そのあとは、教科書・問題集を頼りに(もちろん学校指定の参考書がある場合はそれも使う)、何とか授業進度に追いつきましょう。そのためにも、授業内容が理解できなくても最初からあきらめてしまうのではなく、問題集のどの問題を中心にやったか、印をつけるなどしておきましょう。
逆に、授業のレベルのほうが低すぎる場合もあるでしょう。この場合は、学校指定の参考書があればすみずみまでやり尽くす、もしくは自分で授業レベルよりも進んだ本を使い腕だめしをするなどします。教科書レベルだけをどんどん先取りするのも手です。この場合も、自分で本を買う場合は導入と解説の詳しいものを選びましょう。学校の授業は復習として役立てていきましょう。
* 2:授業内容は理解できるが教科書・問題集を使うことが少ない
意外と見過ごされやすいケースです。授業にはついていっているが、板書のみの授業、プリント中心の授業の場合、その内容をどこかで整理し直したほうがよいでしょう。「やりっぱなし」で終わってしまっていて、その内容が身についているか、それ以前にそもそも自分がどこを勉強しているのか見失っている可能性があるからです。
やはり、教科書・問題集の該当箇所を自分で解いたり、模試を受けるなどして確認をするべきでしょう。授業と同レベルの問題集を担当教員に薦めてもらうのも手です。また、授業のよしあしはさておき、こういう授業をする教員とはなるべく仲良くなっておきましょう。
* 3:教科書・問題集を使うことが少ない授業で、なおかつ自分のレベルに合わない
はっきり言いますが最悪です。自分で情報を集めてやっていくしかありません。ただし、授業が自分と合わないからといって、それがそのまま学校が自分を見てくれていないということにはなりません。一斉指導という制約上、授業が個々のニーズに対応できないことは絶対にあります。とりあえず担当教員や担任に話をして、授業の位置づけをどうして足りない部分をどう補うか、アドバイスをもらうとよいでしょう。