これを読んでいる皆さんの中には、期末テストの結果に落胆している、そんな人もいることでしょう。でも、筆者自身の経験からすれば、夏休みの過ごし方しだいで、結果が悪かった人たちこそ、反省点を生かした学習ができると思います。期末テスト後、夏休みにかけては、中間テスト後と違ってほとんどの学校では授業進度がしばらく止まります。学校によっては、終業式前にさらに「試験休み」なんてものまであります。中間テスト後にそのテストの範囲を復習するのは骨が折れるけれども、期末テスト後はそれができるわけですから、このチャンスを生かして欲しいというわけです。
では具体的に何をやるかですが、おすすめしたいのはやはり期末テストの問題を解き直してみること。すでに学校の課題でやらされたという人もいるでしょうが、提出物として期限を切られると、配布された解答を写して丸をつけるだけで終わるなど形骸化しやすい。
・・・どうせやるなら、自分のためになる「やり直し」をしましょう。
まず、必ずしも解答時間を守る必要はないので二度と間違えないつもりですべての問題に対して答案をしっかり作ること。教科書やノートなどを参照してもよいことにします。イメージとしては、パニックや度忘れなどの要素を取り除き、落ち着いて解けばどの程度できるのか、正直にやり直してみるといった感じです。こうすることで、根本的に分かっていない箇所はどこか、洗い出すことができます。
余裕があれば、ついでに中間テストも同じように解き直してみるとよいでしょう。今では当たり前のように出来るところ、逆にテストが終わると同時にサッパリ忘れ去ってしまっているところに気づいて、勉強になると思います。
そしてここからが大事なのですが、先ほどの「やり直し」でうまくいかなかった箇所をノート・教科書・問題集・参考書から探し、そこだけは手持ちのすべての教材で潰していくのです。自然と演習量も増えますし、ただ漠然と教科書を見直すよりもずっと効率よくやることができるでしょう。やりながら、自分のミスの傾向も分析できるでしょうから、やり方が悪かったところは反省し、次回に生かしましょう。
特に、これをやる際に自分の「ノート」がどの程度役に立ったか、反省してください。授業を受けっぱなしになっている人の多くは、本当に自分のためになるノートをとっていませんが、これも単なる「手の運動」で終えてはならないものです。そもそも何のためにノートをとるのか。1つの目的は、忘れたことを思い出せるようにするためです。板書内容はもちろんのことですが、それ以外にも、授業日、教科書や問題集の参照ページや問題番号などは特に言われなくても書いておくべきでしょうし、先生の発言や、ちょっとした余談なども書いておけば、その日の授業内容を思い出すきっかけになるか
も知れません。
まだまだ言いたいことはありますが、とにかく期末テスト後の時期は自分の学習態度を反省する良い機会と思いましょう。テストが終わってホッとする気持ちも分かりますが、こういう時期にこそ、きちんとした取り組みをすることに価値があるのです。